桃太郎三国志［完結］

横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【桃太郎三国志01】むかーしむかし。あるところに桃源郷と呼ばれる大変豊かな島がありました。そこでは桃を始め、たくさんの果物や野菜がとれ、住む人は大変幸せに暮らしていました。そう、あの男がやってくるまで…。

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【桃太郎三国志02】董卓「わはははは！いいぞこの島は、気に入った！ワシが支配してくれようぞ」 酒で赤ら顔の董卓は、青筋立ててにらみをきかす呂布など多くの武装集団を引き連れ、この島を占拠してしまいました。董卓らは鬼と呼ばれ恐れられ、桃源郷だった島はいつしか鬼が島と呼ばれるように。

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【桃太郎三国志03】乱暴狼藉を働く董卓らに対し、黄巾賊などが戦いを挑みましたが、けちょんけちょんにやられてしまいました。董卓はますます図に乗って、島を出ては周辺地域をも荒らすようになったのです。

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【桃太郎三国志04（追加）】鬼が島の鬼達は定期的に周辺の村々に出て、命が惜しかったら年貢を差し出せと迫り、結構な蓄えをし、軍を整備して精強な軍事国家となりました。そのため、漢帝国も手出しをすることが出来なくなってしまいました。

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【桃太郎三国志05】そんな暗い時代の中、柴刈り業を営む于禁と、たまに洗濯をする呉国大が、「ああ、いつの日か董卓を倒す救世主が現れぬものかのう」と嘆きながらも、自分たちのところはさほど被害にあっていなかったので普通に暮らしていました。

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【桃太郎三国志06】ある日、久し振りに洗濯に出かけた呉国大は、川上から大きなものがどんぶらりー、ざざざざざーっ、と流れてきました。呉国大は「もしや」と思いました。慌てて洗濯物を脱水し、物干竿にさしてパンパンパンとはたいてから洗濯バサミで固定すると、そのものが近づいてきました。

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【桃太郎三国志07】呉国大が見ると、それは大きな大きな豆腐でした。「おや、立派な豆腐だねえ。于禁は豆腐好きだから持って帰ろう」絹ごし豆腐だったので型くずれすることなく、呉国大は家に大きな豆腐を持ち帰りました。一方、山に柴刈りに行った于禁は、竹やぶからとんでもないものを発見。

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【桃太郎三国志08】呉国大「于禁や、川でとんでもないものをひろったぞよ。今夜は湯豆腐じゃな」于禁「それより呉国大よ、竹やぶの竹を切ったら中から男の子が出てきた！」呉国大「いや、豆腐が」于禁は男の子に夢中でしたが、しばらくすると豆腐がもももももーっと盛り上がってきました。

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【桃太郎三国志09】なんと豆腐の中からぶはっと男の子が出てきたではありませんか。劉備「いや、まいった。豆腐工場で豆腐を盗み食いしようとしたら落っこちて豆腐の中にとじこめられてしまったわい」男の子は劉備と名乗りましたが、ももももーっと出てきたので桃太郎と名付けられました。

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【桃太郎三国志10】一方、于禁が拾ってきた方の男の子は、何を聞いても「そうそう」としか言わないので曹操と名付けられました。実は呉国大が帰った後、もう一つ桃が流れてきたのですが、それは気づかれないまま、呉の国まで流れて行き、そこで拾われて中にいた男の子は孫権と名付けられました。

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【桃太郎三国志11】こうして、桃太郎となった劉備、そして曹操、孫権がそれぞれ鬼が島を目指す桃太郎三国志が開幕するのでありました。 ―第1部　完—

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【桃太郎三国志12】 董卓、呂布率いる鬼が島の横暴は続いていましたが、劉備こと桃太郎、そして曹操、そして呉の国では孫権がすくすくと成長していました。特に竹から生まれた曹操は文才があったとみえて、よく竹簡に文章を認めていました。

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【桃太郎三国志13】 劉備「おじいさん、おばあさん、私劉備玄徳は、そろそろ鬼が島へ行き、董卓等を成敗したいと存じます」 呉国大「なんです、桃太郎。急な話をして」 劉備「見て下さい。この文を見て立ち上がらない武将などいないではないですか」 見ると、それは曹操が作った檄文でした。

