@yotsuyu 手を触れた途端ガラス一面に光が走り模様が描かれる。その模様はまるで世界を模してるかのようであった。やがてカチャリと音を立て扉が現れる
2012-05-25 21:39:57@yotsuyu そう、彼女には父とも呼べる製作者が居た。だがもうそれも何百年と昔の話であった。彼が生きているのか、死んでいるのか、彼女は知らない。けれど信じて待つしかできないのだった
2012-05-25 21:48:15@time_kg 彼女は時がめぐることをしらない。毎日ただ同じ行動を繰り返すだけの、生きているのかいないのか、それすらもわからない。いわば、永久機関そのものであった。
2012-05-25 21:50:00@yotsuyu だが彼女はまるで生きてるかのようだった。何百年もの間変わらないその姿と歯車の音だけが彼女が生きていない存在だということを物語っていた
2012-05-25 21:53:52@time_kg 何のためにそこにいるのか、それすらも彼女はしらない。外を舞う小鳥たちもそれを教えてはくれない。否、答えを知る者はただ一人だ
2012-05-25 21:56:21@yotsuyu 静かな森の一角にたたずむ小さな研究所。今日もそこからカタカタと歯車の音が聞こえてくる。1人の少女が1人の研究員の帰りを静かに待ち続けるのだった
2012-05-25 21:59:18@time_kg 終わりがないように、光が浮かぶ水面のように。薙いだ空気の中、そこはゆるやかな円環を描き続けている。――この物語については、いつかまた、話そう。そう口にして、私は本を閉じた。
2012-05-25 22:06:55@yotsuyu もう終わりなの?もっと続きを話してと子供がせがむ。今日はここまで、代わりにこれをあげよう。と子供に差し出したのはヴェルダースオリジナル。なぜならまた、彼も特別な存在だからです
2012-05-25 22:08:56@time_kg どうしても、とヴェルダースオリジナルをガリガリかじりながら子供がいいます。仕方がないなあ、と次の本を手に取りました。――むかしむかしの、お話です。焼き肉星の王女であり、規制の戦士、天空の覇者トキエリオンと、それを追いかける化け物の、物語。
2012-05-25 22:13:12