広告に隠されたメッセージ

yuki @yukiful

中学の時「お前将来何になりたい？」と父に聞かれ、私は「お父さんのようにテレビ広告を作りたい」と答えた。父は、「広告ってな、隠されたメッセージがたくさんあるんだ。たくさん広告を見ろ。そして考えろ。でも広告だけじゃないよ。全てのものにはメッセージがあるから、考えてみろ」と言った。

yuki @yukiful

私は考えた。でもよくわからなかった。隠されたメッセージってなに？暗号？考えても考えてもわからなかった。

yuki @yukiful

数ヶ月後、家族で車のディーラーにいったとき。店員さんが見積りを作ってる合間に父は言った。「お前が自動車の広告を作る人間だとして、お前彼(店員)の顔が目に浮かぶか？彼が働きやすくなる環境を広告で作れるか？彼には家族がいるだろうし、子どももいるだろう。お前、彼の人生を背負えるか？」

yuki @yukiful

ビックリした。そんなこと考えてもなかった。でもそうだよな、とすぐわかった。テレビCMは数億円って聞いてたし。

yuki @yukiful

広告は消費者だけに向けたものではなく、社内の人間に向けるものでもある。それを学んだ中学時代。

yuki @yukiful

ちょっとニュアンスが違うなー

yuki @yukiful

広告は社内の隅々の人間たちの想いが乗ったものでなければならない。独りよがりで趣味的なものでなく、営業の最前線を含む全社員が広告によりハッピーになる。それでこそ広告だ。そのことを真剣に考えなければならないと学んだ中学時代。

yuki @yukiful

だな。

yuki @yukiful

要は、何も知らないくせに広告作るとかほざくな小娘、と言われたのよね♪(´ε｀ )

yuki @yukiful

続) いろんなものにメッセージが隠されている、と父に言われた私は、街中で目にするものを注意深く観察するようになった。例えばファミレスのソファはなぜ硬いのか、コップはなぜこういうカタチになっているのか、壁に貼ってあるメニューはなぜそこにあるのか、プリントや手書きの違いは何か。

yuki @yukiful

そこには意図がある。隠されたメッセージがある。私はいろいろ考えるようになった。もちろん広告への興味は段違い。企業の意図を考える。感じる。財務諸表は高校になってから見るようになったけど、数字や企業の背景を見ると、いろいろわかる。わかることが面白くて仕方なかった。

yuki @yukiful

そのころインターネットが流行り出した。みんなやり出した。一気に広まった。みんな変わっていった。というか、世界が変わっていく感じがした。

yuki @yukiful

それまでの情報源はテレビ。ドラマがどうで、歌手がどうで、と学校では前日のテレビの話題で持ちきりだった。テレビを見てないと置いてかれる、そんな感じだった。

yuki @yukiful

それも一気に変わった。人気俳優の情報をWebで詳しく調べてきた人が校内で人気になる。海外の情報を持ってる人がちやほやされ出す。そんな変化。

yuki @yukiful

いつしかみんな、「あ、それ知ってるー」「見た見た！よくわかんないケドー」という、すごくうわべで薄っぺらい情報屋になってきた。

yuki @yukiful

みんなが「検索」をして、薄い情報を取りにきてた時代。

yuki @yukiful

私はそのころも父に言われた「隠されたメッセージ」を探し続けた。

yuki @yukiful

Webにもあったと思う。なぜ、ポータルサイトのレイアウトが全てYahooのそれに似ているのか。検索広告の原稿に秘められた想い。ドリームメール(だったっけ？)みたいなジャンクメールの存在。

yuki @yukiful

「ほにゃららで検索！」っていうテレビCMも流行ってたね。「おれどうすんの！？続きはWebで」とかも。

yuki @yukiful

テレビCMがつまらなくなった時代。隠されるべきメッセージが隠れてないんだもん。

yuki @yukiful

でもそれはそれ。そんな時代だから仕方ない、と思った。

yuki @yukiful

広告に隠されたメッセージ。広告に秘められた想い。意地。気合い。信念。

yuki @yukiful

今またそれが戻ってきてる気がする。もちろん私はそれまでの広告を見ていないので分かりませんが、最近の広告はすごく考えさせられるものが多い気がする。