創作:トキ春(大晦日)

トキ春・大晦日小噺。これからも、ずっと、ずっと。
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ワトは歩く城 @watokadu

【トキ春】「春歌?何をしているのですか?」二階から響いていた足音が聞こえなくなったのを不思議に思ったトキヤはキッチンの掃除を一時止め二階へと上がった。春歌の自室を覗くとフローリングにペタリと座り込んだ背中。背後から覗き込むと耳朶に息が掛かったのか「ひゃっ!」と肩が竦められた。→

2012-01-01 01:18:18
ワトは歩く城 @watokadu

→「あ、トキヤくん…実はお掃除中にこれを見つけまして」春歌の膝には昨年早乙女学園の仲間で撮った写真を集めたアルバムが乗っていた。「ああ、それで掃除の手が止まっていたのですね」「すみません、つい見入ってしまいまして」苦笑する春歌にトキヤは溜息と共にその身体を背中からすっぽりと→

2012-01-01 01:18:30
ワトは歩く城 @watokadu

→抱き締める。「全く…来年の大掃除もこの調子だと思うと先が思いやられますね」「…どういう意味でしょうか」「おや、写真、増やさないつもりですか?」私と、君の。耳元で囁かれた春歌は途端顔を赤くした。それに満足したトキヤは抱き締める腕に力を込めた。「来年もよろしくお願いしますね」

2012-01-01 01:18:42