8月の「今日はなんの日?」
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literaryace
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8月1日はやおいの日というツイートを見かけて、なんとなく書きはじめたのがきっかけだったような。
添嶋譲
@literaryace
遊び疲れたからってヒトのベッドで寝るなっつーの。静かな寝息を至近距離から見る幸せ。じゃなくて。思いきり顔を近づけてくちびるが触れないギリギリのチキンレース。どうしたって伝わらないこの気持ち。バレたら友だちじゃなくなるのかな。ヤツの頬に落ちる涙。意を決してふれる。 #twpoem
2011-08-01 22:59:42
添嶋譲
@literaryace
まま、ぼくはもうあかちゃんじゃないんだよ。ひとりでだってどこへでもあるいていけるし、ごはんもひとりでたべれるよ。といれはまだだけど、ままにおしえるのはできるよ。……あ。ぱんつつめたい。ままー！ ちーでたー！ (すっ飛んで来る母親に抱えられて退場)ぼく、いいこ？ #twnovel
2011-08-02 18:53:23
添嶋譲
@literaryace
蜜に群がる蜂から避けるように、僕の体にまとわりつく。ゆっくりと広がる君の体温。息苦しいほどに絡みつく指、髪、吐息。身体の奥、深い場所にまで入りこむ君の蜜は、それはそれは甘い、僕しか知らない、許されない愉しみ。 #twpoem
2011-08-03 21:16:58
添嶋譲
@literaryace
あの人がうちでごはんを食べるっていうから、もう二度と使わないだろうとは思ったけれど新しいお箸を買った。あの人と、あたしのぶん。食卓に並べて待つけれど、このままじゃきっと来ないだろう。しびれを切らしたあたしは勢いをつけて作ったモノ全部ゴミ箱に放りこむ。お箸ごと。 #twnovel
2011-08-04 21:34:31
添嶋譲
@literaryace
疲れた身体を押し込むようにして乗るタクシーの後部座席。終電はとっくに行ってしまった。いつもひとりなのに、つめてつめて、の声がして、気がつくとあの人が隣に座っている。そんなになるまで飲むからだ、といわんばかりの不機嫌な顔が本当は嫌いじゃない。寝たふりして見つめる。 #twnovel
2011-08-05 23:54:52
添嶋譲
@literaryace
間に合った。タクシーの日に寄せて。明日はえーと、広島平和記念日、国立公園クリーンデー、ハムの日、太陽熱発電の日。……ハムの日？ お中元？
2011-08-05 23:56:22
添嶋譲
@literaryace
起きるといつもみんな出かけてて誰もいないので、子どもほったらかしかよ、ひどいなあ、って思って、しかたないから台所にあった四角いパンにハムを乗せて食べる、夏休みの平日。 #twpoem
2011-08-06 18:21:55
添嶋譲
@literaryace
ジャイアンが取ったケータイはニセモノだ。ニセモノを実際に使おうとしても、つかまされたと激昂しても、笑われるのは彼だろう。ぼくはとやかくいわれる筋合いはない。頼まれモノを持っていただけだし、ちゃんとニセモノだと言ったのだ。それは使えないよ、と。理解しない彼が悪い。 #twnovel
2011-08-07 16:58:15
添嶋譲
@literaryace
あれで殴られると痛いってもんじゃないんだよな。女子は武器を使うから嫌いだ。今日もすごい勢いでそろばんが飛んでくる。僕はとっさに筆箱で受ける(でもそのまま気絶。たぶん怒られるのは僕のほう。女子は悪くない、何もしてないって顔をする。当然のように)。 #twnovel
2011-08-08 21:00:19
添嶋譲
@literaryace
今、三振を取らなくては。サイレンが鳴って、試合が中断したらせっかくの流れが変わってしまう。早く、早くと気が急いてしまう。あと一球、というところで嫌な空気。静かに唸るサイレン。ああ。間に合わなかったか。目を閉じて、静かに立つ。お願いです。俺たちに勝つ力をください。 #twnovel
2011-08-09 19:12:42
添嶋譲
@literaryace
君が置いて行った野球帽を深めにかぶり、お下がりの自転車にまたがる。まっすぐに続く道のむこう、君が行ってしまったあの街まで会いに行くのだ。あの時、君に言えなかったこと、あの日君が言いかけたこと、僕は君に会わなくちゃ。会って話をしなくちゃいけないんだ。 #twnovel
2011-08-10 20:59:24
添嶋譲
@literaryace
今日は初めての試合だ。トラックに立って、レディ、セット、ゴー。懸命に足を動かす。走れ走れ走れ走れ! がんばれがんばれがんばれ!! 父さんの声だ。どんなに疲れていても練習につきあってくれて、誰よりも心配してくれた。人一倍遅い僕だけど今は誰よりも足が動いてる。行け! #twnovel
2011-08-11 22:55:03
添嶋譲
@literaryace
誘われもしないのに、一人で来た夏祭り。ラムネ片手に人の波をすり抜け、誰を探すでもなく境内へ。ちらりと見えたクラスメイトはこっちには気づかない。すっと横にそれて暗がりに隠れる。ため息一つ。もう一回りして帰ろうとすると後ろから声が。君と彼女と。一緒に回ろうぜ、って。 #twnovel
2011-08-12 21:38:23