アメリカのテック企業を制限する独占禁止法関連の法案が5つ出た。 中でも「Platform Anti-Monopoly Act」がかなり面白い。 以下詳細を説明します↓ pic.twitter.com/mun4Jq2qSS
2021-06-12 09:50:321/ アメリカで50万人以上のMAUと$600B以上の時価総額の会社に以下が禁止に: ・自社サービス内で自社プロダクトを競合プロダクトより優先する ・自社商品のためにサードパーティのデータ活用の利用 ・他のプラットフォームでの決済を止めること ・広告枠を購入しないとプラットフォームで生き残れない pic.twitter.com/zjICzy4B5v
2021-06-12 09:50:331.1/ 自社サービス内で自社プロダクトを競合より優先する これが実行されると、Googleは検索時にGoogle MapsやGoogle Shoppingの表示が難しくなる。 Siriで音楽を再生する際にAppleはSpotifyよりApple Musicを優先できない。 Amazonはプライベートブランドを先に検索結果で表示できなくなる。
2021-06-12 09:50:331.2/ 自社商品のためにサードパーティのデータ活用の利用 これが実行されるとAmazonはサードパーティデータを活用して自社のプライベートブランドの開発が禁じられる。 Apple、Facebook、Googleも何かしら影響されそう。
2021-06-12 09:50:341.3/ 他のプラットフォームでの決済を止めること これは主にAppleにとって厳しいこと。今だとSpotifyアプリ上でSpotifyがユーザーにブラウザー上での支払いが可能という記載が出来ない。 ブラウザーで支払うことを言えたらAppleの30%税金を飛ばすことができる。
2021-06-12 09:50:341.4/ 広告枠を購入しないとプラットフォームで生き残れない 多くのAmazonやGoogleのマーチャントは広告を活用しなければ検索結果に出てこないので、支払うしかない状況になっている。
2021-06-12 09:50:342/ 法案2の「Ending Platform Monopolies Act」ではアメリカ政府の司法省がテック企業の分離させる権力を与える pic.twitter.com/ak1llEqOit
2021-06-12 09:50:353/ 法案3の「Augmenting Compatibility and Competition by Enabling Service Switching Act of 2021」ではユーザーのデータの可視化と移植性について 正直ここはより具体的に読まないと分からないが、最終的に通る場合はGDPR的な要素が盛り込まれそう。 pic.twitter.com/UJIZe7L93x
2021-06-12 09:50:364/ 法案4の「Merger Filing Fee Modernization Act of 2021」では合併を行う際のコストを上げて政府予算を拡大させるもの pic.twitter.com/LhyJxEfZJs
2021-06-12 09:50:374.1/ 実はアメリカ政府の独占禁止法を扱う部署の予算はかなり低いため、大幅にコストカットをここ数年行っていた。 採用ができず、エキスパートの証言者をクビにしたりITインフラが整っていないので、合併手数料をあげてそれを予算に回すための法案。
2021-06-12 09:50:385/ 法案5の「Platform Competition and Opportunity Act」では大手テック企業の買収を制限させる案 競合ではないこと、そして競合になりえないことを証明しないと買収ができなくする法案。 pic.twitter.com/BwWqjnB6zb
2021-06-12 09:50:385.1/ これは良いように見えるかもしれないが、スタートアップ業界としてはかなり悪影響になりそう。M&Aのエグジットが少なくなると、アメリカのスタートアップエコシステムのサイクルが遅まる気がする。
2021-06-12 09:50:39