#twhihyo 【まとめ】 #twnovelOFF 07 統一お題作品

おりひか いくお @Orihika

ついのべオフ恒例の即興ついのべのお題は「坂道」に決まりました。エア参加も歓迎しております。 #twnovelOFF をつけて頂けるとたすかります。 #twnovel

ヨシムラ @ortk

入学式の日に、校門へ続く坂道にげんなりして三年。この坂を登るのも今日で最後。あの時一人で登った坂も、今日は二人で登る。手を繋ぎながら坂道を登るのは意外に難しいなんて、君と出会うまで知らなかったな、と思いながら横顔を覗く。なに？ と言いたげな顔に微笑みで返す。 #twnovel

竹雀綾人⋈怪人　#ひより㌠ @takesuzume

#twnoveloff あの坂道を登ってはいけない。ましてやその上で飛び跳ねてはいけない。片手を突き上げるなどは最悪だ。仲間が一緒だともういけない。しかし、しかし……楽になれる、楽になれるかもしれない。解放されるかもしれない。そして次に踏み出すのだ。無論その機会を得られればだが。

ヨシムラ @ortk

昨日降った雪が凍って、自宅の前が滑り台。「しょうちゃーん」と隣の幼馴染みの呼ぶ声。玄関を開けてみると両膝に擦り傷を作って涙目の笑顔。「上がっていきなよ」「でも、学校…」「いいじゃん」ああ、今日ほど家の前が坂道であることに感謝した日はない #twnovel #twnoveloff

Takao Rival @takao_rival

#twnovel 佐賀には未知が溢れている。リアルな豆で作った豆本、サイレントシンバルなる謎の楽器、来る者が皆無なのに拒まずと叫ぶ永遠の中2男子。どれも佐賀が誇る未知である。これらの…「先生、私は坂道の話をお願いしたのですが」「や、だから、佐賀未知の話を」 #twnoveloff

キヨシロウ @kiyoshiro_aoi

#twnovel 目覚めると目覚まし時計は8時過ぎをさして既に沈黙している。ヤバい！ 制服に着替えて階下に駆け下り母親の文句を背中に浴びながら食パンを咥えて玄関をとび出す。暑い！ 意地悪な夏の太陽にめげず駅への坂道をダッシュで下る。私の一日が加速していく。 #twnovelOFF

ひらばるまなぶ（平原学）＠もの書き @chocolatesity

坂道を下りるのではなく、登るのでもなく、まっすぐ平行に進むように歩いていきなさいと、教えられた。それがどういうことかわかったのは、君と出会ってから。二人、一緒に進めば、踏み出す足は平行。これから先もずっと、僕ら二人でまっすぐ進んでいく。 #twnovelOFF #twnovel

ヨシムラ @ortk

20代は仕事ばかりしていた。仕事は楽しかった。やればやるだけ成果が出た。独立した。会社は大きくなった。妻の顔を見ない日が続いた。海外に仕事を奪われた。戦った。負けた。家は引き払われていた。登っていた坂道のどん底にいることにやっと気づいた #twnovel #twnoveloff

キヨシロウ @kiyoshiro_aoi

#twnovel 坂道の途中で妖精に出会った。「あなたが進もうとしているのはこちらの登り坂ですか、それともこちらの下り坂ですか」あれ、俺はどっちに行こうとしてたんだっけ？ ブッ、プッ、プッ、プゥーン！ 「ざんねーん！」角度が 上がって俺は転がり落ちていく。#twnovelOFF

すわぞ @suwazo

#twnoveloff 蝉が鳴く。暑い。喉が乾く。よろめく足で歩く。意識が朦朧とする。今日も商談がとれなかった。坂道を上りきったところで、セーラー服の姉が神社を背に仁王立ちしている。怒った顔で「シャキッとしろ、馬鹿」と言う。15歳で逝った姉はいつまでも中学の制服のまま。蝉が鳴く。

竹雀綾人⋈怪人　#ひより㌠ @takesuzume

#twnoveloff 『この坂道は良い坂道だ！』彼はそう叫ぶと坂道を駆け下り始めた。まるで取り憑かれた様に駆け下りて行く。何がそこまで彼を駆り立てつのか。そして彼は足をもつれさせ、転けた。それだけの話だ。何が面白いのかって？何が面白いってこれが実話だということが何とも……

Takao Rival @takao_rival

#twnovel 「坂道に出くわした時ってさ、登るか止めるか考えちゃう時ってあったりしない？」「そう？あたしは登りたいとしか思わないけどね。だって、登りきった先に何が見えるかドキドキするじゃない」ヤバい。それって反則。こっちの心臓がドキドキしてきた。 #twnovelOFF

