爆弾魔の憂鬱の片隅で(σーw-)σ

わかるといいな的なあれ
9
前へ 1 2 ・・ 16 次へ
🌷🌼ふーこ🌹🌠🌷 @fooko1204

@null 居心地の悪さに視線を宙に彷徨わせる。これじゃあ何かあったって言ってるようなものじゃないか。「なにも、……なかったよ」あたしとあの子は、いつも通り。 #dezasure

2011-10-07 08:12:22
🌷🌼ふーこ🌹🌠🌷 @fooko1204

@null 「ふーこ先輩も、何かありました…?」探るみたいな視線。目を逸らす。「なんだか、思い詰めてるみたいに見えますよ」「まっさか!あーっと、ちょっと爆弾のことで考えることいっぱいで……」適当にはぐらかす。なんであたしは、こんなに慌ててるんだろう。 #dezasure

2011-10-07 08:12:28
🌷🌼ふーこ🌹🌠🌷 @fooko1204

@null 「なんでもないよ。本当に、なにもないからっ。四辻ちゃん元気なさそーなら一緒に居てあげて、さみしがりな子だし」笑みの形を作る。「あたしは、だいじょうぶだから」 #dezasure

2011-10-07 08:12:32
緋兎@アカウント引っ越します @hougahito

@null 「僕なんかじゃ頼りないかも知れませんけど…話なら聞けますから」今にもどこかに走り去ってしまいそうな先輩の、いつもより小さな肩を捕まえて、絞り出すように言う「だから、つゆちゃんを一人にしないでください」「僕が隣にいても…あの子は一人だから」 #dezasure

2011-10-07 17:14:27
🌷🌼ふーこ🌹🌠🌷 @fooko1204

@null 真っ直ぐな視線が、痛い。いたい。掴まれた肩が、痛くて、でも、あったかい。笑顔が、作れない。いたい。なかない。どうしてこんなに動揺してるのか、自分でも、わからない。でも、いたい。痛い。おっぱいの辺りが、少し痛い。 #dezasure

2011-10-07 22:54:34
🌷🌼ふーこ🌹🌠🌷 @fooko1204

@null あの子には、こんなにいい友達がいるんだなあ、って。あの子のことを、すごくすごく心配してるの、目を見ればわかる。わざわざあたしのとこにまで聞きにくるなんて。あの子は、本当に愛されてるんだなあって、見守ってきた立場としては、ちょっと嬉しい。 #dezasure

2011-10-07 22:54:39
🌷🌼ふーこ🌹🌠🌷 @fooko1204

@null あたしは?……しらない。あんまり、わたしのことには踏み込ませないから。……わからない。ロケランを担いで、強気に、女の子を追いかけて。……作り物の、うそつきだよ。なんだこれ。ぼっちみたい。「あたしらしいって、なに?」思わず言葉がこぼれる #dezasure

2011-10-07 22:54:46
🌷🌼ふーこ🌹🌠🌷 @fooko1204

@null 「ひとくんが、」「君が隣に居ても一人だって思うなら。あたしが一緒でも、きっと同じだよ」「だってあたし、たぶん、あの子のこと殆どしらないもの」「すきだけど、しらない。ずっと守ってあげたい子だけど、だから、……だけど」ああ、そうか。 #dezasure

2011-10-07 22:54:52
🌷🌼ふーこ🌹🌠🌷 @fooko1204

@null わたしはずっと、勘違いしていたのかもしれない。「あたしはあの子の『お姉ちゃん』でいたいから」「それってたぶん、同じ目線に立ってないんだ。あたしにとってあの子は、ずっと、『妹みたいな可愛い後輩』だから」一方的に、押し付けてるだけみたいじゃないか。 #dezasure

2011-10-07 22:54:57
🌷🌼ふーこ🌹🌠🌷 @fooko1204

@null どうしよう。がらがらって。歯車が崩れていくみたいに。「ひとくん、どうしよう」笑顔が、つくれない。「わたし、四辻ちゃんと一緒に居てあげられそうにない」依存してたのは、だあれ? #dezasure

2011-10-07 22:55:02
緋兎@アカウント引っ越します @hougahito

@null 肩から手を離し、腕をつかむ「ひと、くん?」「……行きますよ」「行くって、どこに行くのよ」「いいから着いてきてください」多分、ふーこ先輩には痛いくらいの力で引く。片手で、携帯を操作して番号を呼び出す #dezasure

