映画「サウダーヂ」感想まとめ ※10/22~12/5の分
ユーロにて『サウダーヂ』予告をチョロッと見ただけで、面白そうだなぁ~ぐらいな気持ちで観に行ったんだけど…地方都市抱えている問題の描き方、視点、後半ほんのり鳥肌がたってしまったくらい素晴らしかった。そして本日使い方を覚えた言葉は『イナタイ』
2011-10-22 23:51:43サウダーヂって未来も希望もないよ、っていう映画だったのに、見終えた後の解放感が圧倒的。これから世の中なんか、何も信用できないし、期待もできない。さて、面白いことしよーぜという空族とキャストが悪巧みしている姿が目に浮かぶ。
2011-10-23 00:03:29渋谷のユーロスペースにて映画『サウダーヂ』を見て来ました。確かに一回見ただけでは分からない様な、杭が刺さる印象だった。面白ろかった。梅雨時のじめっとした感じの面白さ、かな。
2011-10-23 00:21:30鷹野毅さんが来るものと思って行った「サウダーヂ」初日舞台挨拶…。でもミャオ役の方がちょっと考えられない程可愛くて、タイパブにハマるおっさんの気持ちがすご~く良くわかりました。
2011-10-23 01:21:36『サウダーヂ』の初日、盛況で。まずまずの滑り出しでしょうか。空族の映画は、観るもの全てを当事者にしてしまう魔力があって、それは負の感情にもなる。もやもやを抱えた人にこそ、何度でも観てほしい。こんなケッタイな映画つくりやがって。と悪口を言えば言うほど、空族らしさが出る。可笑しい。
2011-10-23 01:39:28そうそう、『サウダーヂ』をご覧の皆さんに受付で配布される瓦版『Small Park』に、「可笑しさ」の妙、というぼくの文章を寄稿しています。メイン記事は、ユーロスペース支配人の北篠さんと『サウダーヂ』宣伝の吉川さんの対談(聴き手は空族の高野さん)。
2011-10-23 01:48:35サウダーヂ鑑賞後は出演していたStillichimiyaのトークショーがあったんだけど最初はメンバーも緊張していたけど後半は凄く面白かった。トラックメーカーのYoung-Gにも数年ぶりに再会できたし、ホント行って良かった。ってかStillichimiyaはマジでリスペクト!最高!
2011-10-23 02:06:01『国道20号線』を見て以降、ずっと楽しみにしていた『サウダーヂ』見る 。期待通りすごかった!メッセージ性の強い内容を描くのはつくづく難しいと感じているだけに、羨ましいを超えて脱帽する。もっかい見たい
2011-10-23 02:50:50サウダージ① 期待通りの傑作だった。甲府を舞台に日本人、タイ人、ブラジル人それぞれの閉塞した現実が、閉塞したまま切り取られている。それは単に描かれているという意味ではなく、その中を生きるリアリティーをたたみ込んでいる。出会いを重ねた取材と経験に裏打ちされていることを感じた。
2011-10-23 08:31:32サウダージ② 例えば似たような主題で言えば、井筒監督『ヒーローショウ』に感じた「描いている」ことの違和感はこの映画からは一切感じなかった。映画の中の現実を、作り手や登場人物たちが生きている手触りが分厚い。この説得力が何よりも感じたことだ。
2011-10-23 08:35:56サウダージ③ 甲府という街を私が近しいところで知っている点も、肩入れするひとつの大きな点だ。『国道20号線』で描かれた風景。パチンコと消費者金融とドンキーホーテーに象徴されるあの街並み。駅周辺はシャッター通りとなり、高圧電線が無尽に走り、南アルプスの雄大な景色との対比が異様だ。
2011-10-23 08:42:14サウダージ④ 前作『国道20号線』でスケッチされた、地方の倦怠や崩壊が、より複層的に、加速度的に閉塞感を帯びて垂直方向に描かれている。「いなたい闇鍋」状態にある地方都市の、周縁から錆付いていく現実。
