- zyosehuinu
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鈴仙を密室に閉じ込める。狭い室内にはモニターとスピーカー、異常に大きな時計と複数のドラム缶が置いてある。鈴仙が目を覚ますとモニターには紅魔館の一室が映っている。その部屋の中心に真っ白な各辺15cmの立方体が置いてある。スピーカーから「この部屋はあの箱と同期している」と声が流れる。
2012-04-13 23:31:10「この部屋は外部からしか開かず、自力ではこの部屋から出ることはできない」と続く。鈴仙は驚き恐れるが、紅魔館という人の多い場所にこうも不自然なものがあったら誰かが開けてくれるだろうと高を括り安心する。彼女の想像通りすぐ部屋の中に妖精メイドが一匹入ってきて箱の存在に気付く。
2012-04-13 23:31:36妖精メイドは不審に思って箱に近づく。鈴仙はモニター越しにそれを見てこれで出られると安堵する。しかし妖精メイドは箱に顔を近づけたかと思うと驚き身を反らす。どうしたのかと思っていると血相を変えて部屋を出て行く。何があったのかと訝しみながらも助かるのが先送りになったと落胆する。
2012-04-13 23:32:14暫くすると先程の妖精メイドがレミリアと咲夜、パチュリーを連れてこの部屋に現れる。助けを呼んでくれたのかと喜んだのも束の間、咲夜は妖精メイドと同じように箱に顔を近づけたかと思うと顔色を変える。咲夜の声がスピーカーから流れる。「たしかに、この箱には何かの時限装置が仕掛けられています」
2012-04-13 23:32:50「少し前にこの部屋を掃除したときにはこんな箱はありませんでした」と咲夜は言う。パチュリーは頷き「外界で言うところの爆弾や毒ガスよるテロ行為かもしれないわね」と宣う。「動かすと危険だから空間を広げた上で破壊したほうがいいかも」。鈴仙は愕然として自分の存在を知らせようと天井を叩く。
2012-04-13 23:33:38その音に咲夜が「動くものが入っているのでしょうか」と首を傾げる。気付いてもらえたと喜ぶ鈴仙。しかしパチュリーが言う「外界にはブルーピーコックという兵器があるわ」「機械の稼動温度を保つために生きた鶏を封入した爆弾」。鈴仙は違うと叫ぼうとする。しかし本当にそうでないと言い切れるか?
2012-04-13 23:34:03この部屋に置いてある巨大な時計が時限装置でない証拠があるか? 或いはこのドラム缶に爆薬や毒ガスが封入されていない証拠があるか? 鈴仙が叫ぶのを躊躇った一瞬のうちに、箱が置いてある一室は咲夜によって極限まで拡大され、箱の周りにはパチュリーによって結界が張られ、もはや声は届かない。
2012-04-13 23:34:29いつの間にか呼びだされ現れていたフランドールがレミリアに問う「この箱を壊せばいいの?」レミリアは頷く。鈴仙は絶望しモニターを見つめる。フランドールが結界の中の箱に向けて腕を差し伸ばし手を『きゅっ』と握る。箱は爆発四散し後には何も残らない。レミリア達は拍子抜けしてめでたしめでたし。
2012-04-13 23:35:19