東レブロで活躍しぼくを卒業旅行に行かせてくれた伊達公子にまつわる思い出
- naganoteru
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東レといえば、忘れもしないあの年。優勝した伊達のおかげでぼくは卒業旅行に行けました。感謝。QT @sportsnavi クルム伊達は格下に逆転負け=東レテニス http://t.co/luSyteRE |スコア詳細⇒ http://t.co/KWZIIdPa
2011-09-26 19:04:22あの年。卒業に向けて計画的(=ギリギリカツカツ)に試験を受けていたぼくは、その日、租税法の試験でした。正確にはいくつか余分に申し込んでいたのですが、スケジュールの関係で、卒業旅行に行こうと思うとすべての試験に合格しなければならなかったぼくにとって、租税法の単位取得はマストでした。
2011-09-26 19:10:51もちろん授業など一度も出たことはありません。縦続く試験の中、追い込んではみたものの不安の残る結果でした。そして受験。なんと、2問の問題のうち1問がまったく分からなかったのです。解答用紙白紙。ぼくの頭も真っ白でした。
2011-09-26 19:11:48放心状態のままぼくは本郷3丁目まで歩き、丸の内線に乗りました。そこで目に入ってきたのが、東レPROの広告でした。卒業旅行をあきらめるか、卒業をあきらめるか(←ありえない)という究極の選択について考えることをただ先延ばしするために、ぼくはそのまま東京体育館へと向かったのでした。
2011-09-26 19:14:33東京体育館に入ると、ちょうど沢松奈緒子とマレーバが試合をしていました。1球1球はよくねばるのだけどトップ10選手には決して勝たない沢松奈緒子は、善戦はしたもののやはり負けてしまったのです。会場が深いため息をついていたとき、そこに入ってきたのが伊達公子でした。対マルチネス戦です。
2011-09-26 19:19:28しかし、伊達は全然イケてません。世界ランク3位のマルチネスはフォアでグリグリの強打をしてきます。伊達はそれをサイドアウトしたり、ネットしたり、バックアウトしたり。気が付いたらスコア6-0で第1セットを奪われてしまいました。沢松以下だなと会場の全員が思ったことでしょう。
2011-09-26 19:20:43そして迎えた第2セット第1ゲーム。なにやらさっきまではとちょっと様子が違います。伊達の返球が鋭くなっているのです。右に振られた後左に振られても、決して甘く返らない重いバックハンド。マルチネスはいくら強打してもポイントにならないことにあせり始めます。何度も繰り返されるデュース。
2011-09-26 19:22:34結局、このゲームはマルチネスが取るのですが、これでエンジンのかかった伊達はもはや別人。マルチネスは伊達のライジングショットに全く対応できず、な、な、なんとそのあと12ゲームを連取。終わってみれば、0-6 6-1 6-0ととてもトッププロの試合とは思えないスコアで勝利したのでした。
2011-09-26 19:25:20そのときぼくが伊達の虜になったのは言うまでもありません。そして、元来前向きなぼくが、卒業旅行に行く決心をしていたことも。(テストもわりとよくできたような気がしていた) 後日談ですが、伊達は決勝でダベンポートを破り優勝しました。そして、ぼくも無事卒業できていたのでした。(終わり)
2011-09-26 19:27:42