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【桃太郎三国志14】 呉国大「そこまで意志が固いのなら止めはしません。道中役に立つでしょう。この饅頭をお持ちなさい」 呉国大は大量の人の頭をかたどった饅頭を劉備に渡しました。一方檄文を作った曹操は早々に反董卓連合軍を結成すべく、各地の武将のもとを訪れるなど積極的に動いていました。

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【桃太郎三国志15】１人で出発した劉備でしたが、ほどなく猿顔の張飛が現れ、饅頭ひとつで仲間にしました。次いで、犬の散歩をしていた関羽を仲間にしました。さらにキジの鳴き声を真似ていた孔明を仲間にしました。

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【桃太郎三国志16】とっても 強そうな趙雲も現れましたが、饅頭がなくなってしまったので、仲間にできませんでした。あんなにいっぱい持っていたのに、途中でもしゃもしゃ食べてしまっていたのです。こうして、4人のパーティーを組んで鬼が島が見える浜辺にたどり着きました。

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【桃太郎三国志17】 張飛「兄貴？どうやってあの島までいきます？」 と船を持たない一行は悩んでいましたが、その時、ドーンドーン！と大きな太鼓の音が。なんと、呉の大船団が現れたのです。その先頭には桃から生まれた孫権が腕を組んで立っていました。

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【桃太郎三国志18】 孫権「私は桃から生まれた孫権だ。父と兄の敵をうつため、これから鬼が島へ行く。豆腐からもももーっと生まれたと言う桃太郎よ、お前達も行くか？」 劉備「これは願ってもない話。あなたに差し上げるべき饅頭はもうないが、一平卒として船の端にのせてください」

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【桃太郎三国志19】 こうして、桃から生まれたのに桃太郎と呼ばれない孫権と、その軍団、そして、桃から生まれなかったのに桃太郎と呼ばれた劉備の一行は鬼が島に向け、出航しました。曹操もちゃかり船に乗り込んでいました。そして、早々によりこの一段は桃太郎海賊団と命名されました。

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【桃太郎三国志20】 孫権「見よ！あれが鬼が島だ！」 完全防衛態勢をしている鬼が島に、たどり着かんとする桃太郎海賊団。果たして、孫権・曹操・劉備らは、董卓等の鬼軍団に勝つことが出来るか？乞う次回！　―第2部完—

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【桃太郎三国志21】 桃太郎こと劉備玄徳には、孔明と言う軍師がついていましたが、今回の鬼退治には特に参謀としては働きませんでした。なぜなら、桃から生まれた孫権には周瑜という絶大な信頼を寄せる軍師がいたからです。周瑜の活躍により、呉の大船団は鬼が島の船団を打ち払いました。

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【桃太郎三国志22】 あっけなく大船団を失った董卓でしたが、もともとは陸戦を得意とする武将でしたので少しも慌てることがありませんでした。董卓「呂付よ、赤兎に乗ってやつらをもみつぶすがよい」呂布は名馬赤兎に乗って出陣しました。ああ恐ろしい！

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【桃太郎三国志23】しかし、狭い島に何年もいたため、いかな名馬・赤兎といえども運動不足でやや体重が増え過ぎ、かつての動きができません。すぐに息切れしてしまったので、呂布は馬を降りて闘うことにしました。そこに現れたのが桃太郎こと劉備玄徳と張飛・関羽の3人でした。孔明は高見の見物。

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【桃太郎三国志24】呂布と劉備・関羽・張飛の3人はものすごい切り合いを始めました。 さて問題、この勝負勝ったのはどちらでしょう？18時までに @yms_karuta 宛に呂布or劉備達の何れかをツイートして多かった方が勝ち。1件も無かったら双方戦死

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【桃太郎三国志25】 呂布は大きな槍を振り回しました。これにはさすがの張飛や関羽も敵いません。しかし、劉備は「ここで3人の力を合わせれば必ず倒せる」と言い、相打ち覚悟で同時に剣を突き立てました。そして、本の剣を受けた呂布、1本の槍に串刺しにされた劉備・関羽・張飛。覚悟通りの結末。