つきのまあるい日の噺、五夜目

1
化け猫論破 @ORIr_BAKENEKO

復活の儀に続き『性転換妖怪』による大騒ぎ。 或る者は凛とした好少年になり、また或る者は可憐な少女、また或る者豊満な少女に…

2023-03-24 21:02:51
化け猫論破 @ORIr_BAKENEKO

突然現れた妖怪により、コロシアイは起きずとも人々は騒がしい日々を送っていた。

2023-03-24 21:03:11
化け猫論破 @ORIr_BAKENEKO

夜空を見上げると、まんまるとした美しい月。 満月________ 鬼灯歩六の推察…満月は妖怪達が『渡リの許可』が下った日を示唆するのではないだろうか、という彼の話を思い出す。

2023-03-24 21:04:09
化け猫論破 @ORIr_BAKENEKO

今夜もまた新しい怪奇達が現れるのではないか。 期待や不安を抱く者、其々の思いを胸に人々は落ち着かない様子で過ごしている。

2023-03-24 21:04:57
化け猫論破 @ORIr_BAKENEKO

相変わらず満月は私達を煌々と照らしていた。

2023-03-24 21:05:36
化け猫論破 @ORIr_BAKENEKO

アオーン… 館のどこからか、獣の遠吠えが聞こえる。

2023-03-24 21:07:09
化け猫論破 @ORIr_BAKENEKO

面妖な事象が起ころうとも、妖怪達は自分たちに害は与えられない。 廊下をひとり歩み進んでゆく。

2023-03-24 21:08:34
三日月 怜央 @aoyama_tomosibi

「(きょろ…と見回しつつ廊下を歩き)」

2023-03-24 21:09:41
化け猫論破 @ORIr_BAKENEKO

ひたり。ひたり。ひたりひたりひたり。

2023-03-24 21:10:44
三日月 怜央 @aoyama_tomosibi

「またなんか増えるのかな……(呟きつつ歩いてる)」

2023-03-24 21:10:55
化け猫論破 @ORIr_BAKENEKO

歩む度、気配を感じる。 ひとつ、ふたつ。

2023-03-24 21:11:05
化け猫論破 @ORIr_BAKENEKO

ちっちっち。ちっちっち。 自分以外の気配。奇妙な鳴き声。よつ足の獣の跫。 背後を付きまわる、異質の影。

2023-03-24 21:11:44
化け猫論破 @ORIr_BAKENEKO

あの遠吠えはどこから聞こえたろうか。 不思議と沸き出でる場の緊張感から、歩幅は徐々に広く、速く。

2023-03-24 21:13:00
三日月 怜央 @aoyama_tomosibi

「なんかやだな……(少し足を早めて)」

2023-03-24 21:13:20
化け猫論破 @ORIr_BAKENEKO

そうしていつもの様に贄柱の間へと続く廊下の角を曲がった時だった。 どん! と何かに遮られ、跳ね返される体。 重心を保てずに地へと倒れゆく中、それを見上げる。

2023-03-24 21:14:11
化け猫論破 @ORIr_BAKENEKO

…………壁だ。 いや、行き止まりのはずが無い。 館に招かれてから数ヶ月以上は経つ。未だ開かれていない部屋はあるものの、それ以外は探索や日常で廊下を歩き覚えている、し、館の内部は完全に把握している。

2023-03-24 21:15:06
三日月 怜央 @aoyama_tomosibi

「…っ!?(何かにぶつかるとよろけて尻もちをつき)……痛………(見上げて)……え…?」

2023-03-24 21:15:18
三日月 怜央 @aoyama_tomosibi

「…何……壁……?ここ、廊下…だよね……こんなとこに壁なんてあったっけ……?」

2023-03-24 21:15:34
三日月 怜央 @aoyama_tomosibi

「………(困惑した様子で辺りを見回し)」

2023-03-24 21:17:36
化け猫論破 @ORIr_BAKENEKO

床へ転げた、その一瞬。 獣の唸り声が大きく場へ轟き、勢いを増してこちらへ駆ける空気を感じる。

2023-03-24 21:17:37
化け猫論破 @ORIr_BAKENEKO

目の前には突然の障害物。 背後には迫りくる気配。 ごくりと唾を飲む音と共に、背後の闇が恐ろしく鋭い牙を剥いたのが見えた。

2023-03-24 21:18:35
1 ・・ 8 次へ