メロキュア「Agape」の再演までの物語

clammbon mito @micromicrophone

しかし、、、昨日の興奮がまだ収まっていない気がする。本当に、凄いライヴだった。そう！「Agape」のコトなのですが、実は僕が今回のライヴにお誘いを受けるほぼ同じくらいに、meg rockさんからメールで「いよいよ、やりたいと思ってます！」って連絡があったんです。

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その時の興奮たるや…速攻megさんに「凄いです！！もう震えが止まりません！！」って返信しました。そのあとすぐに「でも、実はデータが無いんですよ…コロムビアにあるはずで、いままでずーっと探してもらってるんですけど…」って返信が。

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実はメロキュアの一連のセッションデータは未だmegさんの手元には無いらしく、コロムビアにもマスターがバラバラに保管されていて、全てをまとめたマスターコピーが、ひとつとしてなかったのです。2000年代前半のマスターが、HDD化したことに依る問題の一つで、実はどの現場にも最近多い。

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でも、「Agape」を再演するというコト…これがどんなにスゴい意味を持つことか！！速攻megさんに「僕のコロムビア在籍人生の全てのコネを使ってでも、絶対に探し出します！！」と返信。その後、夜中の01:00を過ぎようと、とにかく片っ端からコロムビアチームに連絡しました。

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前にコロムビアのスタッフとメロキュアの事を話してて、データは必ずあることだけは知っていたので、あとは徹底的に情報を集めるのみと、ひたすらにミンナに連絡。そして、２日としないうちにあるスタッフからメール。「Agape、ありました」。渋谷でガッツポーズしたことは、今でも忘れない！

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すぐさまDVDに焼いてもらい、バイク便で自宅に送ってもらう。そしてmegさんのマネージャーさんに、直接僕の家に取りに来てもらう。その時のマネージャーさんの一言が「ありがとうございます…もう、なんと言って良いのやら…」。扉を閉めた後に、込み上げるものがあったのは言うまでも無かった。

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リハーサルで「Agape」をやったのは、２日目の大久保でのこと。ほとんどの曲をさらって、あとはこの曲のみ、くらいになって、初めてそのデータがPro toolsによって開かれ、再生された。アンビエンスも早々に流れて来たピアノの音は、まさに、それだった。。。

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バンドメンバーの陽介くんも川口くんも舞ちゃんも、リアルタイムでメロキュアを知ってはいなかったので、数ある楽曲の一つとして認識していたかもしれない。しかし、そのオケと一緒に初めて音を鳴らした瞬間に、全員が気付き、興奮してた。終った瞬間の鳥肌、手の震え…誰も言葉を発しませんでした。

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megさんがMCで言ってた「今年、また新たな一歩って気持ちでメロキュアの楽曲を演奏するんだったらどの曲が良いんだろ？って思ったら、これだった」と呟いた覚悟、そこにある気持ちを、僕ら演奏者は全て音にぶつけていかなきゃっていうのが自然と生まれて…毎回命がけでリハも挑んだ気がします。

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ひとつ、僕的に涙無しでは語れない出来事があって。リハーサルでバンドメンバーが前入りして、打ち込み素材と一緒にリハーサルする時が日々あったんです。その時に「Agape」を練習する際、同期担当の菅原さんが「えっと、これ…とりあえずガイドのボーカル出しておきますね」と言って流したのが、

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なんと岡崎律子さんボーカルの「Agape」！！！後でmegさんから聞いたのですが、メロキュアでデモを作る際、必ず仮ボーカルはmegさんと律子さんの２人の音源を録音していたそうで、たまたま今回のデータに入っていたのが律子さんだったそうです。リハスタで涙しながら練習しました。

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いち音楽家として、いまだにこの曲がどんなに素晴らしく、心を打つものかを説明できないもどかしさがあるのですが、今回の５年振りの再演は、まさに新たな始まりであり、未来でもあります。この先、megさんがこの曲を唄ってくれる限り、「どこにいたって聞こえる」。

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スイマセン、久々に長くなってしまいました。僕の願いは、少しでも多くの人にこの曲を聴いてもらいたいことです。そして、もちろんライヴで唄うmegさんを観てほしい。なにか、その機会がより増えるよう、陰ながら応援したいと思っています。改めて、meg rockさんに感謝。