水星の魔女の最終回を見て思ったこと。
- cometofrom
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高名で年配の科学者が可能であると言った場合、その主張はほぼ間違いなかった。可能性の限界を測る唯一の方法は、その限界を少しだけ超越するまで挑戦することだった。十分に発達した科学技術は、魔法と見分けがつかず、エリクトは魔女となり、ガンダムは確かに刻を越えた。
2023-07-02 17:58:27水魔女のガンダムは実際最初から最後までガンダム(巨大な敵に正義の怒りをぶつけるもの)だったのだが、本作においてただ一機、言われるがままに為すものではない「エアリアル」という個が居たお陰で、ガンダムはユニコーンが見せた奇跡から、また一歩だけ世界に優しくなることが出来た。ありがとう。
2023-07-02 18:03:19多分、予想が正しいと、作品に思想が必要な人は、この最終回に中身がないっていうと思われる。だって「逃げたら一つ、進めば二つ」という思想は、何時だって賛否両論で、一度選んだら終わりな物じゃなくて、選び続ける物だから。この作品の思想は、説法のように一つの答えを示すものではない。
2023-07-02 18:09:26挑戦し続ければ傷つく、取り返しがつかない失敗が待つかもしれない。進んだ結果、幾度だって許されない瞬間が来た。けれど、逃げた時、失うものはある。「吾唯知足」とあるように、何処かで満足を知った方がいい瞬間はあるに決まっている。だが、エリクトが選んだから、最終回のあの未来が来た。
2023-07-02 18:11:57多分「逃げたら一つ、進めば二つ」という思想を最終回で言葉にしなかったのは、ミオスレが満足できる場所にたどり着いたからかもしれない。ある意味で、キャリバーンに乗ることを決めた瞬間が、水魔女の思想的な結節点だったのかもしれない。
2023-07-02 18:16:56水魔女という作品に中身(=思想)がないと感じる一因は、当初より貫徹した思想であった「逃げたら一つ、進めば二つ」という言葉への「評価」が登場人物から語られず、時に逃げないことでつかみ取ることが出来たものがあったという事実と共に、我々に問いかけられ続けているからである。
2023-07-02 18:27:38