【8/22】テーマ:眼差し【#同題ssTB】
- yoruhatemisumi
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僕を見つめるその眼差しが、ひどく冷たいものに思えることが度々あった。みなしごになった僕を後見してくれる優しいおじさんだ、そんなはずはない。けれど僕はどうしても馴染みきれず、礼節の名のもとに距離をとった。ああ、でも信じていたのに。なぜ、マーベリックさん…<眼差し> #同題ssTB
2012-08-22 08:47:13例えば煌々と輝くオフィスのど真ん中、ヒーロー・インタビューの真っ最中、ところ構わずぬるぬる絡みあっちまうの、見られたらやばいような気がして、思わず俯いたりして。<眼差し> #同題ssTB
2012-08-22 08:49:30首筋にチリチリと感じる、火花が当たってるみたいな。知ってる。でも無視してる。その瞳にどんな色が浮かんでいるか知ったら、俺は悪ふざけも出来ないはず。まったく、兎の目が凶器だったなんて聞いてない。/眼差し #同題ssTB
2012-08-22 08:49:44さし出した指輪を突き返される。広い世界を見た相棒の眼差しは、一年前とはすっかり変わってしまっていた。「今まで盲目的すぎたかなって。もっと魅力的な人はたくさんいます。僕が欲しいなら、必死になってみせて」/眼差し #同題ssTB 虎徹さんフられるの巻
2012-08-22 08:51:05引退後に出版された「マンスリーヒーロー増刊T&B特集」の見本誌。表紙は射抜くような<眼差し>の相棒、だがしかしビキニパンツ。このときの写真まだ使われてんのか…アポロンメディア怖い。帰郷したら楓もこの雑誌を持ってて晩酌噴射。パパまだ早いと思うんだけどなこういうの…。 #同題ssTB
2012-08-22 08:52:11目は口ほどにものを言う、とはよく言ったものだ。宝石のようなグリーンアイズはかくも雄弁に感情を語る。同情、嫌悪、侮蔑から、困惑、迷妄、拒絶になり、信頼、親愛が……恋慕、に変わった。さあ、俺は、どんな思いを乗せてお前を見つめようか、バニー?<眼差し> #同題ssTB
2012-08-22 08:53:46右側から視線を感じる。オフィスで、ダブルチェイサーで、出動待機中のコンテナで。いつも右側に寄り添って、少しだけ哀し気な眼差しを向けてくる。気付いていながら、俺はお前の左手を離せない。ごめんな、俺の左側は友恵のものだけど、お前の左側も欲しいんだ。〈right/眼差し〉#同題ssTB
2012-08-22 08:55:45「オリエンタルには゛メザシ゛という魚がいるんですね、1度見てみたいな」「おまえが食ってるそのアンチョビがそれだよ」<眼差し> #同題ssTB
2012-08-22 08:56:02「眼差しだけで濡れる女と、眼差しだけで勃つ男と、あなたはどっちがお好みですか?」 「何言ってんの、バニーちゃん」 「で、どっちですか?」 「俺、バニーちゃんが好き」 「…!」 /眼差し #同題ssTB
2012-08-22 08:58:28目を開けると、視界いっぱいに優しい眼差しが広がった。「バニー、起きた?」なんて甘い声。今までの人生の中で味わったことのない幸福感に包まれながら、それでも満足しきれない僕は思う。守られているようなこの感覚を、いつかあなたにもお返しすることができるだろうか?/眼差し #同題ssTB
2012-08-22 08:59:27恋ってわかんない、呟くパオリンに、ネイサンはベンチのカリーナを指した。談笑する虎徹をドリンクを飲むふりも忘れて見つめている。「あれが恋する人間の目」ふぅんと言う少女が少年を見るときの目も、その少年が見つめ返す目も、同じものだと本人達だけがまだ気付かない。/眼差し #同題ssTB
2012-08-22 09:01:17琥珀色から金色へ、そして青く光る瞳が僕を見つめる。出動の時、僕を見る眼差しにいつも見とれている事は内緒です<眼差し>#同題ssTB
2012-08-22 09:06:16同じNEXT同士でも発光するときの色味は若干違う。俺のは普通の青だが、バニーのはちょっと明るめのエメラルドブルー。いつもの色もいいけど、青みの混ざった眼も似合ってる。好きだぜ、その眼差し<眼差し>#同題ssTB
2012-08-22 09:06:34酔いに濁って嫌な眼差しを向けるあなた。画面の向こう側で称えられるあなた。手を上げるのは、どちらも同じあなただと知っている私への甘え。あなたは強くあらねばならない。あなたは弱い。弱さがこの痛みとイコールなのだと理解し許容するにはあの子は幼過ぎ、私は弱過ぎた。/眼差し #同題ssTB
2012-08-22 09:07:01メインカットに使うダイヤ以外にはどれでもお好きなものを。宝石商の広告写真を撮影する際、そう言われて選んだのは琥珀のあしらわれたネックレス。彼の瞳みたいで、呼ばれた気がした。/眼差し #同題ssTB
2012-08-22 09:13:11「ぼく達、目の色が同じ緑だよね」「確かにな」「あまりない色ですよね」「折紙さんは全部違う色て言うけど」「僕も虎徹さんに言われました。眼差しがどうのこうのって」「確かにまぁ、目を向ける相手で違うよな」「どういうこと?」「どうしてです?」…お前ら、無自覚か。/眼差し #同題ssTB
2012-08-22 09:19:50「おはよぉバニー」枕に埋もれた虎徹さんが、眦をゆるく下げて僕を見る。それは昔両親から向けられたものにも、虎徹さんが友恵さんの写真や楓ちゃんを見る時のそれにも似ていた。家族同然だよ、と言ってくれた何回もの言葉を急に実感する。とてつもなく幸せだと、そう思った。/眼差し #同題ssTB
2012-08-22 09:34:47痛い。じりじりと焼き焦がれるような、細い針で少しずつ刺し貫かれるような。お前の視線が、眼差しが痛い。──痛いことに、俺はいつも安堵する。あぁ、お前は今日も、俺だけを見つめてる。〈眼差し〉#同題ssTB
2012-08-22 09:37:40「おかあさんはしあわせだった?」透き通るような子供の眼。そこには純粋な希求しかない。責められているように感じるのは、大人が後ろめたいから。あの時の娘と同じ眼で「貴方は本当に僕の事が好きですか?」責められているように感じるのは。<眼差し> #同題ssTB
2012-08-22 09:59:51気が付くと飴色の檻の中にいた。最初は驚いてどうにか抜け出そうと大層藻掻いたのだけれど、今では檻に鍵を掛けしがみ付く始末。ここは優しくて温かくて、もう僕は冬の焼け跡に独り凍えるままの僕ではなくなった。太古の樹液に浸された小さな虫は僕と同じ心地がしただろうか/眼差し #同題ssTB
2012-08-22 10:17:39かつて私に向けられた視線は温かいものばかりだった。だから落胆と失望のそれを感じた時、私はどうしていいのか分からなくなった。「何故?」そう問う彼女の瞳には何もなかった。ガラスのように、そして鏡のように私を映す。その眼差しに、私はどうしようもなく惹かれた。<眼差し> #同題ssTB
2012-08-22 10:30:27