最後の色は白というところがミソじゃな。純潔でありつつ淫婦を包含するというムシのいい物語を体現するために、いかにして身体を捨てるか、そういうお話か。
2012-05-08 01:53:14レスラーが、自分のみじめさやだらしなさ、栄光も挫折も全部丸のみして、それら全てがランディラムだと包み込む、いはば足し算の映画だとすれば、ブラックスワンは己が演じる役のために、己の身体、己の欲望、自らの全てを捨てていく引き算の映画だ。
2012-05-08 02:04:26身体、というか演じる芝居以外の全てを「鏡の外」に捨てて、白と黒が完璧に調和した「鏡の内側」にダイブイン。肉体も肉親もいらねぇ。そんな完璧な宇宙だ。
2012-05-08 02:12:29うむ。とりあえず今時点ではここらへんまでが遊べる限度だな。そう考えると悪かあねぇ映画に思えるが、理屈っぽいから眠いよな。
2012-05-08 02:16:26鏡ってのはメタファとしてはらむ意味合いの幅が広いが「目には見えるが実体はないもの」として捉えると、そこからの派生で「身体的でないもの」「虚構」「観念的なもの」といった意味群を広げられる。
2012-05-08 02:23:51てわけで、「ガッチガチに記号で固められた画面」「メタファとしての鏡への執着」「エロくない性欲描写」あたりをつなぐと、やっぱブラックスワンは「身体性の脱却」を主軸に遊ぶのが一番面白えと思うですペコリ。
2012-05-08 02:27:06@blz_bb 「ブラック・スワン」の脇の中でもお母ちゃん、最高でしたよね。望んでいるはずなのに、自分の気づかないところで娘が自分を超えるのに恐れを抱いている感情も伏せているわけで、プリマに決定したお祝いにバカでかいケーキを持ってくる当たり笑ってしまったくらいでした。
2012-05-08 16:00:25@blz_bb やんわりとニナが断ると、わざとらしく「じゃ、捨てちゃいましょう♪」なんて極端な行動までして一口食べさせようとするッ。彼女が躓きかけるとちょっと嬉しそうな顔をしたり。でも、娘の晴れ舞台に涙する。その全ての行動が僅かでも理解出来きますもの。ボクはッ。そんな自分が怖い。
2012-05-08 16:03:53@blz_bb 何故に気づかなかったか上映当時、指摘された「万引きで捕まったウィノナ・ライダーが万引きされる側を演じる」に思わず笑ってしまいましたっけ。今観たら、それも病室でニナが彼女に謝罪するシーンで確実に笑ってしまいそうです。。
2012-05-08 16:06:54@niea58 まとめあざっす!あの映画のことなんでウィノナライダーとオカンは、何かを表す記号だと思ってみたいですな。例えば、白の未来(オカン)と、黒の未来(ベス)。その両方を否定して、第三の未来を得たのである、とか。
2012-05-08 23:34:48@niea58 ラストジャンプの際、レスラーでは「いないこと」に満足して跳びましたが、ブラックスワンは「いること」に別れを告げるように跳んだように見えますな。断捨離にもほどがあらぁ。
2012-05-08 23:38:38