(私的ログ)ロープロファイル仕様のビデオカード
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ビデオカードの処理能力について
”GPUの性能比較”さんが独自に評点をつけている。スコアが高い方が強いというわかりやすさ。
最新のGPU同士を比較したい場合は 3DMark11P版 を。
少し前のGPUと比較したい場合は ギガFLOSPS版 を。
※06、11P、GFLOPS版の間でスコアに互換性はない。
スコアの使い方
スコアの差が体感できるか、投資に見合うかは使用者次第。まず予算面から候補になる製品の目星をつけ、最終的な決定にスコアを用いると探しやすい。
同じGPUでもスコアは違う?
同じGPUを採用していても、性能はカードによって異なる場合がある。これは、主にカードのメーカーが独自のチューンナップやコストダウンなどを施す場合があるため。
他と比べて変に安い製品は、どこがカットされているのか調べること。クロック周波数が低い(=性能が低い)場合が多い。
表中の略語解説
WP:1ワットあたりのスコア。ワットパフォーマンス。
CP:1円あたりのスコア。コストパフォーマンス。
11P:3DMark11P版のスコア。
”GPU性能比較表”(http://t.co/RucMQEUo)によると、性能スコアは9600GTが312.0、210が67.3。ロープロファイル仕様という指定ならスコア819.2の”Radeon HD 7750”を推奨。キネコちん後は任せた。
2012-08-15 13:00:12@LemonfishJP FLOPS性能表を見ていたのに今頃気づくなど。スコアは9600GTが11719、210が2793…差が開いた。ロープロ仕様は選択肢がほとんどないので、ワゴンならGeForce GT 430、Radeon 6450あたりがありそう。6570があれば幸運。
2012-08-15 15:40:53@LemonfishJP 【http://t.co/wpfGPbVD ─ 「Radeon HD 6450」&「GeForce GT 520」動作検証。ローエンド市場向けモデル2製品の実力を確認してみる】 http://t.co/naidSTmx その辺の製品のベンチマーク記事。
2012-08-15 15:43:07@LemonfishJP HD6450とGT520も近いのか、ってそういう趣旨の記事ですねorz とりあえず脱オンボードが目標で、好きな方が3000円前後で手に入るならアリかと。要補助電源の長ーい9600GTが入るPCなら、ロープロさえ気をつければ他の要素は大丈夫だと思う。
2012-08-15 16:56:43ロープロファイルとは
略称ロープロ。
普通のカードより幅が小さい、要はスリム型パソコン向けの拡張カード規格。
ビデオカードに関しては、多くのスリム型パソコンは本体が小容量の電源ユニットを採用しているため、給電ケーブルの接続が必要なGPUを採用するような製品はごく希に存在する程度。PCIeスロットからの給電のみで動作可能なGPUを採用した製品はある程度存在するが、処理能力は相対的に低め。電源に関しては別途後述する。
一方で、GPUの処理能力は年々上がっている。例えば現行のロープロ仕様ビデオカードで最も高性能なRadeon HD 7750は、数世代前に「中の上」と位置づけられていたGPUと同等、もしくはそれを超える能力を持つ。
「要補助電源の長ーい9600GT」とはこれ。
→http://kuroutoshikou.com/modules/display/index.php?iid=1275
幅を抑えながらも基板の面積を確保するため、奥行きを延ばしている。ゆえにカード長がロープロファイル規格の”MD2”(約170mm)を超え、200mmに至る。幅はロープロだが、長さは規格外の代物。さらに給電ケーブルの接続が必要で、ロープロビデオカードとしては正に異端児である。
余談になるが、9600GTには”Green Edition”(略称GE)と言う、給電ケーブルが不要なモデルが存在した。そのGPUを採用したのがこちら。
→http://kuroutoshikou.com/modules/display/index.php?iid=1342
非GE版とそっくりの見た目だが、基板右端をよく見ると給電コネクタが無い。
その9600GTは、ロープロ規格では高性能のチップを採用するためにカード長が増している珍しいモデルなのです。一般的なロープロ仕様のビデオカードは廉価版のチップを採用していて、設計に余裕があるので短い。
2012-08-16 01:09:31@LemonfishJP ゆえに同等の処理能力を持つカードを探すのが大変になってしまう(高性能チップのロープロ仕様は極めて希、一般的なロープロ仕様は廉価版チップばっか)のですが。GeForceなら430か520、Radeon HDなら6450、6570、7750が現行品の選択肢。
2012-08-16 01:13:22ツクモによるロープロの解説(http://t.co/L9VqG1jt)を踏まえてロープロ仕様ビデオカードカタログ(http://t.co/wJSXFEek)を見る。PCIe端子の右側にあるL字型の脱落防止爪に注目。ここから先の飛び出し具合でカードの長さを推測できる。
2012-08-16 15:56:01@LemonfishJP 件の9600GTは、こちらのレビュー(http://t.co/dusWmPgz)などによるとカード長が約20cmで、約17cmのMD2を超える規格外の代物。非ロープロ仕様の最大長312mmよりは小さいが、一般的なスリムPCでは想定していないサイズと思う。
