茂木健一郎氏 @kenichiromogi そんなに検定が好きならば、自分でつくって勝手にやったら】連続ツイート
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連続ツイート第569回をお届けします。文章は、その場で即興で書いています。本日は、今朝はじめてやってみたことに絡んで!
2012-04-19 08:10:44そじ(1)先日、「クイズダービー」の収録のとき、解答を書こうとして、「記憶力」の「憶」が本当に「憶」というかたちなのか、何となく不安となった。いわゆるゲシュタルト崩壊というやつ。そういえば、最近手書きでものを書くことが、ほとんどない。コンピュータで変換してしまう。
2012-04-19 08:12:04ゲシュタルト崩壊
知覚における現象のひとつ。 全体性を持ったまとまりのある構造 (Gestalt, 形態) から全体性が失われ、個々の構成部分にバラバラに切り離して認識し直されてしまう現象をいう。幾何学図形、文字、顔など、視覚的なものがよく知られるが、聴覚や皮膚感覚においても生じうる。 http://p.tl/z6QE 「ウイキペディア」よ
そじ(2)これはまずいな、と思って、一週間前、コンビニでノートを一冊買った。今朝、思っていたことを初めて実行してみた。iPadで青空文庫から「我輩は猫である」をダウンロードして、写し始めたのである。「しばらくすると非常な速力で運転し始めた」まで書いたところでページが一杯になった。
2012-04-19 08:14:07そじ(3)今朝、Hip Hopの検定をする団体が出来た、という天下の珍事のニュースを知ったから、その連想で前からやろうと思っていた『我が輩は猫である』の書写を始めたのである。飽きなければ、最後までやってみようと思う。なにしろ名文であるし、漱石は実際に書いたのだから。
2012-04-19 08:15:11そじ(4)「漢字検定」というものがあることは知っているけど、全く関心がない。脳は目標を立てて、それを実行することで満足するものだが、目標は自分で立てるのが良い。英検も一応一級まで受けたけど、あまり感激しなかった。当然TOEICなどは目もくれない。英語の基準は自分でたてるのが良い。
2012-04-19 08:16:36そじ(5)振り返れば、私の人生の「英語」の検定は、15歳で初めてバンクーバーに行ったとき、ホストファミリーのトレバーとランディー(当時10歳と8歳)にいきなり「人生ゲーム」をやらされたのがそうだろう。子どもだから手加減しない。結婚とか、卒業とか、そんな会話は大変だった。
2012-04-19 08:17:42そじ(6)バンクーバーではコミュニティ・カレッジに行ったが、最後に英語でコマーシャルを作らされた。ネイティブの前で、遊び人の大学生とスタンドアップ・コメディをやった。なんとか受けたが、15歳にして良質の英語検定だったと思う。赤毛のアンの原書を読み通したのも、一つの検定だ。
2012-04-19 08:18:54そじ(7)大学院の時に初めて英語で論文を書いたのも検定だったし、この前TED Long Beachでしゃべったのも検定だ。英語で学会発表するのも検定だ。検定機会なんて生きているなかでいくらでもあるのであって、何もTOEICのような無味乾燥な試験に検定を丸投げする必要などない。
2012-04-19 08:20:37そじ(8)日本人は検定好きらしいが、結局人生を質入れしたり、丸投げしているのだろう。自分で基準を作って、そのためにがんばれば、人生なんて毎日が検定だし、それについて他人にとやかく言われる必要はない。お仕着せの検定で得られるのは大勢迎合の安心感と、個性の喪失である。
2012-04-19 08:21:50そじ(9)ドイツ語を熱心にやっていたとき、マイスタージンガーを最初から最後まで訳したことがあったな。まだノートがどこかにあるはずだ。検定なんて、そんなに好きならば、自分で基準を作ってさっさとやればいいんだよ。なんとか協会のおじさんたちに認めてもらう必要など、私の人生にはない。
2012-04-19 08:23:09