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自衛隊の対艦ミサイル

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眠れる森のパンダ @Panda_51

『海上自衛隊苦心の足跡』第1巻392-395頁に「はつゆき」初代砲術長の寺地重告氏が寄稿されてるところによると、ハープーンの長射程に対応できるミサイルレンジが日本近海になく、またOTHでの発射要領も確立されてなかったため、海自ではなかなかハープーンの発射が実現しなかったのだそうで

2019-11-18 17:37:31
眠れる森のパンダ @Panda_51

1984年のRIMPACで「はつゆき」が海自で初めてのハープーン発射を実施することになり、6月25日0800、カウアイ島の西方発射海面において、Septer Mk35を標的として、ヘリのターゲッティングを受けてOTHでハープーンを発射、目標に命中させたと

2019-11-18 17:37:32
眠れる森のパンダ @Panda_51

このときに海兵隊のF-4がミサイルの後方を追尾・監視してたわけですが、このChaser機とうまく連携できるように、発射2分前からカウントダウンを開始したのだとか

2019-11-18 17:37:32
眠れる森のパンダ @Panda_51

ちなみにこのときにターゲッティングを行ったのはHSS-2Bの8096号機のようですが、実はHSS-2Bって最初の8機が納入されたときには捜索用レーダおよびESMを装備しない状態で、これらを搭載したのは8092号機以降なので、HSS-2B本来の形態となったものとしてはかなり初期の機体ということに

2019-11-18 17:59:47
惨無斎@社会人 @San_musai

自衛隊の対艦攻撃について調べてるんですが、80年代中頃にF-1とASM-1がまともに配備される前は、F-86Fの爆弾とロケットでなんとかしようとしていたらしく、うーんこのとなるなどしている。

2022-06-02 16:09:34
惨無斎@社会人 @San_musai

エクゾセやペンギン、ハープーンの配備開始が72年なのでまあ遅いにしてもキャッチアップしてるにはしてるのか… というかコレ、80年代にASM-1が戦力化されるまで自衛隊が持つ敵艦に叩き込めるミサイル兵装ってあまつかぜのSM-1の対水上モードだけだったんじゃ…

2022-06-02 16:18:34
眠れる森のパンダ @Panda_51

@San_musai まあ対艦ミサイルが台頭するまでは、SAMは「哨戒攻撃のため接近する大型機」を撃退できればOK(『あまつかぜ』に関する海自25年史の記載)、艦砲もこの程度の有効性で許容されてたわけですし、フォークランド紛争で英海軍はASM非使用の爆撃にも苦しめられたわけですし twitter.com/Panda_51/statu… pic.twitter.com/XYv3LEO7Vj

2022-06-02 16:22:00
眠れる森のパンダ @Panda_51

しかしファラガット級等で採用されていたMk.68 GFCS+Mk.42砲のシステムは、当時最高峰の砲システムとはいえ、中高度・中速直進目標に対する対空有効射程が4,600 m、発射弾数20発時の有効弾確率が約5%とか。50年代後半当時としても艦隊防空できたのかなあという気が

2013-12-31 16:05:45
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惨無斎@社会人 @San_musai

@Panda_51 今のSAM、ASM全盛の価値観からするとこんだけなのかとは思ってしまうんですが、たしかにSAMの運用思想が全く違うことやフォークランドで爆撃を結構食らっていたのも確かですね。 そう考えるとおっしゃる通りでASM-1戦力化以前はF-86Fでも結構な戦力として計算できたのも納得が行くんですよね。

2022-06-02 16:27:18
惨無斎@社会人 @San_musai

JASDF対艦能力向上過程 冷戦初期~1980年代初期まで F-86Fによる爆弾及びロケット弾攻撃 1980年代初頭~2000年代初頭まで F-1とF-4EJ改によるASM攻撃(射程50km程度) 2000年代初頭から2020年代初頭まで F-2とF-4EJ改によるASM攻撃(射程150km程度) 2020年代以降 F-2とF-35AによるASM攻撃(射程200km以上)

2022-06-02 16:29:47
惨無斎@社会人 @San_musai

こう見ると80年代にF-1とASM-1の戦力化に依って大きな断絶があるように思える。 F-1とASM-1はそれだけ空自にとって革命的な装備だったことは言うまでも無いんだろうなあと

2022-06-02 16:32:25
眠れる森のパンダ @Panda_51

@San_musai 対艦攻撃機として超音速のF-104を導入し、SACLOS誘導のAS-30ミサイルを搭載してた西ドイツ海軍と比べると見劣りしますが、T-2/F-1の設計思想がF-104の影響を受けてて、またT-2の設計段階でブルパップの搭載も検討されたという話からすると、向いてる方向としては近いのかな…とか思います

2022-06-02 16:44:51
惨無斎@社会人 @San_musai

@Panda_51 西ドイツはかなり参考になるかなとは自分も考えてましたね。 ただハープーンやエクゾセ戦力化以前はAGM-12が西側における主要な対艦兵装でしたからそれの搭載計画をあたってみるというのはちょっと盲点でした。

2022-06-02 16:51:44
日本酒担当 @sakesyubunken

@San_musai @Panda_51 ほかの方もおっしゃってますが、そもそも80年代初頭エグゾセによってASM優位が意識される迄は低空飛行するジェット攻撃機による反跳爆撃が標準的な航空対艦攻撃法だったので、特別空自が遅れてる訳では無いと思いますよ。

