今後の「官邸前行動」戦術への問題提起…「合法性も強さも」の綱渡りを超えて(12年7月7日)

筆者は6/29、7/6官邸前行動参加者(正確にはそれ以前から)。「合法性も強さも」という(欲張りな)綱渡り戦術は、限界に達していると感じた。「合法性」を重視し強度(インパクト)は弱めた戦術にするか、戦術の政治的・社会的インパクトを重視し(合法性を超えた)「非暴力不服従」戦術を選ぶか(6/29の道路全面占拠は結果的に後者となった)。いずれにせよ戦術の転換が必要だと感じ、一連のツイートを書きました。
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植松青児 @uematsuseiji

中央ライナーの立ち席に乗って今日のことを振り返る。

2012-07-06 21:37:18
植松青児 @uematsuseiji

今日いちばん気になったのは、実は延々(一回ごとに)20分近く、主催のスピーカーから繰り返される「再稼働反対」コールだった。途中から参加者のレスポンス(※コール&レスポンス)がダレてくるのがはっきりわかった。要するに、単調すぎるのだ。

2012-07-06 21:41:00
植松青児 @uematsuseiji

続き。全く同じフレーズを繰り返し100回以上(皆で揃って)長時間連呼する(させられる)のは、学校的とも言えるし、「労働」している気持ちになる。いっぽう100回以上も大声を出していたら確実に体温は上がる。しかし規制で身動きはできない。…今後もこれでいいのか、再考が必要だと思う。

2012-07-06 21:54:56
植松青児 @uematsuseiji

労働的に同じコールを連呼し/連呼させられ、身体の動きは規制され、しかし身体だけは熱くなる(大声を出す続けることによって体温は上がる)、こういう身体の状態について考えたい。実は、こういう身体の状態こそが「暴動」(既存の秩序をぶっ壊し別の秩序をつくる)を希求する身体状態ではないか?

2012-07-06 22:05:18
植松青児 @uematsuseiji

実はきょう、そういう身体の状態になりたくなかったので、私は主催のコールに合わせて「再稼働反対」を連呼するのをやめた。

2012-07-06 22:09:42
植松青児 @uematsuseiji

「労働」的、という文脈に戻る。仮定の話だが、もし今後、反原連の官邸前行動が萎んでいくことになったら、それは参加者が「労働」に飽きてしまった時ではないだろうか、と感じている。それくらい、あの場での「再稼働反対」ワンフレーズのみの連呼は、苦痛を伴っていると思う。

2012-07-06 22:17:17
植松青児 @uematsuseiji

私は「再稼働反対アクション」(今年3/11のヒューマンチェーンの主催)の官邸前とか、「東電前アクション」でコーラーを任せられる時、最近は「今からてんでばらばらに、自分のリズムで、言いたいことをご自由に」といういう時間を(最初または途中に)設けるようにしました。直感的にですが。

2012-07-06 22:43:26
植松青児 @uematsuseiji

もちろん皆がてんでばらばらに声を出せば、言語伝達的には不明瞭な「ざわめき」になるわけですが、官邸前ではそれでいいのでは?と思うし、その「ざわめき」に価値があり、人の心を揺さぶる「力」もあるように思うのです。

2012-07-06 22:59:08
植松青児 @uematsuseiji

それに対し、反原連の官邸前でのコールは「強い」「大きい」「明瞭な」コールを官邸に聞こえさせることが至上目的っぽい(良い悪いは別にして、昔の「左翼」運動の感覚に近い)。で、「官邸に聞こえさせる」ことを至上にしたら、そりゃ後ろの人も、官邸に近づきたくなるでしょうね。

2012-07-06 23:12:07
植松青児 @uematsuseiji

つまり、今の反原連の官邸前抗議行動のデザインでは、後ろの参加者が前にせりだしてくる(阻止線は決壊し、多くの人が車線を官邸方向にやってくる)事態は、ある意味不可避のように思います。暴徒化しない状態で、多くの人が車線に溢れ出る現象は、そのように捉えるべきでは。

2012-07-06 23:25:05
植松青児 @uematsuseiji

つまり、参加者が車道に溢れ、主催者がピケを張って前進を阻止し、終了時間前に主催が中止を宣言するという事態(6/29に次ぎ7/6も繰り返された)は、起こるべくして起きていると思います。扇動者や群衆心理に原因を求めるべきではない、と思います。

