茂木健一郎(@kenichiromogi）さんの連続ツイート第3152回「今回の「LGBTQ理解増進法」について」

茂木健一郎 @kenichiromogi

連続ツイート３１５２回をお送りします。文章は即興で書いています。本日は感想です。

茂木健一郎 @kenichiromogi

「性的指向又は性自認を理由とする差別の解消等の推進に関する法律案」（LGBTQ理解増進法）がネットで議論されているので全文を読んで見たけれど、国とか地方公共団体に努力義務を課す内容で、おそらくこの条文に予算とかがこれから紐付けられていくんだろうなと思った。 shugiin.go.jp/internet/itdb_…

茂木健一郎 @kenichiromogi

「LGBTQ理解増進法」を読んで思ったのは、あまり内容がないなということで、当たり障りのない玉虫色で、おそらくは巷で言われているようにG7のメンバーとしてあまり遅れていると思われるのも困るというような、ジェンダー平等における「鹿鳴館」みたいなものなんだろうと思った。

茂木健一郎 @kenichiromogi

「LGBTQ理解増進法」の玉虫色の条文はどうにでもとれて、ただ、その中の細かいフレージングに、それぞれの立場からああだこうだとみなさん言っておられるんだと思うけど、ぼくが読んだ限り、ジェンダーの問題について本当に議論すべきことは先送りされている気がする。

茂木健一郎 @kenichiromogi

ジェンダーの問題について、諸国で議論されているのは同性婚だったり、トイレの問題だったり、性自認に基づく外科的、あるいは化学的な処置の問題だったりする。それらの先鋭さに比べると、今回の「LGBTQ理解増進法」は、いわば何も言っていないに等しく、ぼくは議論する気にあまりならない。

茂木健一郎 @kenichiromogi

同性婚はすぐにでも法制化すればいいと思うが（憲法９条の下自衛隊がある国が憲法２４条が同性婚を許容していないから憲法改正が必要というのはナンセンスで、現憲法の下で法制化すればいいだけの話）、トイレや教育における性自認の問題は複雑でデリケートでそこをみんなで議論したらいいと思う。

茂木健一郎 @kenichiromogi

おそらくはジェンダー平等において日本が先進国のふりをするための「鹿鳴館」に過ぎない今回の「LGBTQ理解増進法」についてあまり細かく議論しても仕方がないというのがぼくの感想で、それよりも日本国憲法の最重要条文とも言える第十三条の幸福追求権を同性婚というかたちで実現する必要がある。

茂木健一郎 @kenichiromogi

以上、連続ツイート３１５２回、「今回の「LGBTQ理解増進法」について」をテーマに６つのツイートをお届けしました。