女性関係にだらしない「湖のランスロット」(もっと良い言い方があると思うのですが)

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20世紀初頭の空の色 Цвет неба начала 20-го века @pourichkevitch

ヨーロッパ中世の写本。ロシアの19世紀末から20世紀初頭の文学、芸術、デザイン、建築。ロシア帝国。ロシアの皇族と貴族。ロシア革命後のソ連時代。アンティーク。Amazonで『フェリックス・ユスポフ公爵の暗殺計画』と、スターリン時代に弾圧された詩人、芸術家の悲劇を描いた『女たちは列に並んだ アンナも列に並んだ』を出版中。

20世紀初頭の空の色 Цвет неба начала 20-го века @pourichkevitch

14世紀初頭に出版されたLancelot-Grail(The Prose Vulgate Cycle) Add MS 10293は最も典型的な騎士であるランスロットがアーサー王の妃グィネヴィアと不倫をしつつも(2人の肉体関係を暗示する彩色画もある)、円卓の騎士としてアーサー王に仕える身であることから、王を裏切って隠れて王妃との逢瀬を pic.twitter.com/SShDYRyEl6

2023-07-11 21:48:29
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20世紀初頭の空の色 Цвет неба начала 20-го века @pourichkevitch

繰りかえす度に罪の意識を強く覚え、苦しみから逃れるためにも王の居城キャメロットを離れ、戦闘や馬上槍試合に臨んだり、決闘をしたり、ある時は蠱惑的な、ある時は幻想的な冒険をする物語だ。ランスロットの冒険の数々は一連のアーサー王物語の中でも3番目に長い部分「湖のランスロット」に

2023-07-11 21:49:03
20世紀初頭の空の色 Цвет неба начала 20-го века @pourichkevitch

語られる。そもそもランスロットは「湖の貴婦人」と呼ばれる妖精の湖底の城で育てられたというファンタジー的な生立ち。昔ながらの騎士道精神とは別の世界に生き、その美貌と卓越した身のこなしから数えきれないほどの女性を魅了し、束の間の恋愛を楽しんだ。一方、困難な状況にある大勢の女性を救い、

2023-07-11 21:50:24
20世紀初頭の空の色 Цвет неба начала 20-го века @pourichkevitch

女性たちから救われることもあった。魔女であるモルガン・ル・フェに薬を盛られ、彼女の意のままになったこともあるが、必ず救いは来る。危険な森にも入って、何もかも忘れて踊りつづけたこともある。この物語は話の展開には興味が尽きることがない。この物語が大変な人気を博したのは言うまでもない。

2023-07-11 21:50:58