自分まとめ：「BBJは静かに語る」/同題ssTB「カメラ目線」（腐向け）

みつひと @3hitolog

カメラ目線のBBJが静かに語り出す。「僕は20年間、両親の仇を探してきました。それは、父と母への愛であり、父と母が僕にくれた愛のためだと思ってました。だから、復讐にこの身を焦がして、その命を奪った犯人を捕まえたかった。その罪を断罪したかった」/カメラ目線 #同題ssTB

みつひと @3hitolog

カメラからBBJは目線をそらす。「ウロボロス事件の後の僕は嬉しくて仕方がなかった。解放感でいっぱいだった。そう、解放だったんです。でも、それはどこか空虚で。実際は何も解決してなかったから、というわけでもないんです。解放、されたかったんです、僕は」/カメラ目線 #同題ssTB

みつひと @3hitolog

「真実がわかったあの事件の後、もう終わったんだ、と思ったらまた心が落ち着かなくなりました。終わったはずなのにと混乱して、気がつきました」BBJはカメラ目線になる。その向こうにいる誰かに語りかけるように。「僕が本当に復讐したかったのは両親だったんです」/カメラ目線 #同題ssTB

みつひと @3hitolog

「両親は僕を愛してくれた。それはわかっています。でも、だからこそ思ってしまう。どうして僕をひとりにしたの、って。したくてしたわけでもないのに思っちゃうんですよ。悲しくて、それが怒りになって」カメラ目線のその瞳に涙の粒が浮かぶ。/カメラ目線 #同題ssTB

みつひと @3hitolog

「復讐に囚われて、同い年の子達が興味を持ついろんなことから目を背けてどんどん孤立していって。それが僕の復讐でした。愛した息子はあなた達のせいでこんな可哀想な子どもになってるんだぞ、て。それに僕は20年間気づけなかったんです」カメラから目線が外れる。/カメラ目線 #同題ssTB

みつひと @3hitolog

「終わったはずなのに落ち着かなくて。世界を回っていたのに、実は自分の内側ばかり見てきました。雨の日、路地で雨宿りをしていたら気が付いたんです。僕の20年間はそのためにあって、そして、僕が望んでたものはもっと単純なことだったんだって」カメラを向く。/カメラ目線 #同題ssTB

みつひと @3hitolog

「両親の愛をもっと感じたかった。思い出の中ではなくて、今、感じたかった。愛して欲しかった。犯人を見つけたって意味がない。僕は泣きながら自分を抱きしめました。愛が欲しくて癇癪を起こす子どもだったんです」カメラ目線の頬に涙が伝う。/カメラ目線 #同題ssTB

みつひと @3hitolog

「墓参りをやっとできて、素直にそれを言えたら少しだけ心は軽くなりました。少しだけなんです。今度は僕が僕を愛します。あの日ひとりきりになった僕を。そして、愛する人、愛してくれる人を見つけます。もうひとりじゃないんだって、僕に言えるように」/カメラ目線 #同題ssTB

みつひと @3hitolog

「だから、いいんです。あなた達は遺されたことを怒ってもいい。愛と怒りは同居するんです。でもどうか、自分は大切にしてあげて下さい。愛してあげて下さい。僕のような年月は過ごさないで」カメラ目線の顔が微笑む。子ども達が泣き出した。/カメラ目線 #同題ssTB

みつひと @3hitolog

「周りの皆さんはどうか責めないで下さい。一番責めてるのは本人なんです。悲しむことを強要しないで下さい。いろんな感情が渦巻いていて、もう自分じゃどうしようもないんです。だから、ただ抱きしめて。体ではなく心を」カメラ目線で腕を抱く。/カメラ目線 #同題ssTB

みつひと @3hitolog

「何が一番かだなんて人それぞれだから、どれがいいかなんて言えないけれど。あなたの存在は許されて、あなたの感情も許されると、それだけは言葉と心で伝えてください。君のその悲しみも怒りも、ごちゃまぜになった感情は許されることなんだよ」カメラ目線で微笑む。/カメラ目線 #同題ssTB

みつひと @3hitolog

「人はひとりじゃ生きていけない。誰かの手助けが必要なんです。あのね、僕達は愛を受け取ることも愛を与えることもできるんだよ。これは罰じゃないんだから。自分をこれ以上責めないで。奪われた悲しみでもう苦しいんだもの」カメラ目線のBBJは語りかけてくる。/カメラ目線 #同題ssTB

みつひと @3hitolog

犯罪被害者遺児の支援事業にバニーは積極的だ。今日はメッセージビデオの収録。ラフな格好で椅子に腰掛けている。泣くまいと堪えているが涙はあふれている。あれは子どものバニーの涙だ。愛されて、気づいてもらえて、泣いている。カメラ目線のその横顔は穏やかだった。/カメラ目線 #同題ssTB

みつひと @3hitolog

それは覚えがある感情で、なんでか俺まで許された気になってくる。やばい、涙が…。カメラ目線だった目がいきなりこっちを向いた。にっこりとあどけなく笑うバニー。やめろ、もう。しゃがみこめばひとつふたつとこぼれていく。嗚咽を漏らすまいと口を押さえた。/カメラ目線 #同題ssTB

みつひと @3hitolog

子ども達はどう受け止めるんだろうか偽善者め、て詰られるかもと収録前のバニーは言っていた。僕なら受け取れなかった、と。でも、知ってるってことはいいことだ。どこかでその言葉に救われるかもしれない。カメラ目線の横顔。ずっと凛々しくなって戻ってきたバニー。/カメラ目線 #同題ssTB

みつひと @3hitolog

これが終わって二人きりになったらまず伝えないと。お前を愛している。そして、俺はお前の愛を確かに受け取っていると。ただ今は、カメラ目線のその横顔に光る涙の雫、そのひとつひとつが愛しいと思っておこうか。ああ、涙が止まらない。/カメラ目線 #同題ssTB

みつひと @3hitolog

(一連終了。…人によっては地雷なんだろうなー。どのへんって、バニーの20年間の動機のあたり。某さんのご本で「復讐しないと両親を忘れそうだから(略記)」てのを読んで、ぽややんと考えていたもの。でなきゃ、4歳の子があんな20年間も動き続けられないよ。復讐て概念ないだろ、あの年じゃ)

みつひと @3hitolog

(子どもはもっと単純。だからこそ、難しい。単純だから、想いが強いんだ)

みつひと @3hitolog

(自分を傷つけるだけの人への怒りは継続しない。自分を好きでいてくれるはず、愛してくれるはずの人が自分を傷つける時の怒りは、ほんとえらく続く。一生解放されないこともある。だから、家族への気持ちはこじらすと大変なんだよなー)