SHs大戦第8話「0と1を超えて」シンプル版2022/6/27完結

原作:トリケラプラス @toluna_plus 作画:100 @gearR3X によるツイッター小説。SHs大戦の公式アカウント。 続きを読む
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SHs大戦 @SHs42610278

「やっぱりな~!?こういうのなんて言うんだっけ?異世界転生?」  「いや生まれ変わってないから異世界転移ではござらんか?」 「MMORPGものといったほうがよかろうよ……しかしこれどうやって元の世界に戻ればいいのじゃ?」

2022-05-28 22:21:00
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ラムルディの疑問はもっともであった。来た原因は分かっている。ほぼ確実にゼルデンリンクを起動したせいである。だがどうやって来たのか、そしてどうやって元に戻ればいいのかは示されていなかった。ただ手がかりは存在する。

2022-05-28 22:24:00
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「やはり先のアレでござらんか?目的を達すれば世界がやランカたちを解放してくれるという感じのサムシングでござる」 「あの黒ローブがいってたことか。魔王を倒せってな。いっちょやるか?」 「世界救っちゃいますかというやつじゃな。わらわたち一応悪の秘密結社なんじゃがのう……」

2022-05-28 22:27:00
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「アタシはちげーよ」「もっと酷い何かじゃろ」「まーまー」という応酬の後彼女らは心に一つの目的を定める。すなわち魔王を倒しこのゲームの世界と思わしき場所から脱出するということだ。

2022-05-28 22:30:00
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「ではみなの衆、魔王討伐に向かうでござるよ!」  「あッ、ちょっと待て」  「なんじゃぁせっかく盛り上がっとるところに」 「メアだメアがいねえ。もしかしたらアイツもここに来てるかもしんねんだ。ちょっと街見て来てえ」

2022-05-28 22:33:00
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アークの脳には不安があった。自分が吸い込まれたあの場にはメアがいた。であれば彼女が己と同じようにこの世界に流れついている可能性は高い。このよくわからない世界で彼女を一人にしておくのは非常に危険な気がするのだ。色々な意味で。

2022-05-28 22:36:00
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彼女がこんな状況で騒がずにはいられまい、いるならばすぐ見つかるだろうと思ったその時だ。アークの前に小さな体が立ちふさがったのは。

2022-05-28 22:39:00
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「む、メアを置いてどこにいこうというのだアーク!」 「メア!やっぱ来てやがったのか!」 現れたのは小柄な姿だった。メア魔法使いlv1という表示枠を持っており小さな胸を張っている。 現れた幼女の姿をみて胸を撫でおろしたアークは勢いよくその手を取る。

2022-05-28 22:42:00
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「心配事はなくなったな。じゃ、さっさと魔王を倒しにいこうぜ!」 「ちょ、ちょっと待つのだ、まだ…………仕方ないのだ~」 メアの手を引っ張りアークたちは街を後にする。これが彼女たちの、忘れられない一月ほどの旅の始まり。 SHs大戦 8-2 終

2022-05-28 22:45:00

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♦アークたちが街を後にすると緑の大広原が広がっていた。陽の光りがさんさんと差すのどかな光景にSHたちが我を忘れているとメアは彼女らを放って先に進みだす 「あ、ちょ、メア殿!?」 「何してるのだ~?ノロノロしてるとおいてっちゃうのだ!」 「相変わらず落ち着きがなく遠慮もない童よのぉ」

2022-05-29 22:03:00
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そんな彼女を独りにさせないよう順にSHたちが小走りでおいかけていくなかでアークはぽつりという。 「なあ、この視界の端に浮かんでる鬱陶しいの何なんだろうな」

2022-05-29 22:06:00
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鬱陶しいものとは、アーク無職LV1/HP24/MP18と表記されたアークの周囲に浮かぶ半透明の表示枠のことだ。それをみてラムルディはこともなげにいう。 「ステータス画面じゃろう。ゲームの世界ならばこんなものがあっても不可思議ではなかろう?とはいえ今のままでは邪魔なだけじゃな」

2022-05-29 22:09:00
SHs大戦 @SHs42610278

「む、やはりでござるな。皆の衆これを見て下され」 自身のステータス画面に何かを行っていたランカが皆を呼ぶ。集まった皆の前でランカはステータス画面をみせると先ほど起きたことを実演してみせた。

2022-05-29 22:12:00
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「ステータス画面の端にあるこの設定マーク。これを押すとでござると……なんと更なる詳細画面が出て来るのでござるよ!」 ランカの言葉通りにステータス画面を弄るとステータスなどの多数の項目が現れた。

2022-05-29 22:15:00
SHs大戦 @SHs42610278

「おお~」という反応に気をよくしたランカは気をよくして話を続ける。   「ステータス、とは力や防御力などに関するものでござろう、スキル・魔法は使えるスキルと魔法、所持品はランカたちは地図と木の棒ぐらいしか持ってないようでござるな金も300G。おそらくしけているのでござろう。

2022-05-29 22:18:00
SHs大戦 @SHs42610278

スキルPTは……確かこのゲーム事前情報ではスキルツリー割り振り性だったはずでござるからもう少し情報を待ってから割り振るのが安全でござろうな」

2022-05-29 22:21:00
SHs大戦 @SHs42610278

その言葉を聞きながら皆はそれぞれの項目を確認する。結果ステータスの数値や魔法・スキルはみなそれぞれ異なっていることが確認できた。これは本来の身体能力だけではなく個々の職業が能力値に影響しているのだろうとランカはいった。

2022-05-29 22:24:00
SHs大戦 @SHs42610278

そうして歩きながら話しつつ自分たちの戦力を確認するアークたちであったがやがて強烈な敵意を察知する。振り向けば液状の固形物体がアークたちの行く手に立ちふさがっていた。

2022-05-29 22:27:00
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「なんだこりゃ」 相手のステータス画面に記された情報は 悪いスライムLV3。この世界でのアークたちにとって最初の戦闘が始まった。 SHs大戦 8-3 終

2022-05-29 22:30:00

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♦ 悪いスライムは身体を一度収縮させて溜めを作ると砲弾のように我が身を跳ね飛ばしメアに向って体当たりを敢行した。しかしそれは横から割り込んだランカによって防がれる。勢いを失った悪いスライムはアークの強烈な横蹴りを喰らい地面を転がる。そして同時に4という表記が現れる。

2022-05-30 22:03:00
SHs大戦 @SHs42610278

一同はそれを見て一瞬で今の攻撃で与えたダメージ量であるということを直感する。 「大丈夫か?」 「問題ないでござる~とと、しかしあの程度の攻撃なら受けてもどうってことないはずでござるがやけに効いたような気がするでござるなあ。やはりこれも」

2022-05-30 22:06:00
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