ひらばるまなぶ（平原学）＠もの書き @chocolatesity

「どんな時 #twnovel 書いてます？」「よく書くのは、帰宅途中に近所の坂道を下りている時かな」「下りている途中ですか？」「うん。スマホでね」「コケません？危ないですよ」「うん。よくこける」「え」「こないだ怪我して全治３ヶ月だった」「い、命がけ！？」 #twnovelOFF

七歩 @naholograph

転がったおむすび。すっとんとん。どんどん転がる。すっとんとん。石を巻き込みネズミを巻き込み、人を、車を、建物を巻き込み、下る下る、すっとんとん。道路を巻き込み坂道巻き込み、海を、大地を、地球を巻き込み、くだらぬとこまでやってきたなら、パクリと消費されました。#twnovelOFF

ヨシムラ @ortk

毎年恒例の校内マラソン大会。前半5キロが登り坂、後半5キロが下り坂という難コースだ。登り坂て体力が奪われ、下り坂で足がもつれる。どうして逆にしないのか、体育教師に聞いてもマッチョな笑顔しか返ってこない。坂道なんて大嫌いだ。爆発しろ。 #twnovel #twnoveloff

@sktkx

この坂道ではいつも途中で足を止めてしまう。罪深き僕を迎えにくるものの存在を無意識に探す。天から降りてくるか。地から這い出てくるか。「天国にも地獄にもあなたの居場所なんかないわよ。諦めて私と寿命を全うしなさい」隣に立った君が僕の手をとった。 #twnovel #twnovelOFF

ヨシムラ @ortk

順天堂大学病院の前の坂を「坂路調教だ！」と騒ぎながら走っていた高校時代。今は中央線からあの坂を眺めている。あの頃、何で電車に乗らずに走っていたのか、思い出せない。走っている男子高校生が車窓から見える。頑張れ。もっと走れ。 #twnovel #twnoveloff

夢名 七志 @mumei7c

見上げると一人だけがぽつんと立っていた。下の方には五人が集まっている。知らない同士が顔を見合わせ苦笑いをする。誰も文句は言わない。何時の間にか上の人数は増えていた。六人だ。坂は逆に傾き始め、五人は転がり降りる。六人に会釈をして通り過ぎる。 #twnovel #twnovelOFF

ヨシムラ @ortk

何も趣味のないぼくだけど、楽しみにしている時間くらいはある。お気に入りの風景写真集を見ながら、コーヒーを飲む時間。坂道が空の果てまで続いていきそうなその写真を見て、この世に果てなんかないのだ、と言い聞かす。あの坂の向こうはまだ見えない。 #twnovel #twnoveloff

七歩 @naholograph

「おはよ」「おはよう」「この坂きついよね」「心臓破りだよな」「心臓、どきどきする？」「苦しいくらい」「あのね」「うん？」「好きなんだけれど」「え？」「心臓、どきどきする？」「苦しいくらい」君の手に初めて触れた。てっぺんからみる青い、青い海。#twnoveloff

Signal @another_signal

#twnovelOFF 躓いた彼女に巻き込まれ、僕は一緒に坂道を転がった。体に痛みが走る度、見知らぬ光景が脳裏に浮かぶ。その度に、僕は身を切る程の苦痛を覚えた。変わってあげたい。それが彼女の記憶だと分かった時、より強く思った。だからだろう。転がり終わった時、僕は彼女になっていた。

@sktkx

坂道まで来ると必ず君が振り返る。「乗って」自転車で坂道を一気に下るのに、ちょうどいい重りなのだというのが君の主張で。僕が後ろから腕を回す時どう思うかなんて考えてないんだ、きっと。「ほんと鈍感なんだから！」え？風がうるさくて聞こえないよ！ #twnovelOFF #twnovel

宇見拓家 @umi_takuya

#twnovel 背が低い男子はやっぱり恋愛対象外なのだろうか。坂道を登りながら登校している時に君の後ろ姿を見上げながらいつもため息を漏らす。でも下校中の君になら声をかけられそう。なぜなら君の後ろから声をかける僕は、その時だけ君より少し背が高く見えるから。 #twnovelOFF

ヨシムラ @ortk

手を繋いで転ばずに駆け抜けると二人は永遠に結ばれる、そんな言い伝えの坂がある。付き合いはじめの彼女と一緒に、坂に向かった。中腹でぼくの靴紐がほどけて、彼女がそれを思いきり踏んだ。ぼくの上に倒れこむ彼女。そんな、ぼくたちのファーストキス。 #twnovel #twnoveloff

楠樹 暖 @kusunokidan

#twnovel 八ヶ岳の山登り。あの坂道を登ればその先には……日本一標高が高い露天風呂「本沢温泉」がある。当然、混浴だ！山ガールを拝めるかも！あれか！？ここからは温泉がよく見えない。ワクワクしながら湯船のところまで駆け下りると、山男しか居なかった。#twnovelOFF