☆01

もっこ @ketumokkori

@shaddaibot_love 「貴方について行く」 オアシスは言った。その手は砂漠の砂のように熱い。「私は決めたの、次にきた人について行くって」だから貴方について行く、と言う女は、なるほど。話を聞かない顔をしている 。

もっこ @ketumokkori

@shaddaibot_love カメヤマは小さく唸った。たまたま立ち寄ったオアシスで、こんな面倒に巻き込まれるとは。このままでは気ままな一人旅が気ぜわしい二人旅になってしまう。「私は人じゃないですよ」とカメヤマが言うと女は不思議そうに首を傾げた。

もっこ @ketumokkori

@shaddaibot_love 「人間ではありませんか」ついと手を伸ばされる。ふわふわと笑う女はまっすぐにカメヤマを見ている。「人でない者と呼ばれていますから」カメヤマが苦笑い、女はまた不思議そうに首を傾げた。「貴方は昔話を聞いたことはありませんか？」

もっこ @ketumokkori

@shaddaibot_love 「昔話…？」旅を続けてきたカメヤマは昔話を聞く機会も少なくは無かった。しかし、この女が指す昔話とは一体どれなのか。「貴方と人間と、波調は同じです。貴方と人間と根本的な所は全く一緒」そうして女は昔話を始めた。

もっこ @ketumokkori

@shaddaibot_love 「昔、ひいじいちゃんから聞いた話なの。昔、人間は凄く凄く長生きだったの。その時はここももっと大きくて立派なオアシスだった。でもいつからか、一部の人間が木を切り始めたの。家を作ったり、車や家具を作る為にたくさん。そうして段々木が減って行ったわ」

もっこ @ketumokkori

@shaddaibot_love 「そしてとうとう砂漠になってしまった。水は枯れ、大地は砂の海。人間は水を失って早死にするものが増えて行ったわ。その中で、木々と共に悲しみ、砂漠を理解して生きていく人たちがいたの。その人たちは、昔と変わらないほど長生きなのよ」

もっこ @ketumokkori

@shaddaibot_love 「貴方たちこそ本当の人間よ、今人間と呼ばれている人たちは大昔の過ちを背負わされた人たちなんだわ」だから貴方は人間よ、と女は手を握った。その手は、熱い。「その話は始めて聞いた、そうですか。そんな過去が」と、カメヤマは手を握り返し笑った。

もっこ @ketumokkori

@shaddaibot_love 「だから連れてって！」と、女は強く手を握り、満面の笑みを浮かべてカメヤマの頬に口付けた。じわりと頬が湿る。「……強引で話を聞かないな」「だって私は決めたんだもの、ぜったい貴方について行くわ！これはあの人との約束よ！」

もっこ @ketumokkori

@shaddaibot_love 「あの人？」カメヤマが首を傾げると女はにいと笑って元気よく言った。「私のお兄ちゃんよ！今決めたわ、あの人は私のお兄ちゃん！」それを見てカメヤマはまだ見ぬそのお兄ちゃんに、ああ自分と同じ被害にあっているぞと心で呟いた。【終】

Wat @Waaaaaaaaaaat

かた(っ*'ω'*c)　こっO(*'ω'*)O　たー＼(*'ω'*)／　　　三＼(*'ω'*)／【オフロッティ】