2011-10-08 10:08:34
緋兎@アカウント引っ越します @hougahito

@null 「もしもし」僕の声は、きっと苛ついてる「悪いけど今から第一校舎の屋上に来て。今すぐ」怖がるだろうか「うん、ごめん、ありがとう」電話が切れるのを確認して切る。 #dezasure

2011-10-08 10:08:42
緋兎@アカウント引っ越します @hougahito

@null あの子の隣は僕じゃだめなんだ。僕とあの子は、同じだから。同じだから、変われない。何も、何も変われない。あの子の隣にいるのは、あなたじゃなきゃ駄目なんです。あの子を変えるのは、今はあなたしかいないんだから。 #dezasure

2011-10-08 10:08:51
緋兎@アカウント引っ越します @hougahito

@null 「ねぇ、ひとくん!誰に電話してたの!?」「……すぐ…分かります」「まって!ひとくん、ちょっと…!」階段を上りきった先の扉の前に立つ。鍵は、空いている。もう、この扉の向こうにはあの子が、僕の親友がいる。「―――!」制止を無視して扉を開けた。 #dezasure

2011-10-08 10:08:59
緋兎@アカウント引っ越します @hougahito

@null 「先輩!」小さな背中が跳ねて、もっと小さくなる「……会ってください。会って話を、してあげてください」「あの子を、一人にしないで、ください………お願いします」頭を、下げる。 #dezasure

2011-10-08 22:08:35
緋兎@アカウント引っ越します @hougahito

@null 「かっこよくなくたっていい」先輩は、立ち止まったまま「ふーこ先輩は、あの子の…つゆちゃんの大切な人だって、分かるから」頭は、下げたまま #dezasure

2011-10-08 22:18:30
緋兎@アカウント引っ越します @hougahito

@null 「だから――」見上げる「―――会ってあげて、ください」もう一度、屋上に腕を引いた #dezasure

2011-10-08 22:18:37
🌷🌼ふーこ🌹🌠🌷 @fooko1204

@null ここまで引かれていた腕がじわじわと痛い。この細い腕のどこにこんな力があったんだろう、と思うくらいに力強くて、吃驚する。「ちょ、ひとくん痛い、何を――」言いかけて、開かれた扉の向こうを見てそのまま、固まる。なぜだかとても、むねが、いたい。 #dezasure

2011-10-08 21:44:04
🌷🌼ふーこ🌹🌠🌷 @fooko1204

@null 風に飛ばされてしまうかと思うくらい、小さくて細い身体の少女。大好きな、大事な、妹みたいな後輩。「ひとくん、どーゆーこと」眉を寄せて、彼女をここに呼んだであろう後輩へ視線を向ける。扉の向こうには、踏み出せない。 #dezasure

2011-10-08 21:44:08
🌷🌼ふーこ🌹🌠🌷 @fooko1204

@null 「……っ、あ、あたし、部活あるから、ごめんね。行かなきゃ」にげるの?……うん、にげる。四辻ちゃんにこんなトコ、見せられない。あたしはお姉ちゃんでいなきゃ、だめなんだもん。背中を向ける。手を、振り払う。 #dezasure

2011-10-08 21:44:13

(○ー”-)三○

緋兎@アカウント引っ越します @hougahito

@null 「…やりすぎだったよなぁ」今度会ったとき、何て謝ろうか。「まあ、まずは…」この扉の向こうのお姫様になんて言い訳しよう。「電話の時、声聞こえてなきゃいいんだけど…」 #dezasure

2011-11-16 16:27:46
緋兎@アカウント引っ越します @hougahito

@null ドアノブを捻って屋上に出る。真ん中くらいには眠そうな顔の少女「や、ツユちゃん」「…ひとちゃ」「ごめんね、急に呼び出して」ふるふる、首を横に振る「どうしたの?」「お手合わせ願おうかなって」首を傾げる少女にいう #dezasure

2011-11-16 16:33:10
緋兎@アカウント引っ越します @hougahito

@yotsuyu 「急に呼び出したのは…うん、ごめんね?」できるだけ表情を崩さないように「ツユちゃん…今から、駄目かな?無理は言わないけど」 #dezasure

2011-11-16 20:29:23
ヨツユ🌸 @yotsuyu

@hougahito 「手合わせ?」そんなことどこだって言えるのに、そんな一言を言うために? にこやかな笑顔の方に、少しずつ近寄る。「……そんなことのために?」 #dezasure

2011-11-16 20:20:30
前へ 1 2 ・・ 16 次へ