- hachisu716
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『魔理沙が息子であるならば』 ってタイトルだけ用意して、みんなどんな物語になるのかを見たい気がする。 女性の魔理沙が、もし自分が男だったら……を思う作品なのか、 男性として生まれた魔理沙のif世界なのか、 女性の魔理沙が男に変身できる魔法を会得して、実家をこっそり訪ねてみるのか。
2024-01-28 14:00:36あるいは親の側から見て、娘ではなく跡取り息子であればなにかが変わったのか、という親視点の話になるのか、 魔理沙の息子が息子(俗語)である話なのか。 なんかタイトルだけあって展開は自由、みたいなのおもろいかも。
2024-01-28 14:02:50魔理沙の父視点の話で、 父親がもし死の床についたとき、夢ともお迎えともつかない世界で息子として生まれてきた魔理沙を見て、 おお待望の男児だ、理想の魔理沙だ、今度こそどこかに行ってしまわないように大事に育てよう。 と幻想の中の魔理沙に、現実ではできなかったことをして可愛がる。
2024-01-28 14:06:37圧迫しないようにのびのびと育てる決意をする。 できないことを叱るのではなく、できたことを褒める。 興味のあるものを否定するのではなく、どうしてそれに想いを寄せるのか、内面や人となりを思う。 息子の思う通りにさせてやり、危ないことだけはダメだと叱る。お前が心配だからと。
2024-01-28 14:09:20お前の幸福と安全を願っているのだと伝える。 言葉を惜しまず。 そうして育てているうちに、息子は明るく育つ。 持ち前の愛嬌と笑顔を父にも向けて。 出ていった娘の頃より知っていた、その聡明さを発揮して、さまざまな知識を勉学と実践により吸収していく。 たゆまぬ努力で。
2024-01-28 14:12:43その成長を間近で見る喜び。 眩しい。 そうか、お前はそうであったか。 お前は本当に、自慢の息子だよ。 かけなかった言葉を我が子にかける。 伝えなかった愛情を我が子に伝える。 娘の頃の我が子が出ていった歳になっても、息子はまだ我が家で跡取りとしての修行をしている。
2024-01-28 14:16:38やがては霧雨の家を継ぐだろう。 歴代の中でも遺憾なくその才を発揮して。 誰にでも心配りができて、人望も厚い。 とても良い当主になるだろう。 十代半ばを過ぎても少々やんちゃであることが玉に瑕だが。 それも持ち前の明るさ。人好きのする、得難い気性だ。
2024-01-28 14:19:24なにかを学ぶことに対して、熱心なところも類を見ない。 誇らしい。非の打ち所もない。 我が子でありながら、尊敬の念さえ抱く。 商人たるもの、当主たるもの、いや人たるもの、こうあるべしと、姿勢を正される。 私の子の、なんと素晴らしいことか。 立派に育った息子の頭を、そっと撫でる父親。
2024-01-28 14:24:30頭を撫でて褒められる歳はとうに過ぎるほどには大きくなった息子の魔理沙は、金髪の巻き毛を撫でられながら、それでも戸惑いと照れ笑いを浮かべながら父親の手の影からこちらを見上げる。 ────ああ。 その髪の柔らかな感触。 屈託のない金色のまなこの視線を受けて、なにかと重なる。
2024-01-28 14:28:59息子の年齢よりも、もっとずっとずっと前の、小さな頃の少女。 同じ感触。 同じ眼。 同じ表情。 ────ああ、そうか。 父親はようやく気づく。 ────お前もそうであったなあ。
2024-01-28 14:31:29魔理沙が息子であるならば。 今度はもっと大切にした。 もっとうまくいった。 今度はきっと家から出ていかないように、きちんと育てようと思った。 今度こそ、理想の未来の姿に育てられたと思ったが。 理想の、自慢の息子。 それは夢の外の、娘である我が子であっても同じことだった。
2024-01-28 14:37:05才がある。努力もある。 誰にでも心配りができて、人望も厚い。 ……十代半ばを過ぎても少々やんちゃであるらしいことが玉に瑕だが。 それも持ち前の明るさ、人好きのする、得難い気性だ。 誇らしい。非の打ち所もない。 我が子でありながら、尊敬の念さえ抱く。
2024-01-28 14:40:18……私の子の、なんと素晴らしいことか。 自慢の子供だ。 娘である魔理沙を思い出しながらそう思う父親。 目の前の、夢の中の息子の魔理沙を撫でながら、視線を合わせて、問う。 魔法使いになりたいのだろう?
2024-01-28 14:43:23魔法の道を究めたいのだな。 息子をずっと見ていたから分かった。 興味のあること。 向かう気持ち。 その強さ。 めらめらと焔のように燃えて星のように弾ける、眩しい光のような探究心。 力強い流星のように、学ぶべきものに猛烈に向かっていく心。 息子が遠慮がちにこちらを見る。
2024-01-28 14:47:25困ったように視線をさまよわせて。 そうだ。この子は優しい。 父の跡を継げないことを気遣っている。 危険の伴う道を心配する母のことも、自分を好いてくれる使用人たちのことも、おそらくは。 愛してくれるもののことを知っている。 愛してくれるものを愛している。 これはそういう子だ。
2024-01-28 14:50:54いいんだ。もういいんだ。 父は息子の肩をそっと掴み、じっと眼を合わせて語りかける。 お前はよくやってくれた。 父のことは気にするな。 誰のことも気にするな。 お前がやりたいことへ向かえ。 お前が行きたいところへ飛んでゆけ。 ……おれはきっと、お前が行ったその道の幸福だけを願うから。
2024-01-28 14:54:45息子が金の眼でこちらをじっと見る。 真剣な顔で父を見つめ。 唇を引き結んで、ぐっと意志を固めた瞳で、ゆっくり頷く。 そうだ。 父は頷き返す。 それでいい。 それでこそ、私の子だ。 私の及ばないずっと高みの空にいるお前だ。
2024-01-28 14:58:23────魔理沙……………… 目を開ける。 まだ目が開いた。 なにかが大きな音を立てて駆け寄ってくる。扉を開ける音か。 もつれて転ぶようにどしんとなにかが近くに倒れるように座り込む。 手を握られる。 名前を呼ばれる。 懐かしい声に、ふと動かなかった体が動き、頭がうまくそちらへ向く。
2024-01-28 15:01:45────……ああ。 こちらを見つめる金色の瞳。 意思の強い眼。 引き結んだ唇。 もはや感覚のほとんどない手の甲に、わずかにかかる柔らかな髪の感触。 ────……そうだったな。 目蓋が重い。 父は最期に眼を閉じる前に、記憶よりずっと大きくなった少女に呟いた。
2024-01-28 15:05:47でも魔理沙もさあ、父親が老いて足でも悪くして寝付いてから一気に弱っていって、もうだめかも、みたいな報せを風の噂で受けたとき、変装してちょっとは遠巻きに様子を見に行くかもなあ、とか思ったりして切ない。 勘当されてるのにやっぱり見に行っちゃうのかなあとか。
2024-01-28 15:17:12葬式どうするんだろう。だれが喪主やるのかな。 妖怪になったり怨霊に取り憑かれないように幻想郷では人間の死は火葬が一般的なんだっけ?(曖昧) 葬式は正式には出られなかったとしても、ひとり母親が遺されたとしたらそのときはどうすんのかな。
2024-01-28 15:20:17@1 親の手を握る赤ちゃんの手 | フリー素材「ぱくたそ」 #ぱくたそ #フリー素材 pakutaso.com/20170258044pos… pic.twitter.com/pTRBef1Oim
2024-01-28 15:49:35