BLっぽいの

高瀬ろく@コミックス発売中 @raindrop_6

#twblnovel 「星座って平面じゃないんだね」並んだ星が形作る美しい白鳥も、角度を変えればバラバラだ。「まぁ、そうだな」俺の肩を抱いていた従兄弟が笑いながら応える。「でも、白鳥座の連星は見せかけの連星じゃない」そう言って彼が取り出したのは、橙の石と青い石のついたペアリング。

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#twblnovel 僕の球を捕るのはずっと君だった。小学校に上がってすぐ、野球を始めた時からずっと。だけどそれも今年で終わり。プロにもなれない僕達は、大人になる為の新しい道を歩き始める。最後の夏、自分が投げた球に嫉妬した。僕の気持ちもこうやって、受け止めてもらう事ができたなら。

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#twblnovel ホント良いから。要らないから。「何で？絶対似合うのに」いや似合うとか似合わないとかないだろ。「いやいや、やっぱり素質？似合わん人には似合わんのよ。お前は似合う」そんな素質ないから！「あー、赤とか似合いそ。お前、髪茶色いし」話聞けよ！首輪とか、ダメ、ゼッタイ！

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#twblnovel 組み敷かれた時はもちろんの事、マウントを取ってもその手練に流される。このところ負け続きの俺は、今夜こそはと最終手段に出た。「今夜は俺に挿れさせてください」土下座で挑めば恋人は「可愛いね」と笑って言った。「いいよ。上になりたい？それとも乗っかったげよっか？」

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#twblnovel 愛しているから会いたくて、曖昧なアイコンタクトに心模様は今日も生憎の天気。恋路の隘路に迷い込み、素直になれずにいつも君とは睨み合い。会いたい合いたい愛されたい。相棒なんかじゃ我慢できない。ねえ、俺の息子はいつ君にご挨拶できますか？<あい>

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#twblnovel 「よくじょうしん」と聞くと頭の中が「欲情心」でいっぱいになる。ぽた・ぽた・と規則的な雫で、彼の中に落ちていく点滴の液。あんな風にじわりじわりと彼に染みていく事ができたなら。…まあ、大半は尿で出ちゃうんだけどね。浸る事すらできないこの性格が恨めしい。

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#twblnovel 膝下に敷かれて手の骨が悲鳴をあげる。「どぉして、僕以外の人と目を合わせるの？」俺の頬を包むその手の親指が、ついと動いて下瞼を引き下げた。「この目が悪いの？…お仕置きしなきゃだね」子供を嗜めるような穏やかな口調と、歪んだ笑顔。「やめ…」爪の先が眼窩に掛かった。

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#twblnovel 二度続けて喘がされたもんだから、今夜こそはと思ったんだろう。策も駆け引きもなく両手を頭の上で纏められ、性急な動きで中を解された。的確に泣き所を責められて背が跳ねる。仕方ない、今夜は俺が啼いてあげる。「優しくしてね」と余裕を見せたら先端を弾かれて息が詰まった。

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#twblnovel ベッドの上で見つけた、覚えのない長さの毛。どこにでも現れるあの毛よりまだ短くて、僕も彼も、髪はそんなに短くなくて、…まさかと思いながら訊いてみる。「ねえこれ」「ああそれ多分俺の脛毛」「…」「お前つるっつるだもんなあ。見てみ？」…えぇー…。

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#twblnovel 髪についた虫を取って欲しいと泣きついた昨日。造作もなくそれを払った君は、夜にはそんな僕を可愛いと言って組み敷いた。今日は君が、お化け屋敷で涙目になりながら僕の手を握っている。ねえ、今夜は僕が上でいいよね？

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#twblnovel 満たしてしまえば後は飽きられるのを待つばかり。だから私は、後一歩の所で身を引く事を繰り返すのだよ。飢えた獣はいつまでも私を追うだろう？「言い訳すんな放浪癖。良いから俺の傍に居ろ、食っちまうぞ」

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#twblnovel 「じゃあ今夜も始めよっか」調教生活○日目。可愛い俺のペットはその言葉を聞くだけで、勃起したものから涎を垂らすまでになった。そんな浅ましい己の身体に悔し涙を流す姿もまたそそる。さあ、今夜は何を挿れてやろうか。

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#twblnovel お前、俺んち住めよ。「やだよ、ベッド1つしかないじゃん」一緒に寝ればいいだろ。「俺、他人と一緒じゃ眠れな…あ、週4で俺がベッドならいいけど」…じゃあ、平日お前3、土日は一緒に「だから他人と一緒じゃ寝られないって言ってるだろ」寝かさないから良いんだよ。「…う」

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#twblnovel さっきまで強情に歯を食いしばってた君が、震えながら啜り泣いて「お願いします」と項垂れる瞬間。僕は何度でも恋に堕ちる。

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#twblnovel 芋虫のように転がされたまま、引き攣るようにすすり泣く声。「散々アンアン言ってたけど、それ、嬉し泣きなの、悔し泣きなの」髪を掴んで顔を上げさせれば、痛みと嫌悪に歪む顔。やがて、喘ぎ尽くして嗄れた喉から低い呪詛が漏れる。「殺してやる」だから俺はアンタが好きだよ。

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#twblnovel 耳まで赤くして涙目で、何より俺を咥え込んだそこの熱さが、「キモチイイ」を俺に伝えてくれるのに、それでもいつでも、声を堪えられるのが悲しくて。思い切りその肩に噛み付いた。痛みに上がる悲鳴。そんな声が聞きたい訳じゃないのに。

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#twblnovel 貴方が俺を手にかけた時、俺は「勝った」と思った。俺を終わらせたのは、後戻りできない道を選んだのは、貴方なのだと思い知らせて。その為に俺はあの時、最期の力で微笑んで　貴方に愛を囁いたのだから。

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#twblnovel 腕の中で失われる体温と、弱くなる呼吸。お前の総てを奪ったのは、俺なのだと最期の瞬間まで見せ付けて。自分だけのものにして、誰の目にも触れさせたくなかったから。そんな愚かな願いなのに、お前は笑って俺を許した。

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俺が居ないと眠れないと言う。俺の顔を見ないと落ち着かないと言う。頭を撫でてやったらそれだけで、それはそれは緩んだ笑顔を見せるから、3日黙って離れてやったら、4日目の夜には何でも言う事を聞いた。そんなあいつが、今日は指先も俺に触れようとしない。酷く心がざわついた。<依存>

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「トイレ行きたい」腕の中の背中が訴える。「んー」「ホントなんだって」「んー」「…ねえ」段々切羽詰る声。それでも腕を解かない俺と、それでも暴れたりしないこいつ。我ながらよく躾けたと思う。やがて暫くの沈黙と、震える身体。「…あったけえ（笑）」そう言ってやったら、泣き出した。／トイレ

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「もう、ゆるして…くださ…」膝を折って手を着いて、頭を垂れた俺に落ちる声は無慈悲だった。「だから、それじゃただの土下座でしょ？」大きな手が俺の髪を掴んで、顔を上げさせる。「何の為の裸？誘えって言ってんの。その尻とか、この口でさあ」無遠慮に咥内を犯す指。吐き気がして、涙が零れた。