第五話

＿＿＿の箱庭 @kami_bake

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＿＿＿の箱庭 @kami_bake

見えない。

＿＿＿の箱庭 @kami_bake

もうずっと、何もない場所をあてもなく歩いているかのよう。

＿＿＿の箱庭 @kami_bake

或いは、ただただ何もできず、何もせず、何も知ることすらできずに、木偶の坊のように突っ立ったままでいるのかもしれない。

＿＿＿の箱庭 @kami_bake

どちらでもいい。

＿＿＿の箱庭 @kami_bake

どちらにせよ変わりはない。

＿＿＿の箱庭 @kami_bake

もうずっと、何もわからないのだから。

＿＿＿の箱庭 @kami_bake

悪足搔きができなくなるのも、時間の問題だ。

＿＿＿の箱庭 @kami_bake

だから、だから。

＿＿＿の箱庭 @kami_bake

誰か、私を＿＿

＿＿＿の箱庭 @kami_bake

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＿＿＿の箱庭 @kami_bake

其れに一番最初に気が付いたのはヴィーヌ様だった。

＿＿＿の箱庭 @kami_bake

「………！」 「ヴィーヌ様？どうかされましたか？」

＿＿＿の箱庭 @kami_bake

常日頃うつらうつらと半ば微睡んでいるような佇まいの彼が、突然そちらの方を見やり、暫く彼方を見つめていた。

＿＿＿の箱庭 @kami_bake

「…ヴィーヌ？」

＿＿＿の箱庭 @kami_bake

弟の呼びかける声にすら殆ど反応を示さず、何も言わないままに＿＿けれど確かに常とは異なる雰囲気を漂わせて注視している、と思っていたら、ふ、と彼は動き出した。

＿＿＿の箱庭 @kami_bake

その眼には、挙動には、強い意志さえ感じられた。

＿＿＿の箱庭 @kami_bake

「ッ、ヴィーヌ様！…追いますよ、ヒュプノス！」

＿＿＿の箱庭 @kami_bake

「…！はい、兄さん」

＿＿＿の箱庭 @kami_bake

ヴィーヌ様を追いかけて行った先、そこにいたのは。

＿＿＿の箱庭 @kami_bake

「クッソキメェんだよ！！！！死ねよ、死ねよ、死ねよ、死ね！！！！！！」

＿＿＿の箱庭 @kami_bake

既に頽廃した、＿＿恐らく、数刻前までは市街地であっただろうその場所で。 このようにさせたであろう張本人達。

＿＿＿の箱庭 @kami_bake

アレン様とトウテツ様。

＿＿＿の箱庭 @kami_bake

禍々しい迄の負の気配は、それほど近い距離に居る訳でもないこちらさえも中てられてしまいそうなほどで。

＿＿＿の箱庭 @kami_bake

「アァアアァアアアアァアアアアァア゛ア゛ア゛！！！！！！！」