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大型ハッチM4A2の仕様

大型ハッチM4A2(75)及びM4A2(76)Wの細部仕様について。
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イカノボシ @ikanoboshi

北京に現存する大型ハッチM4A2(75)。 ハイバッスル砲塔で後部ラックは未設置。記念写真の残る1944年2月生産車と同様の仕様。 後部吊り上げリングは初期のパッド付き。後部牽引ラグはダブル。格子型ディフレクター用ヒンジ跡有り。ピントルフックは確認出来ませんが、恐らく後期の短いタイプと推察。 pic.twitter.com/5ggpjwU8H6

2022-05-21 09:46:42
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イカノボシ @ikanoboshi

大型ハッチM4A2(75)最後期生産車(1944年4月~5月頃)と推察。 前掲車輛との違いは、後部ラックが追加されていることと後部吊り上げリングが後期のパッド無しに変更されていること。ハンマーとレンチは車体上面に移設。未だ前部の径が大きいサイレンを使用。M4A2でホーンが導入されたのは76mm砲型から? pic.twitter.com/tLkPJyFBbC

2022-05-21 09:46:44
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イカノボシ @ikanoboshi

大型ハッチM4A2の車体上部後面、縦のボルトは3本のみ。フィッシャーでは小型ハッチM4A2(溶接フード)の1943年7月生産車で、上から3番目のボルトが省略されているのが確認出来ます。フェデラル・マシーン&ウェルダー製M4A2でも後期生産車ではボルトが3本になっています。 pic.twitter.com/loKrOCwjd8

2022-05-03 08:31:30
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イカノボシ @ikanoboshi

フィッシャー製M4A2は1943年7月時点でシャープノーズを装備しています(他社に比べ早い)。 これに伴い、前部牽引ラグはダブル(着脱作業を短縮出来るハンドル付きシャックルに対応)になりましたが、後部牽引ラグはシングルのままでした(タミヤのアキリーズも前後ラグが不揃いですが、考証的には正しい)。 pic.twitter.com/RJNyay1pOG

2022-05-21 20:18:06
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イカノボシ @ikanoboshi

フィッシャー製M10は1943年11月頃から後部牽引ラグがダブルになっています。 同社のM4A2(75)は1943年8月以降の生産車が殆ど現存しておらず、明確な物証はありませんが、大型ハッチM4A2の生産開始時期(1943年11月)からすると、恐らく当初から後部牽引ラグはダブルだったのではないかと推察します。 pic.twitter.com/yF5cjfiT6l

2022-05-21 20:18:08
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イカノボシ @ikanoboshi

1枚目はM4A2(76)の1944年5月生産車(通算13号車)。CFM-W製砲塔。未だ補助ペリスコープ前の跳弾板が長く、ベンチレーターカバー未設置でU字溝が露出。 2枚目はソ連に送られ、クビンカで評価試験を受ける1944年7月生産車。GSC製砲塔。既に跳弾板が短くなり、ベンチレーターカバーも装着されています。 pic.twitter.com/uJKVMkY4Ef

2022-05-03 12:18:34
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イカノボシ @ikanoboshi

M4A2(76)で車体前面吊り上げリングが内寄りに付いた初期生産車の写真は少ないです(現存車輛も無し)。1944年8月生産車では外寄りに移設されており、8月初旬から変更されたと仮定すると、M4A2(76)VVSS全体の約3割が内寄り設置となります。 ソ連軍では珍しいT48履帯が確認出来ます(4枚目は予備履帯がT48) pic.twitter.com/YE24FvplIO

2022-05-05 10:20:38
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イカノボシ @ikanoboshi

前掲1枚目と同一車輛ですが、初期生産車の時点でディッシュ転輪が使用されていたことが判ります。 この個体はズベズダのキット付属のデカールの元車輛ですが、ホーンガードの十字の支柱が前後逆に付いています。模型で再現すると「説明書をよく見なさい」とお叱りを受けそうな案件。 pic.twitter.com/OlQzcJbO9m

2022-05-05 10:58:31
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イカノボシ @ikanoboshi

