創作:山ヒバ

山ヒバ小噺。フォロワーさんがメーカーで当てたお題を勝手に拝借して書いた話。「もう一度、会いたい…」「執念深いね」
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ワトは歩く城 @watokadu

【山ヒバ】珍しく微笑む彼の額に口付ける。――いきなり何するの。本当ならそんな言葉と共に顰めっ面が返ってくるはずなのに。「ヒバリ…もう一度…もう一度だけでいいから、会いたい…!」山本の切なさに掠れた声にも、写真の中の彼は微笑んだままだった。

2012-01-01 22:03:03
ワトは歩く城 @watokadu

【山ヒバ】背中を丸める彼を背後から眺める。漏れる溜め息は呆れを含んでいた。もう何年経つというのだ、いい加減にして欲しいと思う。――だが。「…まったく、執念深いね」そっとその背中に抱きつく。それはまた自分にも言える事はだから。雲雀の滲んだ苦笑は、だが静かに涙する彼にはもう届かない。

2012-01-01 22:13:29