【自分用】折兎+虎パラレル妄想まとめ

バニーがAV女優設定というひどいパラレルです。閲覧注意。自分用にまとめているだけなので、ひと通り妄想語りが完結したらこのまとめは消去します。妄想垂れ流し用ツイッターアカウント→@raco2nd アカウント移動につきまとめの続き「その2」http://togetter.com/li/278489
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さくらこ @Quino_raco

「先輩って……」「は、はい?」「変わってますよね」 僕みたいな平凡な男にそうやって何かと興味を抱いている貴方だって、充分変わってる――なんてことは、言わなかった。

2012-03-24 00:23:35
さくらこ @Quino_raco

バニーは溜息を吐く。「もし、貴方の為に時間を用意して、それで結局駄目だったらどうするんです。僕の時間は高いですよ」「うっ、えっと、……殴っていいです、僕の事」「……本気ですか?」「冗談でこんな事、言える男だと想ってるんですか!」「……いいえ」

2012-03-24 00:20:14
さくらこ @Quino_raco

「先輩、それ、直接罵られるより酷な事だって、解ってますよね?」「……はい」「僕だって自分が可愛いんです…苦しい想いはしたくないし、貴方に幻滅された顔を見るのはきつい」「解って、ます」「……それでも、僕に期待しろっていうんですか」「はい……」

2012-03-24 00:19:32
さくらこ @Quino_raco

「……時間?」怪訝な顔をするのはバニーの方だ。「確かに、僕はまだ、貴方のいろんな物を理解するには足りなくて……でも、……でも、貴方にもっと好かれたいって想ってるんです……だから、まだ、僕に夢をみていて欲しいって言ったら、怒りますか…」

2012-03-24 00:19:14
さくらこ @Quino_raco

そんな顔をして微笑ませているのが何だか妙に悔しくなった。期待しない。夢をみない。それは望んで居た事だったのに、いざ言われると苛立ってくる。お互い嫌な鈍痛を胸に抱えている状態に違いない。このままじゃいけない、本能的に脳の中で呟いた。「……時間を、下さい」

2012-03-24 00:19:05
さくらこ @Quino_raco

「……すいません。貴方を責めるつもりは……少し、あったんですけど。少しだけ八つ当たりしたくなったんです」八つ当たりされてしまったイワンは恨めしそうな顔で彼を見詰める。彼は穏やかに微笑んでいた。多分、カメラの前で見せるような作り笑顔なんだろう……。

2012-03-24 00:18:49
さくらこ @Quino_raco

「何度も言ってたじゃないですか。抱けないって。本音を言えば僕はこの売り物の体ごと受け入れて欲しいです。でも、そんな無理強いを出来るほど、無神経じゃないつもりです」「う、うぅ……」理解したい。今よりこの人に好かれたらどんなに心地いいだろう?

2012-03-24 00:18:36
さくらこ @Quino_raco

「――あなたの事を、今より好きになってしまうかもしれない」「…!」微かに潤みがちな瞳で言われてどきりとする。けれどその視線が再度イワンを見たとき、はっきりとその表情が変わっていた。「でも、そんな事はありえないから」「どうしてですかっ」「だって先輩、僕の事抱きたくはないでしょう」

2012-03-24 00:18:27
さくらこ @Quino_raco

「も――も、もし、もしも、僕が、万が一の可能性として、バーナビーさんが願うような都合のいい男になったら、バーナビーさんはどうするんです……」声が震える。この質問は今以上に彼を傷つけてしまうように思えたから。相手は、少し考えて――その翡翠色の視線を落とした。

2012-03-24 00:16:46
さくらこ @Quino_raco

「や、やめたんですか?」「存在しないと解っていて見続けられるほど、僕は忍耐強くないんです」――その思考回路は、イワン自身痛いほど理解できた。だからそんなことないなんて、無責任なことを言えなかった。でも、ぺらぺらと話せたらどんなに心地いいだろう、とも思った。

2012-03-24 00:16:36
さくらこ @Quino_raco

「ただ、先輩に僕も少し、夢を見ちゃっていただけで。僕達、そういう意味ではちょっと似てますね」「……バーナビーさんぼ、僕に夢なんて見てたんですか」「……見てましたよ。優しくて、控えめで、僕の事を何でも理解してくれる、そんな都合のいい夢。もう見るのやめましたけど」

2012-03-24 00:16:24
さくらこ @Quino_raco

「そんな……」「解ってます。顔と体を売り物にしてるんですから。中身が伴わない方がニーズがあるっていうのは理想的なんですよ。……ただ、」それまで止まっていた箸先が、ぎこちなく煮物の野菜を崩している。イワンが何も言えなくてその言葉の続きを待っていると、その箸先を見つめたまま言った。

