まず1つには人口の差である。当然ながら人口の多い国の方が伝染病は蔓延しやすい。 (日本でも人口の少ない県でコロナの広がりが遅かったことを記憶している人も多いだろう。) つまり、ワクチン接種率が高い国の人口が多く、接種率が低い国の人口が少ない場合、感染者数は前者の方が多くなりやすい。
2022-02-08 03:14:33他には年齢分布の違いがある。 高齢者の多い国では感染者数や重症者数が多くなりやすい。 例えばアフリカ諸国では高齢者は少ないが、日本や欧米では高齢者が多い。
2022-02-08 03:14:38また、人口あたりの検査数(=検査率)にも差がある。 検査率の高い国ほど感染者数は多くなりやすい。 (もしも全く検査をしなければ、新規感染者数は永遠に「ゼロ」である)
2022-02-08 03:14:43worldometers.info/coronavirus/ 上のサイトの「Tests/1M pop」というのが「人口100万人あたりの検査数」を表している。 検査率の最も高い国はデンマークで、今の時点で100万人あたり2088万回、つまり国民1人あたり20回以上も検査している。
2022-02-08 03:14:48「接種率が高いのに感染者数の多い国」としてよく引き合いに出されるイギリスは、人口あたりの検査数では世界で9番目、イスラエルは19番目だ。
2022-02-08 03:14:57一方、「接種率が低いのに感染者数の少ない国」としてアフリカ諸国が頻繁に紹介されるが、例えば南アフリカの人口あたりの検査数は世界で125番目である。 なお日本はそれよりも低い世界139位だ。 (そう考えると、欧米の検査数が多いと言うより日本の検査数が世界平均に比べ少なすぎると言えよう)
2022-02-08 03:15:03このように、接種率の高い国は人口あたりの検査数が多く、接種率の低い国は検査数も少ないという傾向が明確に現れている。
2022-02-08 03:15:07特に南アフリカはオミクロン株の初期流行地域であり、国民の大半が感染するに至ったが、そもそも今までのトータルの検査率でも37%ほどであり、オミクロン株が流行して以降の検査率はそれよりも遥かに少ない。
2022-02-08 03:15:21以上のように、ワクチンの効果を見るには影響のある要素が多すぎて、「感染者数を単純比較する」という方法ではワクチンの効果を推定することはできない。
2022-02-08 03:15:27ワクチンの効果を科学的に確かめるには、年齢に偏りが出ないように注意を払いながらサンプルの抽出を行い、全員を検査するしかない。
2022-02-08 03:15:33逆に、反ワクチン派の人たちがワクチンに効果が無いことを証明したいのであれば、そのような実験を行なえばすぐに証明できるはずだ。
2022-02-08 03:15:42しかし彼らはなぜかそれをしようとしない。 もはや彼らの情報源となっている人物はワクチンに効果があるということを分かっていて故意にデマを流していることは明白である。
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