2012-07-06 23:45:24
植松青児 @uematsuseiji

案の定、反原連/twitnonukesの@bcxxx氏は(車道に溢れた人々を)「数百人の反権力のバカ」という表現してるけど、窮屈さを強いられた上に「労働」を強いられた人々が、誰でもあのように車道に溢れていきたかった/そして実際に溢れていった事実を直視できていないように思う。

2012-07-07 02:10:11
植松青児 @uematsuseiji

【今後の官邸前行動を考える】「合法性(歩道での表現の自由)」と「大規模デモ」を両立させる綱渡り戦術が限界に来つつあると思う。後方に居る参加者にとってはもはや「官邸前」の抗議行動ではない。ではどう考えればいいだろう? 続

2012-07-08 02:24:31
植松青児 @uematsuseiji

【今後の官邸前行動を考える】(2)「官邸前の歩道表現」という建前を保つなら「官邸前の歩道に立つ」機会を参加者でタイムシェアしたほうがいい。先頭ブロックは5分立つと議員会館側に移動し、次のブロックが官邸前に。5分たったらすぐ後ろのブロックが官邸前に。 続

2012-07-08 02:28:41
植松青児 @uematsuseiji

【今後の官邸前行動を考える】(3)官邸前から議員会館側に移動したブロックは国会議事堂を時計回りに(5分刻みで)移動し、国会正面の坂(または汐見坂)を降りて経産省方面へ延びていく(または議員会館横を降りてキャピタル東急横~文科省方面)。実態としては「人間の鎖」に近いかも。

2012-07-08 02:35:59
植松青児 @uematsuseiji

追補;歩道を一方向に移動するので、移動式のヒューマンチェーンである。歩道上のデモ行進ではない、という工夫は必要になるだろう。

2012-07-08 12:57:47
植松青児 @uematsuseiji

【今後の官邸前行動を考える】(4)合法主義=歩道しか使わない、という原則で大規模化を追求しても、大部分の参加者にとっては「官邸前」行動ではなくなっているのが実態だろう。であるならば、きっぱり「3m幅の人間の鎖」的なコンセプト(※手は繋ぐ必要なし)に切り替えたほうがベターだと思う。

2012-07-08 03:00:00
植松青児 @uematsuseiji

【今後の官邸前行動を考える】(5)今の反原連の官邸前行動は「合法」でありながら「強い圧迫」を追求するものだったが、今後も合法性至上主義でやっていくなら、ヒューマンチェーン的な「弱い」戦術を続けていく方向に転換していくしかないと私は思う。継続性を重視するなら、なおさらに。

2012-07-08 03:08:30
植松青児 @uematsuseiji

【今後の官邸前行動を考える】(6)いっぽう統治者への「強い圧迫」を重視するなら、6/29の「全車線占拠」のインパクト(統治者への圧迫度)は図抜けている。再稼働2日前という切迫のなか、多くの参加者が合法性を越えて行動した(マスコミもあの時の空撮を前面に報道した)。

2012-07-08 03:42:13
植松青児 @uematsuseiji

【今後の官邸前行動を考える】(7)「強いインパクト」を追求するなら、6/29の再現(もしくはそれ以上)を(少なくない参加者が)目指すのは自然な感情だし、合法性の制約を越えた「非暴力不服従」戦術を採るのもある意味自然なことだ。

2012-07-08 03:49:38
植松青児 @uematsuseiji

【今後の官邸前行動を考える】(8)もはや「合法性も強さも」という欲張りな方針は、転換の必要に迫られている。反原連が合法性を優先するなら、「強さ」をある程度手放す必要があると思う。

2012-07-08 03:57:39
植松青児 @uematsuseiji

自分もこれまで(小規模の)官邸前アピール行動を呼びかけてきたわけで、「もし自分の呼びかけた行動が大規模化したら」ということは考えておかなくてはいけない、そういう問題意識はあります。

2012-07-08 13:25:54
植松青児 @uematsuseiji

【大拡散希望】【場所と時間変更!】7月13日金曜日、【福島県住民に対する(低額すぎる)賠償指針の根本的見直し】を要求項目としたアピール行動(反原連が官邸前行動を行うため時間と場所変更)。官邸前行動終了後、20時30分頃~21時に虎ノ門駅すぐの文科省前にて(官邸前より600m)。

2012-07-08 13:23:19