マスター・オブ・パペッツ #8

ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer @NJSLYR

「そんな……！」BRRRRTTTTT！BRATATATATATATA！DOOOOM！銃撃マズル光！「イヤーッ！」ニンジャスレイヤーが電磁砲弾を打ち返し、「征服王」が火を吹く！「ギュルルルルル！」さらに鉄塊が高速回転してニンジャスレイヤーを轢きにゆく！「イヤーッ！」ニンジャスレイヤーは回避！そこへ銃撃！　21

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「師よ！」『私を失望させるのか、マークスリー＝サン。チャドーの申し子よ！』バトラーの声はあくまで冷たく、静かな怒気をはらんでいた。『現地KATANA法人の治安維持作戦行動は君の戦いに何ら関係ない。不可抗力だ。それよりも早く獣を倒さぬか。獣に遅れを取るが故に、不測の事態が起こるのだぞ』22

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マークスリーは震えた。彼のニューロンに突き刺さったのは底なしの恐怖だ。師は彼に満足していない……！『君の独断行動、現地民との不規則な交友、決闘への拘泥。畢竟それは君の人間性であり、成長の証。だが、しかし。真の騎士とは即ち、敷き詰めたロマンティシズムの薔薇を踏みにじり勝利する者』23

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「嗚呼！」マークスリーは衝撃のあまり膝をついた。その目で直接見ているかのように、すかさずバトラーが檄を入れた。『立て！マークスリー＝サン！君のクエストは潰えていない。使命を達成し、CEOの期待に応えるのだ。不測の事態が君を助ける事を恥じよ。恥じてなお戦うのだ。フーリンカザンせよ』 24

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「……」マークスリーは俯いた。美しき前髪が揺れた。「……スウーッ……！」形の良い肩が震え、芳しい呼気が循環し、再びその白磁めいた肌に輝きが宿る。「……ハアーッ……！」マークスリーは立ち上がった。既にニンジャスレイヤーは視界外だ。だが網膜に焼き付くカリュドーンの印が彼を導く！　25

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◆◆◆ 26

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「これは如何なる事か、ギャラルホルン＝サン？」石板に浮かんだケイムショが、横の石板に見え隠れする邪悪な笑いに視線を向けた。「ン……何がかね？確かにモータルの邪魔が入っているようだが、ネオサイタマは騒がしい街ゆえ……このような事も起こるものよ」悪びれぬギャラルホルン。 27

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「白々しいぞ」「異なことを。貴公の狩人……残念ながら既に倒されておるが……は、より直接的な手段にて、モータルを操作し獣にけしかけておったように思うが……記憶違いだったかね？」「低レベルな言い争いをやめろ！メイヘムならば一対一ですぐに勝つものを！」アイアンコブラが叱責した。　28

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「貴公のその自信に疑いを挟むつもりは毛頭なし。だが、今は我が狩人の時間だからして」ギャラルホルンはなだめるように言った。「狩人マークスリーは実際、課題多きニンジャよ。ゆえにこそ、この遊戯にもよき華を添えてくれる。不完全ゆえに面白味があり、貴公らの感興を催すものだ、違うかね？」　29

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「アッハァ！顔はカワイイしねェー！」オモイ・ニンジャのヴィジョンが石板の表面を乱れ飛んだ。「アタシはどっちでもいいよ！」「お心遣い痛み入る」ギャラルホルンはかしこまったオジギをした。「……何を企んでいる？」ヴァインは油断なくギャラルホルンを見据えた。　30

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「クキィ……」ギャラルホルンは目を細めた。「実際、私ほど真摯にこのカリュドーンの儀をつつがなく進行せしめんと心を砕いている者はあまり居ない。企みという意味では、クキキキ、人は朝起きて夜眠るまでに幾つの企みをするだろうか。そういう意味で、私は凡人だよ」「セト＝サン。裁定如何に」　31

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セトは顎に手を当て、やや沈思した。ギャラルホルンは石板の中で身を乗り出した。「貴公の裁定が是であろうと非であろうと受け入れよう。それが熟考を経たものであればな。拙速はならぬぞ。由緒あるカリュドーンの儀式に汚点を作ってはならぬ。歴史を紐解かれよ。類似の事案を確認されたし」　32

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「どっちでもいいよ～」オモイ・ニンジャが口を挟んだ。「バトルの最中なんだからさあ」「どのみち、この狩人は敗れるであろう。そして我がメイヘムが勝つ」アイアンコブラが言った。ギャラルホルンは肩をすくめ、セトを見た。セトは答えた。「狩りの中断はあり得ぬ。追って判決を下す」「うむ！」33

