サツバツ・ナイト・バイ・ナイト #1
「アイエッ?」ヨロシサンが冷汗を流す。トレーニンググラウンドにブザーが鳴り響き、「武道館」と書かれたフスマが開いた!「イヤーッ!」連続側転を打ちながらエントリーしてきたのは、巨大なギロチン・チャブを背負ったニンジャだ!「「「ザッケンナコラー!」」」ヤクザ軍団はチャカを発砲! 22
2012-04-16 00:13:08BLAMBLAMBLAM!だが発射された弾は、特殊合金製のギロチン・チャブに弾き返された!手に汗握り、ハンカチで額を押さえながら見守るヨロシサン営業!「イヤーッ!」全身の半分をサイバネ化したそのニンジャは、円盤投げめいた大きな動作から、巨大な円形の刃物を勢いよく投擲する! 23
2012-04-16 00:19:54ここで、火力を最大化するためにボーリングのピンめいた突撃隊列を取っていたことが、クローンヤクザたちにとって裏目に出てしまった!巨大バズソーめいた刃物が迫る!ストライクか!?だが……何事も無くクローンヤクザたちの場所を通過した?ブッダ、これは何だ?幻か何かを見ているのか?! 24
2012-04-16 00:27:06「「「ザッケン……アババーッ!?」」」1秒後、ヤクザ全員が腰部分で胴体を切断され、上半身を転落させる!即死!切れ味が鋭すぎたのだ!ギロチンは回転音を上げながらブーメランめいて戻る。「インガオホー!」バイセクターは流れるような動作で再びそれを背負い、電子音声の雄叫びを上げた! 25
2012-04-16 00:34:11「ムッハハハハハ!ムッハハハハハ!」哄笑するチバ!ヨロシサンの営業はショックのあまり、陸に打ち上げられたマグロめいて床に倒れ、口をパクパクさせていた。そして近くに居たアガメムノンに弁解する。「た、大変申し訳ありません!重火器さえあれば!重火器さえあれば本領を発揮します!」 26
2012-04-16 00:36:48このままではY-14Aの導入に失敗してしまう!営業は複数のニンジャを前にした恐怖とプレッシャーのあまり失禁しながらも、必死の形相でセールストークを続けた。「ラオモト=サン、いかが致します?」とアガメムノン。「まあよい、ヤクザは所詮ヤクザ、駒はこの程度の強さで十分だ」とチバ。 27
2012-04-16 00:40:42「そ、それでは!」営業は立ち上がると、チバの前に向き直って正座した「商談成立ですか!」「ムハハハハ、よかろう!」チバは笑い、直後に少年とは思えぬ邪悪な表情を作った「…だが貴様はぼくへの礼儀を欠いた。お前が話すべき相手は、ネコソギファンドCEOのこのぼくだ!」「アイエッ!」 28
2012-04-16 00:44:44「イヤーッ!」ラオモト・チバの右フックが正座した営業の顔面を捉える!「グワーッ!」左フック!「イヤーッ!」「グワーッ!」右!「イヤーッ!」「グワーッ!」左!「イヤーッ!」「グワーッ!」右!「イヤーッ!」「グワーッ!」左!「イヤーッ!」「グワーッ!」営業の鼻血が噴き出す! 29
2012-04-16 00:46:51「ハァーッ!ハァーッ!ハァーッ!ヌンチャクだ!」チバが後ろに手を差し出すと、ネヴァーモアが黒いヌンチャクを渡す。「イヤーッ!」ヌンチャクが正座した営業の顔面を捉える!「グワーッ!」右「イヤーッ!」「グワーッ!」左!「イヤーッ!」「グワーッ!」右!「イヤーッ!」「グワーッ!」 30
2012-04-16 00:49:24チバはカラテのタツジンではない。だが、その鬼気迫る暴虐ぶりは、部屋の隅に控えていた他の二人のヨロシサン製薬営業を失禁させるのに十分な光景であった。次いでチバはアガメムノンの顔を横目で見た。全ては予想済みだと言いたげな、アルカイックな笑みがあった。それが彼をさらに苛立たせた。 31
2012-04-16 00:52:19「ハァーッ!ハァーッ!ボタンだ!」激しく息を切らしたチバが後ろに手を差し出すと、ネヴァーモアが赤いボタンを差し出す。「貴様はぼくのオフィスを汚した、ゆえに、生かしては、おかん!」容赦なく押下!すると営業の足元が開き、殺人マグロのプールへと落下した!「アイエーエエエエエエ!」 32
2012-04-16 00:55:44それでもチバの怒りは収まらない。マイクを握って命令を鳴り響かせた!「バイセクターよ!ディスエイブラーと組み、アサルトヤクザ軍団を連れて出撃しろ!ニチョーム・ストリートの邪魔者どもを制裁するのだ!」「……お言葉ですが」アガメムノンが口を挟む。 33
2012-04-16 00:59:04「何だアガメムノン=サン!ニチョームへの攻撃は、お前も賛成していただろう?!」チバがやや感情的に食って掛かる。だがアガメムノンの足元に雷光が走ると、チバは息を呑んで言葉を収めた。「……ぼくの命令を……反故にする……気なのか?」「いえ、賛成です。ですが、奥の手も必要でしょう」 34
2012-04-16 01:03:14果たして、いかなる脅威が罪無きニチョーム・ストリートに迫っているのであろうか?アマクダリ・セクトの恐るべき陰謀を覆い隠すかのように、カスミガセキ・ジグラットの周囲にはひときわ陰鬱な重金属酸性雨が降り注ぎ、天上にはギロチン・チャブめいた満月が不吉に顔を覗かせていた……。 35
2012-04-16 01:07:55