- keitoura1123
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久しぶりにアルにメールでもしてみよう。忙しいらしく返事はなかなか来ないけど。アルがマルケーの運転手だってことはお客様から聞いたんだ。マルケーに乗れば逢えるってこと。【明日新しいワンピースを着てマルケーに乗ろうと思います。】送信!@seabass3_y #空想の街 #ぷっち
2012-04-23 13:14:04休憩終わり。午後は…ん?メールと。えー、ふむふむ。(腕時計チラッ)【15時ごろジェスルに居ます】と #空想の街 #ぷっち @_mininchu_poem
2012-04-23 13:19:54【では明日、ワンピースが届いたら、ジェスルの駅に逢いに行きます。アルには聞きたいことがあるの。マルケーにも乗れるかな?】@seabass3_y #空想の街 #ぷっち
2012-04-23 13:26:51おや、お店にお便りだ。…あぁ、昨日の女の子から結果報告、成功のご様子です。今頃は彼氏さんに雨宿りでしょうか、うふ、幸せ作りは皆を幸せにしますねぇ。 #空想の街 #オトトイ食堂 …なるほど、たま売り、さんのお勧めでしたのね。 #たま売り
2012-04-23 13:29:51南区の奥まった路地のまた更に奥。貴重の書物が置いてそうなそこはれっきとした眼鏡屋だ。店主は書生の格好で気だるそうに片足をたてるのが癖。…うん、色気だけはある。クスクス笑う私は、ここでお手伝いをしている。「あの、嘘を見抜く眼鏡が欲しくて」おっとお客さんだ! #空想の街 #眼鏡屋
2012-04-23 13:52:22お、お客だと?急ぎ足。店の一番奥へ足音を隠しつつ移動する。それを見計らったようにリボンの娘は話し出す。「いらっしゃいませ!今日はどんな眼鏡をお探しですか?」「あの、嘘を見抜く眼鏡が欲しくて、」「嘘、ですか?」「ええ、でも確証が無くて」 #空想の街 #眼鏡屋
2012-04-23 13:36:00「分かりました。ではこちらへどうぞ。」目当ての眼鏡を背表紙を見ながら選ぶと、精算場所まで誘導する。「では、確認させていただきます。使用回数は5回まで。一切の責任は負いません。代金は貴女の視力0.5。購入されますか?」「し、視力?」「はい、視力です。」 #空想の街 #眼鏡屋
2012-04-23 13:43:24「見えなくなるの?」「代金ですから。」ニコッと明るい笑顔を向ける黒髪の娘。しばらく悩みこんだお客の女性は小さく頷いた。「お願い、します。」「ありがとうございます。店長、会計お願いします!」店が響きそうなほどの大きな声。ふう、行きますかね。眼鏡を拭いて向かう。 #空想の街 #眼鏡屋
2012-04-23 13:49:33客が来るとなんでか店主は奥へ逃げていく。そんなんだから友達出来ないんだっ!いつも通り「嘘を見抜く眼鏡」を選び、ニコッと笑って代金説明。これ、割と心が痛い。悩んで購入を決めたお客さんに再度微笑み、モヤモヤを吹っ切るように大声で店主を呼んだ。さて、掃除に戻ろう。 #空想の街 #眼鏡屋
2012-04-23 14:01:32洞窟の中、たま売りは石を採っている。首から下がる鎖には滴型した緑色のたま。これはいないね。これはいるね。小さなランプを灯りに使い、微かに白く濁った水晶ばかり、選り分けてかごに入れていく。洞窟の外は、さあさあと雨の音。 #空想の街 #たま売り
2012-04-23 13:51:55「いらっしゃい。」先ほどの声に驚いたのだろう、丸くした目でこちらを見る女性。その目の前にどかっと座る。「私、掃除の続きして来ますね。」軽い足取りで去って行く娘。本当に掃除好きだな。さてと、始めますかね。 #空想の街 #眼鏡屋
