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映像作家・太田光海さんの、「金子遊氏が記事削除を求め法的措置」について

2024年3月、元多摩美術大学准教授の金子遊氏が、映像作家の太田光海さんの、水井真希さんの性加害告発を受けて書かれた投稿『金子遊氏の性加害疑惑について、現時点で紡ぐ言葉』に対して、「虚偽の内容により、彼の人権を侵害している」として削除の申立てを行った。 それを受けて、太田さんが綴った、金子氏に対する投稿をまとめました。
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2024年3月、元多摩美術大学准教授の金子遊氏が(多摩美は昨年度末をもって退職)、映像作家の太田光海さんの、水井真希さんの性加害告発を受けて書かれた投稿『金子遊氏の性加害疑惑について、現時点で紡ぐ言葉』に対して、「虚偽の内容により、彼の人権を侵害している」として削除の申立てを行った。

太田光海 新作映画『La Vie Cinématique 映画的人生』制作中 @akimiota

X控えたいけどこれだけ。 #金子遊 氏が僕がnoteに投稿した記事を「権利侵害」として裁判所に削除申し立てをしました。 #金子遊 氏は自身の性加害の疑惑を徹底的に消し去ろうと、あらゆる方面に向けて圧力をかけています。 全てなかったことに、していいんですか? note.com/akimiota/n/n2a…

2024-03-29 07:04:10

これを受けて、2024年5月17日、太田光海さんが以下の投稿を行った。

太田光海 新作映画『La Vie Cinématique 映画的人生』制作中 @akimiota

【金子遊氏が記事削除を求め法的措置】 僕が9ヶ月ほど前に書いた下のnote記事について、金子遊氏が削除を求め裁判所に訴え出ています。虚偽の内容により、彼の人権を侵害している、とのことです。 note.com/akimiota/n/n2a… 執筆当時、僕はこの性加害の疑惑が非常に難しい問題であることを受け(続)

2024-05-17 08:00:39
太田光海 新作映画『La Vie Cinématique 映画的人生』制作中 @akimiota

止めながらも、「同業者」として、そして性加害を許さない、それに加担しない意志を示す者として、言葉を紡がなければならないと思い、細心の注意を払いながら文章を綴りました。 金子遊氏に「性加害の疑惑」が存在するのは事実であり、それにどう向き合うかを周辺の個々人が考えなければならな(続)

2024-05-17 08:00:40
太田光海 新作映画『La Vie Cinématique 映画的人生』制作中 @akimiota

らない。それは決して、金子遊氏が性犯罪者として同定されることを前提としなくても可能である。そのことを僕は記事の中で明快に書いています。もしこの文章が削除されねばならないのなら、それは性暴力をめぐる日本の言論界の大きな後退を意味し、ますます多くの人々が声を上げられずに泣き寝入(続)

2024-05-17 08:00:40
太田光海 新作映画『La Vie Cinématique 映画的人生』制作中 @akimiota

りせざるを得ない土壌を強化するでしょう。 金子遊氏は、当初「報道は真実じゃない、説明すればわかるから話を聞いてほしい」と頻繁に連絡を取ってきました。おそらく、全ての同業者に説得を試みたのだと思います。僕は当事者の一人が亡くなった状態で、片方だけの主張を聞くことはフェアではな(続)

2024-05-17 08:00:40
太田光海 新作映画『La Vie Cinématique 映画的人生』制作中 @akimiota

いと思い、金子氏と距離を置いた上で、彼がどのような対応をするのかを観察してきました。その結果、彼の公の行動(「故人へのお詫びと活動中止のご報告」というブログ記事を投稿後すぐに削除)やその他の対応は、真摯さに欠け、性暴力なき世界に次世代を導くものになっていない、という判断を僕(続)

2024-05-17 08:00:41
太田光海 新作映画『La Vie Cinématique 映画的人生』制作中 @akimiota

はしています。それは、彼の対応次第でいつでも覆ることが可能です。しかし、今のところ彼に対する僕の信頼は地に落ちていく一方となっています。 そして、もう一つ言いたいことがあります。同業者の皆さんは、一体何を思いながら今まで黙っているのですか? 僕は決して金子遊氏に個人的恨みは(続)

2024-05-17 08:00:41
太田光海 新作映画『La Vie Cinématique 映画的人生』制作中 @akimiota

ありません。むしろ多くの面でリスペクトしていました。『カナルタ 螺旋状の夢』を日本初上映に導いてくれた、ある意味での恩人でもあります。しかし、それと本件は別の問題です。僕はドキュメンタリー映画や人類学、民俗学、映像人類学の分野内で、不完全である僕自身を認めながらも、不当な暴(続)

2024-05-17 08:00:41
太田光海 新作映画『La Vie Cinématique 映画的人生』制作中 @akimiota

力や搾取が発生しないことを求めています。本件は、それらを発生させないという私たちの意志を今一度確認するために、コレクティヴな反芻が必要な件であり、それは裏手でヒソヒソと話されるべきものではなく、自らの責任を賭してパブリックに語られるべきことです。 それにも拘らず、僕の知る限(続)

2024-05-17 08:00:41
太田光海 新作映画『La Vie Cinématique 映画的人生』制作中 @akimiota

り、金子遊氏に近い立ち位置にいる人々の中で明確に言葉を発したのは僕と吉田孝行さんだけです。 僕は同分野の中で一番下の世代です。最も脆弱で、攻撃されやすく、干されやすい立場にいます。同分野の中で近い位置にいる人物が性加害の疑惑によって職を辞し、それが社会によって問題視された。(続)

2024-05-17 08:00:42
太田光海 新作映画『La Vie Cinématique 映画的人生』制作中 @akimiota

それに対して、改めて同分野内で性暴力が起きる可能性について思考を巡らし、言葉を発する。それをするだけの勇気すら持てないのですか?それとも、本件は言葉にするほど重要ではない、と判断しているのですか?あるいは、疑惑は全くのでたらめで事実無根だと考えているのですか? 本件は言葉に(続)

2024-05-17 08:00:42
太田光海 新作映画『La Vie Cinématique 映画的人生』制作中 @akimiota

するほど重要ではない、と判断しているなら、その考えに僕は同意できません。もし疑惑が事実無根であり、金子遊氏が潔白だという立場なのであれば、本件によって映画祭ディレクターなどの職を失った彼を、同業者として擁護するべきなのではないでしょうか? 本件を敢えて見て見ぬふりしながら他(続)

2024-05-17 08:00:42
太田光海 新作映画『La Vie Cinématique 映画的人生』制作中 @akimiota

の件について何かを語っても、僕には響きませんし、しがらみのない次世代にも響きません。勇気の欠如は、表現に伝播するからです。守るべきものを見殺しにするツケは後で必ず回ってきます。 最近、与謝野晶子や田中正造の文章を青空文庫で読んでいますが、彼らは現代人の中でも限られた人間しか(続)

2024-05-17 08:00:43
太田光海 新作映画『La Vie Cinématique 映画的人生』制作中 @akimiota

発することができない強度の言葉を、明治時代から書いています。おそらく、当時は多くの無理解や非難の声にさらされたことでしょう。結局、同時代に対して真に命を賭して問いかける勇気を持つ人間の言葉があとには残ります。僕はまだまだ成長しなければならないですが、「うまくやる」ことにかま(続)

2024-05-17 08:00:43
太田光海 新作映画『La Vie Cinématique 映画的人生』制作中 @akimiota

けて本質を見て見ぬふりするよりは、与謝野晶子や田中正造のように、時代との対決を恐れずに言葉を発するような人間であることを選びます。

2024-05-17 08:00:43