2022年お題付き #呟怖 集 [後期]

陰斗景 @kimyou1818

あの空き地に近づくと、いつも汗ばんでしまう。なにも無い場所なのに、なんだか蒸しているのだ。不思議なのは季節を問わないこと。 霊感のある友人曰く、あそこは満員らしい。あの世のモノが、敷地いっぱいにすし詰めになっているという。 その熱気を、私は感じていたのか。 #呟怖 pic.twitter.com/gDsR1qYMK1

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宙を浮く女の人が その中に隠れて見えなくなるたび 大きく濃くなっていった あの雲だけ 消えること無く #呟怖 pic.twitter.com/3azaBiGrfS

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森を彷徨っていると、観覧車を見つけた。 もう、動いていないその観覧車のカゴ全ての中から、子供が顔を覗かせていた。 #呟怖 pic.twitter.com/fZOlMtOMuc

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あの船が見えるのなら。 もうこの海には近づけないぞ。 なんたって、俺の親父が乗ってるんだからな。あの船の一部になる前は凄腕の漁師だったんだ。 だからだろうな。 目をつけられちまった。 もし、俺が海にでたら… 親父は俺のことも引き込んじまうのかな。 #呟怖 pic.twitter.com/x9mrlOEwHQ

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あの石灯籠に灯る明かりの色によって、 この地に眠る精霊様のご機嫌がうかがえる。 白であれば穏やかで、赤であれば機嫌が悪い。 さて、時々灯る青色は？ 精霊は恐れているという事だ。 自身よりも巨大な何かが取って代わろうとしている事に。 そんな時、我々人間にはどうする事もできない。 #呟怖 pic.twitter.com/jHrCwUcYxM

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陰斗景 @kimyou1818

「あの離れ小島には行ってはいけない」 海の家のオーナーもそう言ってたけど、すぐ近くだし、見た感じ、何にもないよなぁ。ちょっとくらい近づいてみるかなぁ… おかしいなぁ。どれだけ泳いでも、島に近づかない… 後ろを見ると、果てしなく続く水平線。 #呟怖 pic.twitter.com/Ip2dkVYzqo

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公園の隅にある外水道。 側には、木製の看板が立てかけてある。 一時期、人の似顔絵が貼られるようになった。 いつの間にか剥がされているのだが。 貼られている間、蛇口をひねると、真っ赤な水がドロドロと流れる。 赤サビだとは思う。 #呟怖 pic.twitter.com/xIjEfjJXC6

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電車の音、車の音、怒鳴り声、罵倒、悲鳴、殴打音、悲鳴、悲鳴… 鳥の群れは舞う。 眼下で起こる惨劇をBGMに。 #呟怖 pic.twitter.com/odunIrsMVu

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川を泳ぐカモの親子。 一羽だけ、はぐれていたのか、後から遅れてついてくる。 その健気な姿にほっこりしていると。 遅れていたカモの背から触手が三本うねり出し、先を急ぐカモ達を捕えて、瞬く間に呑み込んでしまった。 先を行くカモ達は逃げていたのか。 私は逃げきれるだろうか。 #呟怖 pic.twitter.com/gw4c2eCCSA

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陰斗景 @kimyou1818

空を飛ぶ鳥が、あの一点の光に重なった途端、ジュッと音を鳴らし一瞬で黒焦げになり、落ちていった。 #呟怖 pic.twitter.com/tzoYHz5RAM

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