2022-06-02 16:54:05
眠れる森のパンダ @Panda_51

@San_musai T-2開発チーム(ASTET)で翼班主査を務められた鳥養氏が、F-1の世傑でこのようなことを書いておられました…T-2へのブルパップ搭載については「深刻に議論された記憶はない」ともされてましたが twitter.com/Panda_51/statu… amazon.co.jp/dp/4893191411

2022-06-02 18:05:53
眠れる森のパンダ @Panda_51

ところでF-1の世傑で、 ・T-2の設計段階でブルパップAGMが話題になり、誘導制御装置の将来装備余地も検討されたが、真剣な議論には至らなかった ・T-2初飛行直前の71年の段階で、富士重工はマトラからASM開発のオファーを受けていた って話が出てたのですが、特に後者はASM-1と関係あるのかどうか

2019-07-01 21:46:49
眠れる森のパンダ @Panda_51

@San_musai 『技本25年史』によると、F-1の開発時点ではプロビジョンとして「近距離空対艦ミサイル」と称されていたそうですが、防技ジャーナルによると3幕僚監部が対艦誘導弾の国内開発についての検討に着手したのは1968年頃からだそうで cir.nii.ac.jp/crid/157141751…

2022-06-02 18:40:43
西方政府軍兵士@ノクターンノベルズ&ノベルアッププラス @Lkpi8dEIKmF7bi1

@Panda_51 @San_musai フォークランド紛争でアルゼンチン側がスキップボミングした例もあったって話を戦鳥過去ログで見た時は驚きましたね

2022-06-02 19:00:57
占展望(せんてんぼう) @Khritenzama

67年のエイラート事件で「どうやら対艦ミサイルはこけおどしではなく実戦でも使えるらしい」と評価が代わり、82年のフォークランド紛争でその立場を確立させた印象だから、80年に対艦ミサイルを実用化させた本邦は結構頑張っている方かと

2022-06-02 19:18:37
占展望(せんてんぼう) @Khritenzama

フォークランド紛争以降の本格的な対艦ミサイル実用化後の世界で対艦ミサイル迎撃を指向するシースパローを開発・実用化を果たす米帝も大概だが、その開発の嚆矢となったにほんへも大概だよ……

2022-06-02 19:26:24
占展望(せんてんぼう) @Khritenzama

SACLOS誘導のAS-30にしろ、MCLOS誘導のブルパップにしろ、ビームライディング・SARH誘導併用のガブリエルにしろ、撃ちっ放しとは言えないから対艦ミサイルとしては半人前感は否めない気がするんだよなぁ 撃ちっ放しになって初めて対艦ミサイルとして一人前って感じ

2022-06-02 19:35:26
ふゅ〜りあす @tebasaki_s

SAMの比重が低いのは裏返せば艦砲の比重が重かった訳で、海自初のDDGあまつかぜがタイプシップの5インチ砲Mk42から3インチ連装砲にしたのは、予算の制約があるとはいえ苦渋の選択であっただろう。 とはいえあの時期にターターシステムの運用が出来た意味は大きいと思うが。

2022-06-02 20:17:56
眠れる森のパンダ @Panda_51

ちなみにリトアニアのエフィーム・ゴードンさんが「対艦ミサイルの開発はソ連が先行したというイメージがあるけど、実はASMについては大型・長射程のものが先行してて、戦術的に使用できるようなミサイルの開発は後回しにされてた」と指摘されてて、面白いなと ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A9%BA…

2022-06-02 20:27:53
ふゅ〜りあす @tebasaki_s

「ASM登場以前のSAMは大型機を追い払えれば良かった」という話は、後のフェニックスAAM役立たず論にも繋がってくる。 たとえ小型機を撃墜出来なくても、大型機のASMの発射機会を奪えばミッションキルとなるのを認めるか否かで評価が変わってくる。

2022-06-02 20:36:50
眠れる森のパンダ @Panda_51

「兵装も急ごしらえでどうにかなる」という前提が興味深いところですね…ちょうど中曽根さんが防衛庁長官をされてるときが「あまつかぜ」がSM-1Aを搭載する改修をやってる最中だったはずですが、改修を終えてみたら「意外と水上目標に当たらない」問題が露呈したようで twitter.com/Panda_51/statu… twitter.com/dourakutaro201…

2022-06-02 22:40:10
眠れる森のパンダ @Panda_51

ところでSM-1による対水上攻撃について、『海自苦心の足跡』5巻にちょっと気になる記述が…元技本技術開発官の松崎充宏氏によると、あまつかぜがSM-1を導入した後、水上標的に向けて何度か攻撃を行ったものの命中せず、 twitter.com/Panda_51/statu…

2021-07-06 23:57:35
えせ保千種 @dourakutaro2013

@Panda_51 少なくとも海幕に関しては、おそらくそういった技術的問題以上に、水上艦艇の整備が遅れていてなおかつ日本周辺海域での戦闘が中心になる対艦艇戦闘より外洋での海上交通路保護といった大規模かつ抽象的な海上防衛力を要求する目標を掲げたかった思惑は強いと思います。

2022-06-02 22:50:28
眠れる森のパンダ @Panda_51

そういえば、実は空自の127mm空対地ロケットって国産開発して1980年に導入されたものであり、それまではロケット弾も70mmのを使ってたわけで、ますます攻撃力が限定的になるなあ…と

2022-06-02 22:51:49