2012-04-23 13:54:09女性の後頭部に左手を回し引き寄せる。前髪を右手であげ、おでこを見えるようにする。まさに目と鼻の先。目が合う。瞬間固まる女性の瞳孔に空いた左の人差し指でひとつ、さする。あとから溢れでる少量の透き通る青色を掬い自分の口へ。喉に流した途端崩れる女性を受け止める。 #空想の街 #眼鏡屋
2012-04-23 14:02:38「嘘を見抜く、かあ」箒を動かす手は休めずぼけーっと考える。本来の視力の代わりに見えるのは隠された真実、って感じ?うーん、彼女に何があったんだろう。そこまで考えてチラと店内を振り返ると、どうやら終わったらしい。微妙な顔つきの店主に軽口を叩き、…あとは無視した。 #空想の街 #眼鏡屋
2012-04-23 14:12:36ご馳走さんでした。今回はあんまり旨くないな、0.5じゃしょうがないかねえ。おい、終わったぞ。後は頼んだ。「はいはーい。あの、その行為なんとかならないんです?気持ち悪い。」俺だってこんなことしたくねえよ!「お疲れ様でしたー、起きて下さーい!」話を聞けよ! #空想の街 #眼鏡屋
2012-04-23 14:07:27「起きて下さーい!」彼女の頬を叩く。水を飲ませ、ニコッと得意の笑顔で眼鏡を渡し店先まで見送る。「あぁ、今日は雨でした。傘あります?」そう聞くと彼女は少し笑って立ち去った。雨で霞むその背中を見送りながら「眼鏡を使う時が来ないといいなぁ」とつぶやいて店に戻った。 #空想の街 #眼鏡屋
2012-04-23 14:39:20ぺちぺちと頬を叩く娘。はあ、まあいいか。なにぶん、久しぶりの食事だったのだ。気分が悪いわけがない。息を零すように吐く女性の声を確認し、また奥へと戻った。 #空想の街 #眼鏡屋
2012-04-23 14:19:40『なぁ柑南。今日は海に来てみたよ。俺が最初に着いた場所。この海の向こうにお前がいるのかと思うと、帰りたくなるな。コレもできたことだし、そろそろこの街をでようと思う。次はどこに行こうかな。―薫令』 #空想の街 #ボトルシップが運ぶ手紙
2012-04-23 14:36:51お店が時計塔の西側にあるのはね、なるべく海風に当てない為なんです。硝子は平気だけれど、枠組の鉛線や装飾の真鍮が錆びてしまうのでね…ああ、煙草は隣の小部屋でお願いします。硝子たちがヤニで曇ってしまいますからね…さぁ、こちらで。ごゆっくり。 #空想の街 #時計座
2012-04-23 14:39:10昨日、ふしぎなお客さんが置いて行ったきれいなたま。なんのために?…客足の途切れた間に、手早く紅茶を入れながら、それを眺める。と、店の入り口で足音がして思考は遮られた。お客さんかしら、「いらっしゃいませ」 #空想の街
2012-04-23 14:42:36早朝、漁師からオニソラフグの目撃情報が続き、情報に間違ひないことが確認された。過去の記録から、空の制限はソラフグに近づくことの禁止だけに留められた。もちろんソラフグ漁も禁止されるが、それら以外に影響はないだらうとの判断であつた。 #空想の街 #ソラフグの空
2012-04-23 14:54:19とはいへ、ソラフグを定期的に仕入れてゐる飲食業界には痛手であらう。ソラフグの巨体さゆゑに在庫はあるものの、いつまでソラフグ漁が行へないかわからない。それは大きな被害だらう。しかし前のオニソラフグの被害と比べれば軽微と言へる。 #空想の街 #ソラフグの空
2012-04-23 14:54:41結局、街主の時任ケイの言葉はヨーズィに対する警告にすぎなかつた。だが、そんなことヨーズィには関係なかつた。昨日の無理で無茶で乱暴な漁で、ゲイガ号と飛行船舶免許を失つたヨーズィにとつて、そんなことどちらでも良かつた。 #空想の街 #ソラフグの空
2012-04-23 14:55:05