猫物語(裏)

このスキマ埋めたくなるのは本能だ。
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物語溶接士のsaiЯ@【東方三月精】【東方翠風荘】 @KawasiroMidori

反骨心なんていうのは東京工業大学の向かいのファミマで売っているチェ・ゲバラくらいに抑えておくものだと私は思うよ

2021-09-07 18:34:09
物語溶接士のsaiЯ@【東方三月精】【東方翠風荘】 @KawasiroMidori

猫物語(裏) 「阿良々木くん、ちゃんとしなさい。」 と、言い残して意識を失った羽川翼がたまたま大きい方の妹の朝のマラソンコース上であったことに感謝しつつ、自転車に跨り校庭へと向かおうとした矢先のことである。 老倉育から電話が入った。 「どうした?老倉こんな朝早くに。」

2021-09-07 19:27:10
物語溶接士のsaiЯ@【東方三月精】【東方翠風荘】 @KawasiroMidori

「感謝しろよ阿良々木…こんな美人にモーニングコールしてもらえるんだ」 「ちょっと何を言ってるかわからないな…」 「殺すぞ!」 「悪い悪い!モーニングコールしてくれたところたいへん申し訳ないんだが、俺は今日寝ていない。」 「いや、寝ろよ…なんで家来ないんだよ…」 「…デレてる…?」

2021-09-07 19:27:11
物語溶接士のsaiЯ@【東方三月精】【東方翠風荘】 @KawasiroMidori

「悪いかっ!」 「用がないなら切るぞ?忙しいんだ。」 「まままま待って!伝えたい事があるんだ!」 「伝えたい事?」 「私、直江津高校に転学するから…」 「そう…なのか…転学試検とか頑張れよ。」 「おう…言われなくても頑張るさ…」 「…うちの制服似合わなそうだな…」 「言ってろ!」

2021-09-07 19:27:11
物語溶接士のsaiЯ@【東方三月精】【東方翠風荘】 @KawasiroMidori

嫌という程拝ませてくれるという老倉とお暇すると、羽川翼の障り猫をこともなげに喰らい尽くした忍野忍ことキスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレードが少女を引き連れ立っていた。 「誰それ…」 「知らぬ、存ぜぬ…気づいたら妾の空間におった。先程の2号ちゃんからの式神かの?」

2021-09-07 19:27:12
物語溶接士のsaiЯ@【東方三月精】【東方翠風荘】 @KawasiroMidori

「2号ちゃんってなんだよ…」 「違うのか?」 「老倉はそういうんじゃない、ただの女友達だ。」 「でな、名無しの権兵衛のままもアレじゃしの、名前をつけてやれ我が主様よ」 「私の名前は沼地蠟花!先程まで高校生をやっていた!」 「と、いいますと?」 「さっき死んだ。」 「そっか。」

2021-09-07 19:27:13
物語溶接士のsaiЯ@【東方三月精】【東方翠風荘】 @KawasiroMidori

「驚かないのか?」 「生憎とね。」 「神原駿河を知っているか?」 「あぁ、知ってるよ。可愛い可愛い後輩だ。」 「あいつの左腕のことも知ってるのか?」 「知ってるよ。何かしたいことがありそうだね?」 「俺は神原駿河を救いたい。だから旅に出る。」 「そっか…頑張れよ…」

2021-09-07 19:27:14
物語溶接士のsaiЯ@【東方三月精】【東方翠風荘】 @KawasiroMidori

ぽんぽんと頭を撫でてやる。 猫っ毛のわりにはフワフワないい髪質だ。 「時々、来てもいいか?」 「いいよ、いつでも歓迎だ。」 「まぁ、紅茶位は淹れてやらんでもないぞ?」 「ありがとう!恩に着る!」 沼地蠟花と名乗った彼女は両手をグーに握りしめながら礼をすると、朝日の方向へ去っていった。

2021-09-07 19:27:16
物語溶接士のsaiЯ@【東方三月精】【東方翠風荘】 @KawasiroMidori

「さて、行くかの、もう1つの約束を果たしに。」 「そうだな。忍。」 阿良々木暦は沼地蠟花に手を振りながら朝日に歯を光らせるだった。

2021-09-07 19:27:16