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◆◆◆ 34

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「イヤーッ！」KRAAASH！「イヤーッ！」KRAAAASH！ニンジャスレイヤーは多脚戦車の砲塔を力任せに引きちぎり、投げつけた。KA-DOOOOM！「アイエエエエ！」爆発する多脚戦車から操縦士がまろび出て逃げ去る方向には新たな重装企業戦士！「イヤーッ！」ニンジャスレイヤーはスリケン投擲！走り出す！　35

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「コイツらは何だ！？何故KATANAが手出ししてくる」走りながら彼はニューロンに呼びかけた。『探りを入れてる！』タキがニンジャスレイヤーの問いに応答した。『とにかく、うまくやり過ごせ！』「チィッ！」ニンジャスレイヤーはマークスリーの影を探す。だが突進してきたのはパンヤンドラム！　36

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「ギュルルルルル！」「イヤーッ！」ニンジャスレイヤーは側転でかろうじて回避！パンヤンドラムは走り抜け、生け垣を破壊しながら再び方向転換しようとする！「イヤーッ！」そこへニンジャスレイヤーはスリケン投擲！だが、弾かれる！『ソイツ、キモン・ネットの指名手配犯だ！』「何だと？」　37

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『間違いねえ。名前はパンヤンドラム……ここ最近、賞金額がスゲェ上がってるぜ（ついでに倒せねえか？）……とにかく、KATANAはソイツを追って参上してるって寸法みてェだ。周辺住民への出動アラートと外出自粛命令が出てら。それを建前に、自社のマークスリーをサポートするッて寸法かもな……！』38

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「邪魔な連中だ」『とにかく走れ！そのクソッタレ庭園を抜け出せ。そこはいわば、KATANAの巣穴だぜ。お前、相手の呼び出しにそのまま乗っちまうからこういう事になるんだぞ！』BRATATATATA！銃撃が襲いくる！「イヤーッ！」スリケンを投げ返し、走る！　39

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『いいか、オレの高い知能指数でスゲエ考えたけどよ。KOLはクソ犯罪者を使ってまで建前やってンだ。あまりおおっぴらにはお前を攻撃できねえんだよ。お前に罪を着せようにも、データがねえだろうし（ザマァ見ろだぜ）、これが市民の騒ぎになりゃ、ネット炎上……株価にダメージだろ？』「つまり？」 40

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『クソ庭園を出て市街地に行け。状況を変える。タレコミは任せとけや！』「イヤーッ！」ニンジャスレイヤーは跳んだ。前方を塞ぐKATANA兵の肩を踏みしめ、頭頂部を踏みつけ、回転ジャンプして更に先へ！着地点に襲い来るパンヤンドラム！「ギュルルルルルゥ！」ナムサン！回避困難……「イヤーッ！」41

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ニンジャスレイヤーはフックロープを投げた。燃える鈎が飛翔する方向には……「ハイヤーッ！」藪を突き破ってジャンプしてきたモーターサイクル、シグルーン！跨るはコトブキだ！鈎がシグルーンのフェンダーを噛み、ニンジャスレイヤーの身体を引き寄せる！「イヤーッ！」　42

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コトブキの後ろに着地し、振り返る。「グワーッ！」パンヤンドラムは予想外の回避に勢い余って装甲車に衝突し、回転を解いた。スモトリめいた巨体で怒り狂い、足元のKOL兵を蹴り飛ばし、ニンジャスレイヤーを指差して何事か罵ってきている。『オトトイキヤッガレ！』タキが代わりに言い返した。　43

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まずは庭園に展開したKOL部隊を突破したようだ。「飛ばしますよ！」コトブキは背中のニンジャスレイヤーに振り返らず言った。ニンジャスレイヤーの眼光がレーザーポインターめいて闇に帯を引く。カリュドーンの印が近づきつつある。マークスリーは追ってきている。　44

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『オイ上だ！』タキが警告した。上空！KATANAツェッペリンが走査光を照射し……BOOOOM！「ハイヤーッ！」コトブキはシグルーンをウイリージャンプさせ、爆発とガードレールを飛び越えて市街路に着地ドリフト！『オイ南だ！』タキが警告した。ナムサン！クルマを轢きながら走ってくるパンヤンドラム！45