【長門有希の七夕】笹の葉ラプソディが発生しなかった世界には誰のどんな不都合があった？
両手で静かに窓を閉め、ハルヒはすりガラスごしの光を背に振り返った。打って変わった静かな口調で、
「キョン、本日すなわち七月七日が何の日か知ってるわよね？」
二人は再び顔を見合わせる。キョンは「なんだあれ、なんか変なもの食べたのか？」という目つきでハルヒを見るが、朝比奈さんは「なんでしょう？」と首を振る。長門は耳をそばだてているようにも見える。しかたなく、キョンは「お前の誕生日か？」と自信なさげに答え、古泉はヤマカンで「トイレットペーパーの日、でしょうか」と答えた。
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涼宮ハルヒの直観 「涼宮ハルヒ」シリーズ (角川スニーカー文庫)
谷川 流,いとう のいぢ