すいこばなし【北方謙三水滸伝・楊令伝小噺集】2024年度まとめ

すいこばなし(北方水滸伝・楊令伝小噺集) @suikobanashi108

林冲「…当面はお前の部下か」 段景住「嫌そうな顔するなよ、林冲…」 林「厩の仕事は概ね分かっている」 段「そりゃそうだろうが」 林「放っておけ」 段「初めてならある程度説明させてくれ」 林「俺に指図するな」 段「林冲」 林「文句あるのか、段景住？」 段「厩の倉庫はそっちじゃない」 林「…」

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皇甫端「…」 林「…何をしている？」 皇「馬糞を確かめておる」 林「なぜ？」 皇「健康状態を確かめるためだ」 林「分かるのか？」 皇「人と同じよ林冲」 林「なるほどな」 皇「百里風は毎日良い糞を出しておるぞ」 林「当然だ」 皇「…よく見ろ林冲。この馬糞はあまり良くない」 林「どれどれ…」

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林「馬糞の確認も騎馬隊の掟に加えておこう」 ？「…？」 林「…どれ。この馬糞は」 公孫勝「何をしている林冲」 林「出やがったな！」 公「…何を握りしめているのだ？」 林「馬糞だ」 公「…食うのか？」 林「今なんと言った！」 公「豹子頭は手掴みで馬糞を食っていたのか…」 林「首を捻じ切るぞ」

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林冲…公孫勝を追い払うべく手当たり次第馬糞を投げつけた。 段景住…やっぱあいつは騎馬隊長以外させない方がいいよな。 皇甫端…全くだ。 公孫勝…林冲は怒ると馬糞を投げてくると吹聴して回った。

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公順「なんですかここは…」 何信「趙安殿プロデュースのテーマパークと言われて来たものの」 趙安「ハロー！エブリワン！」 公「うわっ」 趙「北宋末のカリフォルニアへようこそ！諸君！」 何「カリフォルニアとは宋の何州なのですか、趙安殿？」 趙「カリフォルニア州だが？」 公「そんな馬鹿な…」

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趙「黙れ！私がカリフォルニア州と言ったらここは北宋カリフォルニア州なのだ！」 公「そもそもカリフォルニアとはなんなのですか！」 趙「教えてやってください、先生！」 王黼「カリフォルニアとは女王カリフィアが支配する天国の事です、諸君」 何「まだこいつと付き合っていたのですか、趙安殿！」

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趙「フレッシュマンのフレッシュジュースはカリフォルニアフレッシュランドの至る所から出てくるぞ！」 何「井戸や蛇口からも出てきたぞ!?」 公「趙安殿を模した像の口のみならず、乳首やちんちんにお尻からも出てきてますよ…」 趙「すごいだろう？」 何「何もそこから出さなくても…」 公「キモッ」

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趙安…客足が芳しくないのはなぜだろうな！ 公順…新鮮組の面々に招待状を送ったが、誰からも返事が来なかった。 何信…趙安像の乳首から出るフレッシュジュースを飲む写真を撮ってアップしたら炎上した。 王黼…テーマパークコンサルの名を騙って趙安から荒稼ぎしてトンズラ。

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柴進「参ったな…」 燕青「柴進殿！盧俊義様より便りをお持ちいたしました！」 柴「おお！歩んで雪に入る！」 燕「なにか？」 蔡福「待ちやがれ…燕青…慶…」 蔡慶「兄貴は地上の重力に適応して歩くだけで大変なデブなんだ。大雪の中を軽やかに歩けるわけないだろ？」 福「慶」 柴「いい所に来た！」

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燕「我らで雪かきを？」 柴「元気有り余る子供たちを部下につけよう！」 子「雪だるまが歩いてら！」 慶「兄貴は肉だるまだ。間違えるなよ！」 福「貴様を氷漬けにして、遥か未来まで冬眠させてやろうか」 燕「手当は弾んでくださいよ」 柴「私を誰だと思っている燕青？」 子「あっちの道に行こう！」

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福「鉄臂膊の腕力を無駄遣いするなど」 子「兄ちゃん！見て！」 燕「なんだい？」 子「肉だるまから湯気が出てる！」 福「は!?」 燕「w」 慶「今が食べごろだ！子供たち！」 福「貴様が目覚めた時は文明が滅んでいるだろう」 慶「肉だるまを封じ込め！」 燕「おしくら肉まんじゅうだ！」 福「燕青!?」

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燕青…蔡福を中心におしくら肉まんじゅうをして大汗をかいた。 蔡慶…調子に乗ってぶつかりまくってたら、鉄臂膊の鉄腕に雁字搦めにされ死を覚悟した。 柴進…どさくさでおしくら肉まんじゅうに参加。特別手当は李逵から習ったお鍋食べ放題！ 蔡福…蔡慶を氷漬けにしてから燕青と北京帰還の旅に出た。

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晁蓋「皆！しまっていこう！」 阮小五「おう！」 穆弘「あ〜しまったしまった！」 李俊「今日もしまっていくぜ！」 杜遷「気持ちがしまったな、宋万」 宋万「しまったしまった、杜遷」 焦挺「…どうされました、呉用殿？」 呉用「…ものすごく、晁蓋殿による含みを感じたもので」 晁「人聞きの悪い…」

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晁「ならばお前も我らの円陣に加われ！」 呉「ええ？」 阮「ほら、速やかに」 晁「穆弘、頼む」 穆「しまっていくぞ！」 全員「しまった！！」 晁「改めて気持ちがしまったな！」 李「しまりましたな！」 杜「しまったしまった」 宋「気持ちがしまった」 焦「どうしました、呉用殿？」 呉「覚えてろ」

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晁「しまった！林冲にやられ放題だ！」 穆「しまった！隻眼に砂が！」 阮「しまった！李俊殿への指示を誤った！」 李「しまった！策を誤った！」 杜「しまった！宋万と交錯してしまった！」 宋「しまった！収拾がつかん！」 焦「しまった！転んでしまった！」 呉「…」 白勝「えらい事だな、呉用殿」

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晁蓋…二度と呉用を円陣に加えまいぞ！ 阮小五…軍師がしまったなんざ、生涯の禁句ですよ… 穆弘…風が遮りやがった… 李俊…どうも歩兵の指揮はしっくりこないぜ。 杜遷…宋万軍と揉みくちゃ。 宋万…杜遷軍としっちゃかめっちゃか。 焦挺…転んで踏まれ放題の大ピンチ。

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呉用…私のしまったを舐めるんじゃない。 白勝…それで連中がしまればいいじゃねえか。