2012-03-24 00:14:03
さくらこ @Quino_raco

「そ、そういうわけじゃ、」「でも、生身の僕相手じゃ抱きたくないでしょう」全部バニーには伝わっている。本物の彼をイワンが怖がっている事。そしてそれが相手を傷つけている事を、今イワンも気付いた。「大体、皆そうですから。お金払って迄僕を抱きたがる相手も、僕の体しか見ていない」

2012-03-24 00:13:36
さくらこ @Quino_raco

「……それ、面と向かって言われると、少しきついですね」「えっ」再度見上げた彼は笑っているけれど、明らかに傷ついた顔をしている。「あ、…」「いいんです。先輩が無理して僕に付き合ってる事、解ってるんで」「な、何言って」「綺麗な所だけ見ていたいっていうの、よく解りますから」

2012-03-24 00:13:22
さくらこ @Quino_raco

【AVバニー続き】「こんな風に喋ったりしなければ、貴方のいろんな面も見ることはなかったと思うから……」ごにょごにょ言うと、バニーのはにかむ顔がそこにあった。直視できなくて俯く。知らなければ良かった。こんなに思うのは、それだけ彼に惹かれてしまうから。

2012-03-24 00:13:05
さくらこ @Quino_raco

「怖い?どうして」「相手が人間だって思うと怖くて」「ゲームの中の女の子だったら怖くない、っていうやつですか」「……僕にはそれが、バーナビーさんだったんです」バニーの目が丸くなる。「グラビアに映る貴方は喋らないから、僕はいくらでも想像していられた」

2012-01-14 23:26:39
さくらこ @Quino_raco

「考えてもみてくださいよ。アダルトビデオをコレクションするのが趣味な男ですよ…」「それ、遠まわしに僕の事悪く言ってますね?」「あっ、ちが!」「嘘ですよ」くすくす笑う彼は別に気にしていない様だ。「怖いんです」もごもごと答える。

2012-01-14 23:26:29
さくらこ @Quino_raco

お互い無言で食事。その沈黙を破ったのはバニーの方だ。「先輩、彼女いないんですか」「うぇっ!?」唐突な質問に変な声がでる先輩。「い、いないですよ」「だろうとは思ったんですけどね」「ほ、ほうって置いてくださいよ…」「モテそうなのに」「全然…」

2012-01-14 23:26:15
さくらこ @Quino_raco

その言葉を聞いて内心がっかりな先輩。「でも、あんなに沢山どうして?」「どうしてって言われると…目についたから買ってしまった、としか」「目についたから、…」「いいでしょう、もう。僕だってヒーローを応援してる一般市民ですよ」

2012-01-14 23:26:05
さくらこ @Quino_raco

「バーナビーさんが喜んでくれるなら、非売品の物でも僕、持って来られますよ」「ああ…嬉しいです。でも」嬉しい、という割にあまり弾んだ様子のない表情を先輩が見つめると、彼ははにかむ。「僕、あまりコレクター気質じゃないんですよ。だから貴重な物を頂いても…」

2012-01-14 23:25:49
さくらこ @Quino_raco

「あんな小さいコーナー、よく観てましたね」「はは、まぁ…」そこはオタク心というものだ。「なんか、恥ずかしいですね。ああいうのを本人に見られるって」「僕だって、…バーナビーさんに見られてるようなモンじゃないですか」「……そうですが」

2012-01-14 23:25:37
さくらこ @Quino_raco

会話は途切れる事無く弾んだ。持ってきてくれた例の新作の話や、お互いの業界の裏話なんかで盛り上がる。「そういえば、僕もグッズ持ってくればよかったですね」「え?」「あっ」バニー本人のあの部屋の話を、まだしていない。少し考えたバニーは番組のロケを思い出した様だった。

2012-01-14 23:24:29
さくらこ @Quino_raco

「落ち着いた雰囲気のお店ですね」約束時間の10分前に来た彼を店内に通すと、物珍しそうに見回しながら言った。「こういう所、好きじゃなかったですか?」「いいえ!本格的な和食をいただくのは初めてなので、楽しみです」その顔を見てほっとした。彼の笑顔には、弱い。

2012-01-14 23:24:15
さくらこ @Quino_raco

それでも、約束の時間はやってくる。馬鹿だ馬鹿だと自分を罵りながらも反面ではどうしてもはしゃいでしまって、約束より30分も早く到着してしまった。誘ったのは、最近気に入っている日本食の店。畳の敷かれた個室でゆっくりと食事を楽しめるのが好みだった。

2012-01-14 23:23:55
さくらこ @Quino_raco

不特定多数の相手とのセックスを仕事にしている相手なんて、セフレと当然の様に付きあってる人なんて、絶対駄目だ。絶対無理だ。そう思ってるのに歯止めが効かない。傷つくのは自分なのに。傷つくのは怖いはずなのに。だから写真の中でいつも微笑む彼を見ていたのに!

2012-01-14 23:23:37
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