エリー提督と加賀さん日記まとめその13

エリー提督と加賀さん日記 @EllyKaga

大本営としてのイベント、秋刀魚祭りが始まりました。 「ちょっとアンタ、引き換え景品見なさいよ！」チラシを片手に叢雲が興奮しています。何々。「ここ！　秋刀魚六匹！」艦娘招聘。明石。大淀。明石いるよ？　……まって、大淀くれるの！？「反応が遅い！」 #加賀さんとエリー

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そうと決まれば善は急げ。有効な装備を確認、えーと……瑞雲師匠、伊勢！　ネットの達人、Fletcher！　観測船、宗谷！　1-1で秋刀魚を乱獲してくださいお願いします。「て、提督に土下座されては断れないかなー……」「任せるッチャー！」「宗谷、……やります！」 #加賀さんとエリー

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「軽巡、大淀。ええと……六冥館支部？　に着任いたしました。以後よろしくお願いします」「疑問は不要よ。ここは鹿屋基地六冥館支部。人と艦娘と深海棲艦とが仲良く歌える場所」「加賀、それは違うと思うわ。艦娘が自由にできる場所よ」ほかんちと同じだと思うよ、よろしく。 #加賀さんとエリー

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秋刀魚水揚げ艦隊は見事目的を果たしてくれました。目標数を超える秋刀魚を獲得、交換にて大淀を引き連れてきてくれました。 「大本営ってばさ、ズラッと並んだ大淀を見せて『好きなのを連れて行け』っていうんだよ。あまりにこの子に失礼だよね！」と伊勢が怒っていました。 #加賀さんとエリー

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そうなの？　褒賞艦なものだからてっきり渋ってくれないかと思っていたよ。「逆よ逆。いらないから連れて行けっていう雰囲気が私にも伝わってさー、あそこには居たくないわね」「たしかに、楽しい場所ではありませんでした」「発注数間違えたのかな？」 #加賀さんとエリー

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山風、山風。「どうした？」大淀のさ、左手の甲の入れ墨、何？　識別番号？「ふむ？　……なるほど、あの大淀はレストア艦か。迷子か何かを保護して再整備した艦だな」入れ墨でわかるの。「ああ。大抵のやつは隠したがるのだかな。艦娘はワンオーナーが普通だろ」そう、かな。 #加賀さんとエリー

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ここの艦は私が買い付けたり、迷子を保護したままの子とかが多いからね。私は初期教育をしなくていいからありがたいよ。「大抵は、他のやつの命令コードや癖があると嫌がるのだがなあ」 お腹に入るときには差なんてないよ。 「最もだな。ん？　あいつ、脚の艤装、揃ってないぞ」 #加賀さんとエリー

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伊勢と話していた大淀を呼ぶと、伊勢は自分の部屋に戻っていきました。「大淀さんの着任、明石さんにも伝えておくね！」と言って。 さて大淀さん。君、迷子の経験あるの？　伊勢からは「一番強く連れて行ってほしいって主張してたから選んだ」って聞いてるけど。一人は怖い？ #加賀さんとエリー

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「黙秘権を使いますね」笑顔で言い切りました。 そう。じゃあ次。ここの名前を言うときに疑問形だったのはなぜ？　自分で行きたがった場所の名前をわからないのは、流石におかしいと思うんだ。「表記が違ったものですから。鹿のはずが、漢数字で書いてありましたので」 #加賀さんとエリー

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隣の鎮守府の不祥事を知らないの？　取り潰しがあって名前と所属艦を継いだんだよ。「その頃私は建造されていなかったのだと思います」その後に建造・教育をされたのなら、今の名前を知らないのはおかしいよね。騒動が起きる前に登録抹消でもされてたの？ 「……面倒な人ですね」 #加賀さんとエリー

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「ふう。今回の大淀配布ですが、本来の目的はクレームへの対処です。海域ドロップがあまりに渋すぎる、との声が強くありましたので」うん。 「で、配布された艦ですが、九割は新建造分です。残りは取り潰された鎮守府からの再生品や、私のような出来損ないですね」へえ。 #加賀さんとエリー

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「最後の連合艦隊旗艦。その大淀なら大破進撃しても生き残るだろう。そう言われて戦闘を続けさせられまして。私は生き残れたのですが、その戦闘で旗艦を務めていた矢矧さんが大破。私が大破していなければ……と修理もされずに海域に放置されました」うん。 #加賀さんとエリー

