2012.2～3　駄文

夏風亭心太 @crimsonmoon58KT

金蝉があまり綺麗に笑うから、思わず見惚れてしまった。「何を見てる」「いや、あんたの顔。綺麗に笑うんだな」「俺は男だ」「知ってる。生まれ変わってあんたが女になったら口説いていいか？」「遠慮する」「なんでだよ」「暴れん坊将軍の相手は出来ん」「ひでぇなぁ」

夏風亭心太 @crimsonmoon58KT

「いいじゃないですか。貴方が女性に生まれ変わればいいんですよ、それなら口説けるんじゃないですか？　僕なら、貴方が女性だったら間違いなく口説きますね」「………」「あ、もちろん、家政婦として、ですよ。貴方、女性になっても暴れん坊将軍になりそうですもん」

夏風亭心太 @crimsonmoon58KT

「違いない。俺も、お前が女だったら家政婦として口説いてやろう」「なんで、そ～なんだよ…；；；」

夏風亭心太 @crimsonmoon58KT

お前を寄越せ。そのストレートな言葉にビールを噴き出す。いきなりどうした？　積極的なのも嫌いじゃねぇけど。らしくねぇよな。焦点の定まらないその紫に、酔ってるのか、とホッとしながら、軽く頭を撫でる。寄越せ、つってんだろ。はいはい、お気の済むままに。どうせ、最後は俺がいただくけどな。

夏風亭心太 @crimsonmoon58KT

雨の中を歩く。あいつを忘れてしまえるように。遠目で見たあいつは幼子を抱いて、幸せそうだった。もう、あいつは…雨を怖れていない。あいつにはもう、俺はいらない。あいつが怖れていた雨を…今は俺が怖れている。一人を意識するから。雨の冷たさは一人の寂しさになって、俺を濡らした。

夏風亭心太 @crimsonmoon58KT

「きっつっ…」「どうしてこう、貴方、中々慣れないんでしょうねぇ…」「んなこと言ったってっ…くっ！」「あっ……」