【3/30】 テーマ:〈穴〉【#同題ssTB】
カタパルトに乗り込む。この瞬間はなんとも言えない。犯人捕獲の使命感、高揚感そして圧倒的な恐怖感。湧き上がる感情を抑え「うわぁぁぉぁ!」飛び出す! ・・だから、ペプシの広告に突き刺さった事は忘れてくれないかな。ブルーローズの顔に空いた穴を見上げたら溜息がでた。 <穴>#同題ssTB
2012-03-30 08:53:28まるで煙突の穴みたいだと感じた。黒々とした煤が手につく。ひどくざらついていた。小さくて、脆くて、白くて、薄く血が滲んでいる。君と海に行きたい。海で君を抱えて、恥ずかしく笑う写真を撮りたい。だって思わなかったんだ。君が、壺ひとつに収まってしまうなんて。<穴> #同題ssTB
2012-03-30 08:53:07「俺とバニーが似てる!?」いつものバーで2人、酒を煽った時だった。どこがだよ。何気ないアントニオの発言に虎徹は首を傾げる。「大切な人を失った穴を埋めようとしないところ、とか」だから出会えてよかったなと笑えば、旧友は見たこともない顔で悔しげに唇を噛んだ。<穴> #同題ssTB
2012-03-30 08:51:47僕の中にはどう考えても貴方の形の穴が空いてて、だから貴方で埋めたくなって仕方がない。貴方にもし僕の形の穴が空いたら、もう逃げられなくても済むとそう思ったんです。虎徹さん。…虎徹さん。そろそろ目を開けて、僕を見てくれませんか。「バニー、お前それ言い訳のつもりか」/穴 #同題ssTB
2012-03-30 08:50:53「何でそんなに、俺に構うの」穴から顔を出してあいつに聞いてみた。「俺なんかほっとけばいいじゃん」「目障りなんですよ。そんな大きな穴に入ってるなんて、解り易くて」なんだそうなのか。俺はまた穴に潜ろうとして驚いた。「おいお前、胸にでっかい穴あいてんじゃねえか」 #同題ssTB
2012-03-30 08:50:38「僕がいなかったらどうなっていたと思うんですか!」そう言って前髪を揺らしながらプリプリと鼻孔を広げて怒るアイツはと矢継ぎ早に文句を言ってくる。そんな怒る顔を見上げる最高の特等席でニヤついている俺を「いつまで僕にお姫様抱っこされる気ですか!」と車に放り込まれた<穴> #同題ssTB
2012-03-30 08:50:33人生何が起きるか分かったものじゃない。両親を失ったこと、慕っていた人に裏切られたこと、貴方に恋したことも然り。深い闇の底で這い蹲り、だが一瞬油断して見上げた時、一筋の光が僕を照らしていることに気付くと、僕はこう叫んだ。「でかい当たりを掴んでしまった!」【穴】 #同題ssTB
2012-03-30 08:48:29耐えられなかったから大きな穴を掘って、顔だけ出して外を見ていた。みんなが来て色々話をしてくれる。来たり去ったり、それでみんな笑ってた。けどあいつだけは「穴から出てきたあなたに話したい」て言って穴の横で黙ってる。どうしようか、無視できない俺は穴の底でうずくまる。 #同題ssTB
2012-03-30 08:46:13僕にたくさん見えてあなたに見えないもの。あなたのそれは目を凝らして初めて見える。隠せない自分を恥ずかしいと僕が言うと「年のなんとかってやつだよ」とあなたがはにかんだ。愛している。あなたを愛している。 <穴>#同題ssTB
2012-03-30 08:42:31「魚肉ソーセージ」「胡瓜が鉄板だろ、入れやすいし」「牛蒡とか、人参も意外といいぞ、見た目的にも」「ちょ、何の話をしてるんです!」「なにって…、ちくわに入れる具の話だけど」<穴> #同題ssTB
2012-03-30 08:41:35無数に印刷した紙の中心に無意味に穴を開けた。中心を狙っても掠りもしないその形が酷く嫌いだった。円を描く蛇に嘲笑われているようで、無意味だと言われているようで。蛇の輪に小さく開いた穴から向こう側を覗いても、真実なんて見えやしなかった。<穴> #同題ssTB
2012-03-30 08:41:12「全く、あの2人ときたら、余計な穴空けてくれちゃって」忌々しげに呟く割に、アニエスの表情は艶めいている。「いいこと?数字まで減っちゃ困るの。しっかり頼むわよ!!」インカム越しに飛ぶ激に、6つの声が強く応じる。穴は、埋めるためにある。現場の穴も、裏方の穴も。<穴> #同題ssTB
2012-03-30 08:40:44穴が開くってのは何も物質的な意味だけじゃなくて、胸の内に巨大な虚(あな)が空くことも指す。物質と違って簡単には塞げねえし、酷く痛むんだ。もう何年かな。相棒に至っては20年超だ。虚を覆い隠すように他の幸せは繁っているけれど、厳然として虚はそこにあり続ける。<穴> #同題sstb
2012-03-30 08:40:07ハァイ!最近お料理に凝ってる方、バーナビーです。昨夜は虎徹さんに僕の創作料理をご馳走したんですが、虎徹さんたら一口食べた途端、白目剥いて肩からストーン!って床に倒れちゃったり、体中の穴という穴から緑色の粘液を流して失神したり大変でした。変なの!シーユー!<穴> #同題ssTB
2012-03-30 08:39:37「なーなー休憩にしようよー」「まだ一時間も経っていません」「でもこれ出来たてが美味いし、湿気っちゃうよ?大好きなオールドファッション」「うっ」「はい♪珈琲」仕方ないですねと振り返ればドーナツの真ん中で琥珀色の目が一つ、笑う。懐柔されるのも心地良いことを知った。/穴 #同題ssTB
2012-03-30 08:37:06俺の心臓には半月型の穴があいている。5年前に持って行かれた、ワイルドタイガーの心臓の半分。だから俺はヒーローの時も半分は鏑木虎徹だった。ふと気付くとその影から兎がのぞいていて、俺に気付くと、ぴゃっとひっこんだ。お前、いつの間に住み着きやがった!<穴> #同題ssTB
2012-03-30 08:35:26目が覚めたのに倦怠感はいつものことだ。だが何だろうこの身体中のベタつきと、冷たくて不快なベッド。散乱した服は二人分。ああもう何なんだ、昨夜の記憶がすっぱり抜けてる、大きな穴が開いている。ああ、背中に感じる誰かの体温。これを確かめる勇気が…穴の正体は一体。 #同題ssTB
2012-03-30 08:34:02穴 #同題ssTB 逃げ出せない、かわせない…。退路は既に断たれてる。今まであらゆる手を使って逃れてきたというのに、もう、逃げられない。 胸に充てられた拳が震えてるのを。酷い高鳴りの中で感じた。 「好きです…虎徹さん」 まっすぐに。ぁぁ…もう、にげられない
2012-03-30 08:33:36両親が殺されたあの日、幼い僕は底のない穴に突き落とされたようだ。どれだけ足掻いても空が見えず、答えが見つからない。それでも20年かけてやっと抜け出した。父さん、母さん、僕は自由になれたんだ!ーー養父の青い目が、大きな手が、僕の視界を奪い、再び穴に突き落とした。<穴>#同題ssTB
2012-03-30 08:33:08(たぶん兎虎) 「それでは虎穴探索を始めます!」 「そこはおじさんのおケツです」 「……」 「……」 「虎穴探索を始めます!」 「アッー!」<穴> #同題ssTB
2012-03-30 08:30:38