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「半年くらい放置されていたと思います。休眠状態に入っていた私ですが、たまたま偵察機に発見され、回収されました。そこまでは良かったのですが、長期間の放置でコアに異常が」うん。 「『復元はしてやるから、自分で行き先を見つけろ。来年になったら廃棄する』と言われました」 #加賀さんとエリー

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復元？　すり合わせもしてないでしょ？　それで海域で戦闘機動がとれるの？「見ただけでわかるのですか？　仰るとおりです。動作にズレのある私では上手く戦えず、配属が決まっても取り消しが相次いでいました。戦う気力もなくなって、最後の足掻きだと決めて、あの場にいたんです」 #加賀さんとエリー

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「大抵の提督は新造艦を選んでいきました。稀に中古艦を見に来る人がいても、使い潰し目的や性処理目的でした。そこに、提督ですらないあなたのところの艦娘が来たのです。最後の望みにと声を上げ、伊勢さんの気を引きました」……伊勢の言い分と食い違いはなさそう、かな。 #加賀さんとエリー

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「前の提督は、鹿冥館といえばクズのたまり場と言っていました」うん。「でも伊勢さんとJohnstonさんは『自己主張の強いのがいるわよ』『提督、喜びそうだよね』『生きるのに必死のやつがいい、って言ってたわよね？』『うん。あれにしよう』と私を選んでくれたんです。奇跡でした」 #加賀さんとエリー

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私の言うことを守ってくれた伊勢とJohnstonには感謝しないと。君みたいな面白そうな子を見つけてくれたんだから。 改めて歓迎するよ大淀。ここでは君をゴミ扱いなんてしない。海域でも、事務でも、活躍してもらうからね！「残業はしません」私もしたくないし、させたくない。 #加賀さんとエリー

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大淀と占守が話をしています。ここの占守は私達の子供なので、一般的に知られているのとは違うのですが、大丈夫でしょうか。 「見たことのない艦娘ですね。お名前は？」「占守です。おとーさんとおかーさんの子供です」「し、占守？　海防艦の？」「はい、その占守です」 #加賀さんとエリー

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大淀162cm、占守168cm。少し見上げる相手に「嘘はいけませんよ。私より大きい海防艦なんてありえません」という大淀。少しムッとした占守は「でも私、占守です。普段は神通さんの弟子で、看護師をしています」「看護師。神通さんが？　あの戦闘狂が？」「さっきから失礼ですよ」 #加賀さんとエリー

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険悪みたい。割って入ろう。「あ、おとーさん。この新入りが神通さんをバカにしたの。許せない」「提督。この艦が身分詐称しています。犯罪ですよ」この子は私と叢雲の子で占守です。真っ白い肌に真っ黒な艤装なのは、本人の趣味です。叢雲がコアを産んで、明石が身体を作りました。 #加賀さんとエリー

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「か、艦娘が艦娘を産んだ？　提督と叢雲さんの間で？　……はぁ、やっと理解できました」やれやれ、という顔で装甲服の襟を正す大淀。「私が新入りだからと馬鹿にしているのですね！　いいです。明石さんはそんな意地悪はしませんから！　私は工廠に行きますので！」 #加賀さんとエリー

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明石は確か、大きな仕事もないからと自分のメンテナンスをするとか……「なおさら好都合です！　ドックはどこですか！？」執務室を出たら右、突き当りを左。そのまま外に出て道沿いです。 ……明石の整備って何してるんだろ？「ぎゃあああ化け物オオオ！！」あ、大淀が叫んだ。 #加賀さんとエリー

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執務室を叢雲に任せ、工廠に急ぎます。 明石、大淀が来なかった？　と声をかけると、暗がりに明石の裸の背中が見えました。「あ、提督。大淀さん、艦隊に合流したのですね。でも明石の姿を見るなり大声を出して、挙げ句に気絶しましたよ！」すっと立つ明石。 #加賀さんとエリー

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明るい場所に出た明石は、人型の下半身を整備中なのでしょう。クレーンで出来た蜘蛛のようなスペアボディを付け、その腹の上に自身の腰から下を置いてなにかカチャカチャやっています。 「あー、うん。確かに初めて見たらびっくりするかも。大淀は連れて行くから続きやってね」 #加賀さんとエリー

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工廠の大発を１つ借り、そこに大淀を載せて執務室、の更に向こうの白雪の部屋に連れていきます。 第二執務室。白雪に磯波、軽空母やレーベくんのいる事務作業場です。大淀には任務周りの管理を任せようと思っているので、そのあたりを白雪と相談するためです。 #加賀さんとエリー