2011-10-23 08:46:21サウダージ⑤ それは、思惑は様々であっても、この土地に住む人間の国籍に関わりなく、現代社会のシステムに飲み込まれてしまったちいさい人間の悲喜劇となって現れている。『国道20号線』では爆音とともに20号をバイクで疾走した、刹那的な逃走は、幻となってより救いのない結末を迎える。
2011-10-23 08:50:30サウダージ⑥ 天野と堀の対比、どちらも行き場のない現実に蝕まれてゆくことでは同じだが、例えば天野の破滅に比べ、堀の身体的な部分は、恐らくこの先の作品に続いてゆくひとつの光でもあるのかもしれない。
2011-10-23 08:56:34サウダージ⑦ 小さいシーンだが、養豚場を実家に持つ堀の父が「豚のうんこは掴めるが、人間のは掴めねえ」というセリフや、地面を掘ってブラジルやタイに届かせようとする場面は、非常に印象深い。
2011-10-23 08:59:50サウダージ⑧ ブラジル人やタイ人、土方の身体に対して、オーガナイザーのまひるや政治家の赤尾、右傾化する天野怪しい水を売る富岡の描写が秀逸。そして、重要なのは、そのどちらでもない、地方都市をいなたく生きる美心会の3人や堀の妻、恵子を登場させているところだ。非常に考えられた脚本。
2011-10-23 09:03:42サウダージ⑨ ある意味クソみたいな現実、それを突き破ることができない個人が、それでも自らの生まれ故郷や生活の場を抱え込みながら、いったいどこへ向かうのか。その先のことは慎重にこの映画では回避されているが、ますます空族作品の『国道20号線』『サウダージ』に続く今後が楽しみになる。
2011-10-23 09:10:25サウダージ⑩ それはある意味『サウダージ』の軸足とはまた違った部分で、「ここ」を深めようとしている私の問題意識とも同時代的に繋がっている。現実があり、動機が生まれ、具体に関わることで、実践にひらかれる。そのどれかを身体的に見誤れば、物語はチープになびく。
2011-10-23 09:14:12サウダージ⑪ 映画の中にわかりやすい答えや結論は一切ないが、この作品を地域や仲間を巻き込んで作り出したこと自体が答えだ。何よりも今回上映後のトークで感じたのは、主演の田我流率いるstillichimiyaのメンバーがHIPHOPの中に、確かな土地の感覚を持って望んでいる姿勢。
2011-10-23 09:18:00サウダージ⑫ それが派生してフィリピンのスラムに繋がった話。グローバリズムは一方で、グローバリズムにやられてしまった故郷、それはブラジルであれタイであれフィリピンであれ甲府であれ、またその土地の現実を背負った企みや取り組みを生み出している。それが同時代的に始まっていることを示す。
2011-10-23 09:21:12サウダージ⑬ わたしが河田さんの新雑誌『For Everyman vol.1』の中で、古市 憲寿著『不幸な国の幸福な若者たち』批評で書いたのは、この本の主旨よりも『サウダージ』の主体の中に、人間の生きることに根ざしたいなたいしぶとさを感じているからだ。
2011-10-23 09:25:30サウダージ⑭ 生きることの無邪気さや現実追認では済まされない「生きること」がシステムの周縁から同時代的に各所で始まっている。そして、その周縁こそに実は生のリソースは胎動している。私自身もそう感じているし、『サウダージ』という作品の在り方がそれを教えてくれている。
2011-10-23 09:28:39サウダージ⑮ 渋谷のユーロスペースで公開中。ぜひ見てほしい作品だ。この作品の身体感覚が都会の渋谷のど真ん中で、どれだけ伝わるかは未知数だが、何度も見る質の作品。私もたぶんもう1回は見に行くと思う。( 富田克也監督@saudade_movie 空族@kuzoku_officia)
2011-10-23 09:32:54『サウダーヂ』公開初日・渋谷。まずは、他で見たことの無い映画。カット・アングル・画面から飛び出ている感覚が、自分の目玉の感覚より正しい感覚に思える。次に、リアリティー。二度目はすぐには良いやと思った昨夜と、もう一度見ようと思う今朝が同居する、その分裂にも似て。怪作としか言えない。
2011-10-23 12:11:38