フィッシャー製M4A2(76) 1944年10月生産車。 ハンドル付きシャックルを装備し、後部牽引ラグはダブル。 デフカバー上に牽引ロープクランプが追加されたことにより、ロープの位置がやや後方にずれています。車体上面後部のロープクランプよりもロープヘッドが後ろに飛び出していることが確認出来ます。 pic.twitter.com/30246aRo9J

2022-05-22 09:23:57
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イカノボシ @ikanoboshi

フィッシャー製M4A2(76) 1944年12月生産車。 牽引シャックルはより早く着脱可能なT型シャックルに変更され、後部牽引ラグは再びシングルに戻っています。 後部ロープクランプは車体後端部に移設(同月生産車で前方設置のままの個体も有り、HVSSへの移行直前に変更された模様) recomonkey.com/Land-Platforms… pic.twitter.com/M3ieWo0TtT

2022-05-22 09:23:59
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イカノボシ @ikanoboshi

2014年にバレンツ海で引き揚げられたM4A2(76)VVSS(1944年12月生産車)で、HVSSとMT-LBエンジンに換装し、自走可能な状態にレストアした車輛とのこと(世界唯一のM4A2(76)の展示車輛という説明は事実と異なります)。 otakei.otakuma.net/archives/20201…

2020-10-20 12:57:42
イカノボシ @ikanoboshi

RT: バレンツ海から引き揚げられたM4A2(76)VVSSの内の1輌(足回りはロシアにあったM4A2(76)HVSS車体から転用)。砲塔はCFM-W製のようです。引き揚げられた全6輌の砲塔の内訳はCFM-W、ASF-G、GSCが各2基ずつ。全てフィッシャー製1944年12月生産車なので、同時期に3社の砲塔を使用していたことが判ります。

2021-09-22 19:30:19
イカノボシ @ikanoboshi

写真はHVSSへの改修前の同一車輛。シリアル番号64465。the.shadock.free.fr/sherman_minuti……クビンカのオリジナルのM4A2(76)HVSSが64471なので、VVSSの最後期生産車に当たります。転輪はディッシュ型で誘導輪はプレススポーク型。他の引き揚げ車輛も転輪と誘導輪は同じで、履帯はT54E1とT54E2の2種類確認出来ます pic.twitter.com/3lsmiVDzEn

2022-01-08 19:13:44
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イカノボシ @ikanoboshi

『Son of Sherman』によると、後期の転輪が平坦型になったのは、車軸に近いスポークの根元で破損する場合があったからとのこと。同じ理由で誘導輪にも平坦型が登場していますが、数は極めて少ないです。 1944年12月時点でもプレススポーク型誘導輪が使われていたということは平坦型の使用は戦後から? pic.twitter.com/lkVFcV4qrA

2022-01-08 19:13:44
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イカノボシ @ikanoboshi

フィッシャー製M4A2(76) 1944年11月~12月頃の生産車と推察。 T型シャックルが実戦で使用されるようになったのは1945年に入ってからのようです。 pic.twitter.com/cND9TvHghV

2022-05-22 12:48:01
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イカノボシ @ikanoboshi

米海兵隊の大型ハッチM4A2(75)ではT型シャックルを装備した個体が確認出来ます。 この型は1944年5月に生産終了しているので、工場出荷時には全車がハンドル付きシャックルを装備していた筈。T型シャックルは明らかに後から交換されたものです。ソ連軍のM4A2(75)では恐らく使用していないと思います。 pic.twitter.com/HRpOunf4OI

2022-05-22 13:27:38
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イカノボシ @ikanoboshi

M4A2(76)HVSS、1枚目はクビンカの1945年1月生産車。一体型ディフレクター装備(ヒンジが2ヶ所)。 tankarchives.ca/2018/12/new-le… 2枚目はカナダの1945年3月生産車。左右二分割型ディフレクター装備(ヒンジが4ヶ所) pic.twitter.com/XQpokFvd9b

2021-01-22 10:53:06
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イカノボシ @ikanoboshi

英軍に供与された5輌のM4A2(76)HVSSの内の1輌(T-224875)が試験の後、陸軍士官学校を経てボーヴィントンの展示車輛となり、さらに履帯や起動輪等が交換されて映画の「フューリー号」になったとのこと。 pic.twitter.com/ItmhBaprcS

2020-11-10 18:27:04
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