ゼファカナの小話まとめ

ホクギ °˖✧◝(⁰▿⁰)◜✧˖° @hokugi

ゼファーには『癖』がある。 それは、私しか知らない癖。 旅の途中、野宿をする事も多かった。そんな時は2人が見張りに出、残りの2人者は簡易テントで休む。ゼファーと休む時、彼は決まって、私の左隣で眠る。 ゼファーは基本的に眠りが浅い。御使いという立場上、常に気を張っているせいかも→

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知れないが、それにしても殆ど熟睡することは無いように思う。 そんな眠りの浅いゼファーを起こさないよう、私も毛布を蹴飛ばすこと無く静かに眠るようになった。 ある夜、私は恐ろしい夢を見て夜中に目を覚ました。心臓がバクバクと音を立て、手のひらは少し汗ばんでいた。バクバクを抑えようと→

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左腕を持ち上げようとして、その腕にふわりと触れている感触に気付く。 左隣で眠っているゼファーが、右手を真っ直ぐ横に投げ出す様にして、私の腕にそっと触れていた。 私はその右腕を見て、目を丸くした。 起こしてはいない、彼は眠っている。静かに眠りながら、まるで隣の温もりを掴む様に→

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腕を伸ばしていた。 私の腕に微かに触れているその指先と、静かに上下する彼の呼吸のリズムに安心した私は、心臓のバクバクを忘れて、いつの間にか寝入っていた。 それから二度、三度と、眠っているゼファーの右腕が私に向けて伸ばされている事に気付いたが、どうやら彼は無意識に腕を伸ばして→

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いるらしい。眠る直前、ゼファーの右腕は毛布の中にきっちり収まっている。けれど眠ってから30分もすると、少し身動ぎしながら腕を伸ばして来るのだ。勿論、眠りながら、無意識に。 （この腕は、私以外にも伸ばされる事があるのかしら） 四度目の翌朝、疑問に思ってサラにこっそり聞いてみた。→

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「ゼファーが寝ている時に、右腕を伸ばしている所を見た事、ある？」 「ゼファーさんが？ ううん、私はないなぁ。ゼファーさんって寝相いいから、寝てると殆ど動かないってアレンも言ってたよ」 不可思議な私の質問に、サラは不思議な表情を浮かべながら答えてくれた。 （じゃあ、あの腕は） →

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お互いが寝静まった夜、無意識に伸ばされるあの腕は。 （私、だけなんだ） 五回目の夜。相変わらず私の腕に微かに触れているゼファーの指先を、そーっと握ってみた。彼が起きる気配はない。 （手のひら、あったかい…） その温かさに惹かれ、指先に擦り寄る様に頬を寄せた。 彼は、起きない。→

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（このまま……手を、握って眠ったら──） いつも私より早く目覚めるゼファーは、どんな顔をするだろう。無意識に私に手を伸ばしている事に気付くだろうか。 それとも、二人寝ている間に、握った手は身動ぎで離れるだろうか。 （私は、離さないわよ。ゼファー） 私にだけ伸ばされるこの手の→

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ことを、明日の朝、彼が気付いたら。 その時は、二人だけの秘密にしてあげよう。だって彼、ゼファーは、とってもとっても恥ずかしがり屋さんだから。 そしてもし、握った手が離れていたら。 その時は── （次も、その次も、その手を握って眠るんだ） 私に握られた手に、あなたが気付くまで。

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というゼファカナを妄想した。 隣同士で寝てる時に無意識にカナに伸ばされるゼファーの手と、その手が微かにしか触れないことに少し寂しさを覚えるカナ、何度も伸ばされている手を見て愛しさが募り擦り寄るカナ、が見たくて書いた。 ゼファーが腕を伸ばしているのは本当に無意識。かわいいやつめ。

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カナの新しいドレス、色味といいフリルといい、レタスにしか見えなくなってきた。瑞々しいレタス。 ゼファーが「カナ（のドレス）美味そうだな…」ってぼそっと呟いたのを聞いたアレサラが盛大な勘違いをかましてパーティ前のゼファーに冷たい視線を送るもゼファーは何故そんな目をされるか分からず→

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→アレンに「俺何かしたか？」と問い詰めるも「自覚がないって一番いけないことだよゼファー」とか言われて、カナから隔離されるゼファー。仲間の理不尽な態度とは違いいつも通りのリッピに「俺の味方はお前だけだリッピ」とか言ってモフモフの良さを再確認するゼファー。→

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→この修羅場はパーティ直前再びカナのドレスを見たゼファーが「レタスみたいだな」と揶揄い、その会話内容からアレサラの誤解が解けるまで続いたという。でも逆に事情を知ったリッピから「ゼファー様はデリカシーが無さすぎでございます。アレン様を見習って下さいませ」とか小言を言われるゼファー