茂木健一郎氏 @kenichiromogi 【子どもたちの感性に対する暴力】連ツイまとめ
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昼休み中のTED会場から、「連続ツイート」第518回をお届けします。現在こちらは14時05分です。文章は、その場で組み立てながら即興的に書いています! 今朝は、TEDの雰囲気の中で感じたこと、考えたこと。
2012-02-29 07:06:07たそ(1)TED2012が始まった。昨年に続いて、二度目の参加。キュレーターのクリス・アンダーソンがステージに上がって、次々とスピーカーが話す。面白かったのは、グリーンピースのおっちゃんが世界の未来は暗い、地球は有限だ、足りないと話したのに対して、
2012-02-29 07:07:20たそ(2)シンギュラリティ・ユニヴァーシティをやっているおっさんが、「そんなことはない、人類のテクノロジーの進化はすごくて、未来は無限だ」と正反対のスピーチをしたことで、そのあとクリス・アンダーソンが出てきた二人を対決させたけれども、とても面白かった。
2012-02-29 07:10:43たそ(3)TEDのDNAは全く変わっていない。一秒目からいきなり実質に入り、全力疾走で、最高のパフォーマンスをすること。内容について、わかりやすさは心がけるけれども、決してポピュリズムに走らない。すでによく知られているアイデアだったら、「広げるに値するアイデア」とはならない。
2012-02-29 07:11:42たそ(4)スピーカーは、それぞれ、かなりの準備をしてトークに望む。スピーカーが立つのは、赤い丸いステージで、その周囲のずらりと聴衆が並んでいるのだから、かなりのプレッシャーのはずである。まさに、すべての一秒が、ここでは意味を持つのだ。
2012-02-29 07:13:01たそ(5)しかし、TEDが特別なことをしているかと言えば、そうでもないと思う。ただ、実質だけに全力を注ぐ。それだけのこと。逆に言えば、そんな簡単なことができないのが、世の中というものなのだろう。だからこそ、TEDの会議がプレミアムの価値を持つ。
2012-02-29 07:13:56たそ(6)何も日本だけのことじゃなくて、アメリカにだって駄目な会議、スピーチの文化はある。アカデミー賞の授賞式の真ん中あたりで、アカデミーのお偉いさんが出てきて、スピーチをした後で、司会をしていたなんとかという人が、「聴衆をわかしてくれてありがとう」と皮肉を言ってみんなが笑った。
2012-02-29 07:15:28たそ(7)アメリカに限らず、どこでも悪いスピーチの文化はあるが、日本のそれはおそらくかなりひどい部類に属するのだろう。何しろ学校の式典で、胸に花をつけた「来賓」が次々と出て来て意味のないスピーチをするのだから、子どもたちが悪貨で洗脳されてしまう。これはほんとうにひどいね。
2012-02-29 07:17:03たそ(8)もっとひどいときには、「来賓の紹介」とか言って、次々と名前を呼んで、おじさんが立ち上がって「おはようございます」なんて言っている。あんな時間帯に、いったい何の意味があるというのだろう。子どもたちの感性に対する暴力だ。みんな、TEDの時間に対するコスト感覚をを見習おう。
2012-02-29 07:18:46たそ(9)ただ、実質だけに全力を注ぐ。それだけのことなんだけどね。そんな簡単なことが、日本の社会ではできない。だから、人々の感性が動脈硬化を起こして、もたもたじたじた、もったいぶる。そんな人たちが社会の中で偉くなって邪魔をしている。少なくとも、感性の領域においては革命が必要だ。
2012-02-29 07:20:29