2012-08-16 16:19:36@LemonfishJP 候補として上げた製品の中で最も性能が高い7750(http://t.co/ijQ3Umqx)でもこの程度の長さ。他のカードも、ファンレスモデルはヒートシンクが基板から飛び出しているものがあるけど、MD2を超えているようには見えないから大丈夫でしょう。
2012-08-16 16:30:59@LemonfishJP むしろ注意したいのはカードの厚さかも。ブラケットは1スロットでも、クーラーの背が高いために直下のスロットと干渉するカードもある。件の9600GTは1スロ仕様の模様なので、気になるなら1スロを明記したカード(先の7750とか)を選ぶと安心かと。
2012-08-16 16:38:26候補モデルのGFLOPSスコア一覧
※リネーム品とは
前世代のGPUを名前だけ変えて再販しているもの。
GPUベンダーの事情はともかく、ユーザには迷惑千万。
GeForce 9600GTのGFLOPSスコアは312.0。
GeForce GT610(GT520のリネーム品)
GFLOPSスコア:155.5
Radeon HD 6450
GFLOPSスコア:240.0
GeForce GT620(GT430、GT530のリネーム品)
GFLOPSスコア:268.8
GeForce GT630(GT440のリネーム品)
GFLOPSスコア:311.0
GeForce GT640
GFLOPSスコア:621.1
Radeon HD 6570
GFLOPSスコア:624.0
Radeon HD 7750
GFLOPSスコア:819.2
その他のモデル
※処分品が見つかれば(通販では売り切れ、または高い)
Radeon HD 5570:スコア520.0
Radeon HD 5670:スコア620.0
Radeon HD 6670:スコア768.0
細かい補足
※あまり気にしなくて良いこと(対処法が限定されている)
モデルナンバーの読み方
※660Tiとか7750ってなんぞや?
●GeForceの3桁目・RADEONの4桁目
→シリーズ(世代)
●GeForceの2桁目、RADEONの3桁目
→シリーズ内での大きな位置づけ。数字が大きい方が高性能。
●GeForceの1桁目、RADEONの2桁目
→大きな位置づけを細分化する小さな位置づけ。数字が大きい方が高性能。
●GeForceの末尾につくTiとかSEとか
→Ti……基本的に無印より高性能
→SE……基本的に無印より低性能
だけどTiしかないモデルとかあったりする……。
『リファレンス』
GPUベンダーが標準として定めたGPUとビデオメモリのクロック周波数を俗にリファレンスクロックと呼ぶ。
実際の製品のクロック周波数は、様々な事情によりリファレンスと異なる場合がある。高い場合はより高性能として売り文句になるが、低い場合は伏せられる。ただ、ファンレスやロープロファイル仕様の製品は、その特性上やむを得ず低くなっている場合もある。
また、GeForce GTX 560のようにリファレンスクロックが設定されていない製品もある。
※端折った説明なので、詳しくはリファレンスデザイン、リファレンスカードで検索。
補助電源(給電ケーブル)
ビデオカード用PCI-Exスロットの給電能力は75W。
これを超える電力を要求する製品には、電源ユニットから専用のケーブルを接続して給電する必要がある。これを俗に補助電源と呼ぶ。
小容量の電源ユニットは、その特性上からビデオカード用の給電ケーブルを備えていない。こういうPCに補助電源が必要なビデオカードを挿しても電力不足で起動しない。
電源コネクタの形状を変換するケーブルが添付されるビデオカードもあるが、それを使っても電源ユニット自体の容量不足は解決できないことに注意。
Wikipediaさんによると、ロープロファイルのビデオカード用PCI-Exスロットの給電能力は25Wとのこと。この点に言及しているレビューを見た記憶がないので、恐らく気にしなくても大丈夫と思われるが、電源ユニットの容量が非常に小さいPCでは注意した方が良いかもしれない。有名メーカー製の既製品は容量に余裕がないことが多い。
数値に出ない長所
カードメーカー独自の冷却機構を採用した製品は、他の製品に比べてファンの回転音が静かだったり、GPUの温度が低くなったりする。一方で、大型化した冷却機構が隣接するスロットを塞いでしまう可能性もあるが、隣接スロットを使わない場合は問題なし。
ファンレス製品は完全に無音だが、ファンを排したしわ寄せが他の部分に来るケースが多い。例えば、クロック周波数を低下させて発熱を軽減しているなど。これは性能より静音性を優先しているので致し方なし。
ロープロ対応も、スリム型筐体に収まるという点が数値に出ない長所と考えられる。非ロープロ対応のカードより劣る点があるかもしれないが、ロープロ対応が必須の場合はやむを得ないこと。
大して安くもないのに短所しかない製品もごく希にありますが……。
GDDR5とDDR3
同じGPUでも、ビデオメモリにGDDR5とDDR3のどちらを採用しているかで性能は異なる。前者の方が処理性能とお値段が高い。上に挙げたGT 640のGFLOPSスコアはDDR3版のもので、GDDR5版では729.6。
ただ、そもそもDDR3版しか存在しない場合もあるので、あまり気にしなくて良い。
一番大事なのは
「ロープロファイル対応」を確認すること。
どんなに静音で高性能で多機能で省電力で安いカードでもインストールできなければ意味がないっ。