「ワクチンパスポート」という仕組みはどうか？ ――日本政府も導入を検討、だが海外の各国で、導入の賛否は分かれる

しろうと @sirouto

たとえば、野球場や武道館などのイベント会場で、混み具合とワクチン接種の有無など、総合的に判断して料金を決めるとか。

しろうと @sirouto

で、未接種者から多く徴収した分は、感染対策や保険（休業リスクなどの補てん）に回すと。

しろうと @sirouto

なお捕捉しておくと、政府のワクチンパスポートの「国内適用」は、別の問題という話だが、私は国内適用にも賛成だし、それを想定して議論している。

しろうと @sirouto

……というと、「ワクチン接種の有無で、料金の差が生じること自体が差別だ」という反対派の主張も想定できる。

しろうと @sirouto

だが私は、接種の有無による料金などの差別化は、ある程度なら許容されると思う。なぜか？　説得するために、並行した事例を挙げてみたい。

しろうと @sirouto

たとえば、「子供料金」というものがあるだろう。遊園地とか乗り物とかに。これを「年齢差別だ」という人がいるだろうか？

しろうと @sirouto

あるいは、「食べ放題」「バイキング」の飲食店には、「シルバー料金」が設けられていることがよくある。平均すれば年齢に反比例して、食べられる量が減るからだ。これもべつに差別とは思わないだろう。

しろうと @sirouto

あるいはまた、生命保険や医療保険などの「保険」費用は、年齢や病歴で変わってくるが、それを差別だということもないだろう。

しろうと @sirouto

つまり、たんなるコストと料金の問題なら、差別にならない場合が多々ある。

しろうと @sirouto

しかし、「たんなる金の問題ではない」とか、そういう批判を反対派がしてくることも想定して、もう少し別の分野の事例も挙げよう。

しろうと @sirouto

たとえば、農薬や添加物を避けて、有機野菜や自然食品だけを食べようとすれば、食費は上がる。

しろうと @sirouto

自然食を食べる人にとっては、金の問題ではなく、健康や命の問題だと考えている。が、価格差が生じることは仕様がないし、差別でもないだろう。

しろうと @sirouto

自然食品に補助金を投入して、同一価格にすべきか？　そこまですべきではない、と私は考える。

しろうと @sirouto

野菜の農薬や食品の添加物の有無で、統計的な寿命差がほとんど出ないので、そこまで政府が保障（補償）する必要がないからだ。

しろうと @sirouto

いっぽう、タバコ税や酒税、禁煙や飲酒運転の禁止、未成年の禁止、分煙、などといった政策を政府は取っている。

しろうと @sirouto

これは、タバコや酒の摂取で、寿命に統計的に有意な差が出るから。とくにタバコは日本人の死因トップだ。

しろうと @sirouto

とうぜん、医療費や社会保険料に影響してくるので、タバコ税や酒税として回収している。喫煙者や飲酒者への差別ではない。

しろうと @sirouto

つまり、料金差につながる課税などの公共政策を、政府が採用する（のが正当）かどうかは、統計的な根拠が重要な判断基準となる。

しろうと @sirouto

飲食店が禁煙席と喫煙席に別れているのは、副煙流が癌の原因になると、統計的に実証されているからだ。差別ではない。

しろうと @sirouto

さて、たんなる料金の問題ではなく、たとえば、医療従事者にワクチンパスポートが必要となるケースも考えられるだろう。つまり、就職・転職の問題。

しろうと @sirouto

ウイルスや菌を拡散するスーパースプレッダーになりうる職業に、それだけ制限があるのは、仕様がない面がある。

しろうと @sirouto

少し違う角度の問題だが、医師や弁護士には守秘義務があって、表現の自由は制限される。

しろうと @sirouto

「芸能人の○○は性病に掛かっていた！」とか「芸能人の××は不倫の裁判を準備してた！」とか、そういうことを好き放題言ったら問題だから仕様がないだろう。差別ではない。

しろうと @sirouto

もちろん、「ワクチンを接種しない自由」は保障されるべきだと思うが、「ウイルスに感染しない権利」との対で考えなければならない。

しろうと @sirouto

こういう権利の衝突によって、権利の制限がある程度生じるのは仕様がない。