「TPP公開講座」「TPPを慎重に考える会」での発言抜粋（首藤議員・福島議員・柳京煕准教授など）東京新聞・核心～中野剛志氏～内容と補足資料など

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首藤議員「日本の中で大きいのは公共投資。特に地方。そうしたところに膨大な原資が流れる。それは皆さん国民の税金。これに海外企業、特にアメリカの企業は今まで触れられなかった。だからアメリカは以前から自由化しろ、オープンしろと」

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首藤議員「今のアメリカの大きな主張の一つは入札を全部ネットで英語でやれと。そうすればアメリカの田舎の土建業者が日本の地方に投資して実際の工事する人はフィリピンから連れてこれる。そういうメカニズムを作って初めてアメリカの雇用が拡大できると」

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首藤議員「この問題（公共投資）はある意味ではカタがついた。東日本の復興。宮城県の漁業を企業形態で立て直そうという人と漁民の方との争いになってる。これは将来漁民の息子を漁業会社に吸収していくのか？今までのやり方でいくのか？」

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首藤議員「復興といえばみんな復興すると思っているが簡単にやっちゃいけない。次の未来にどういう形で繋げて行くのかということを考えながら復興しないといけない」

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首藤議員「しかし、さっきある程度カタがついたと言った。この復興に関してアメリカはトモダチ作戦を展開。その国の企業は人に利益が回らないことあるのか？と言われたら？」

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首藤議員「そしてある日、商務担当者が来て、トモダチ作戦に私の友達もみんなやった。日本はそこをもうちょっと考えてくれないかと言われたとしたら、どうするのか？という問題。30年間ずっと必死で研究したアメリカは常にタイミングを見計らって政策を打ち出し実行してく。その結果が皆さんの生保」

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首藤議員「だからほんとうに真剣に考えて、TPPがイカンと言うなら、私たちの未来が大事だと言うなら、日本的なやり方で問題を解決していこうと言うなら、本当に私たちも意を決して必死になって努力していかないといけないと思います」

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首藤議員「TPPに関して僕らが愕然としたのは、参加しなければ内容を教えてもらえない。参加しないとどんな議論をやっているか教えてもらえないと、そう言われてました」

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首藤議員「ある日、年末のある日、外務省がチョロッと、一番下に一行書いてきたんですよ。一行付け加えてきた。なんて書いてあったかというと『日本がTPPの議論に参加するかどうかはアメリカ議会の承認が要る』と言うんです。加盟するかどうかじゃないですよ、意味分かりますか？」

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首藤議員「アメリカも入るならそのメンバー国の一つとして、ABCDとあってこういう国と入りますというのは議会の承認にかかわるでしょうけども、日本がTPPに入るかどうかを、アメリカの議会にかかると言うんですよ。私たちの国というのがそういう国であるということをぜひご理解いただきたい」

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①10月4日TPPを慎重に考える会で外務省の説明のあと質問に立った首藤議員（要約）「今、まさに雑駁な説明がありましたけれども、まさに雑駁。これで国の運命をかけていけるのか？」

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②首藤「これは要するに貿易と違う。貿易と異質のもの。これは貿易の障壁ではなく国の制度の障壁を減らしていく。ですから日本をアメリカの内部に取り入れる。そこにTPPの最大の眼目がある。そのことはどこを見れば分かるかというと、ウィキリークスで大体アメリカが何を狙っているかが分かる」

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③首藤「日本をアジアから引き離して取り込んでいく。内部化することによってアメリカの中小企業がそのまま日本の市場に入っていける。これがアメリカの大戦略。それならわが国の戦略はなんなのか。その国家戦略がないのにTPPに乗れるという外務省は国家戦略なき外交を展開しようとしてるのか」

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④首藤「もう一点はこの裁判のシステムの問題。ニュージランドなどから盛んに言われている。この制度だと企業が国家を訴えることができる。簡単な例で言えば、アメリカの中小企業が日本に参入しようとしたら、日本の官庁や地方自治体が『日本語じゃないと分からない』と言って拒否する」

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⑤首藤「そうして結局商売を失う。そうすると本来なら売れるものが売れなくなったということで国家を訴える。これがTPPの大きな問題だと指摘されている。この係争の時の裁判システムがどこがどういう基準でどういう法体系に基づいて行われるかについて全く議論がされていない」

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⑥外務省香川（要約）「後者の方は世界銀行とか幾つかの仲裁委員会。紛争にならない。企業が訴えるケースというのは止むに止まれぬケース。国も企業の止むに止まれぬケースを邪険に扱うと投資リスクが高まるということが世界的に意識されてしまうことを恐れ、国は比較的仲裁に従い解決に導かれる」

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⑦外務省香川「そういう意味でうまくまとまっているケースが多いと理解している。もう一つの質問は国家戦略は野田内閣において前内閣を踏襲して基本計画を進めていくことになっている。決してTPPだけ進めていくということじゃない」

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10月15日東京新聞核心より：中野剛志氏「TPPは農業再生との両立が大前提だったが、東日本大震災で被災した農業地帯では原状回復の目処すら立っておらず前提条件がくずれている。野田政権は復興を最優先に掲げるのになぜ交渉を検討しているのか。外交成果を欲しがっているとしか思えない」

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②中野「最近のFTAの交渉は、相手国の国内制度を自国の企業に有利に変えるのが主要な中身だ。TPPはその最先端だといわれている。米韓FTAでは、韓国は米国に惨敗した。米国がたった2.5%の自動車関税などを撤廃する代わりに、韓国は安全規制と排ガス規制を緩和した」

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③中野「（日本がTPPに参加したら同様の影響が？）勿論だ。米粉気宇は、以前から日本に共済制度の解体やBSE規制の中止、農薬の残留基準の変更などを求めている。特に米国が狙っているのは、共済とかんぽ生命の簡易保険で、仕組みをなくして米保険会社の契約拡大を目指すだろう」