でも、寄付を募集した段階でまだあまり売買の交渉が進んでいなかったとしたら、それは問題のあった部分もあるんじゃないかな。一つには、尖閣諸島を購入するための募金として集められた以上、そのお金は都が購入するためのもので、今回みたいに他者に売却された場合にはあまり説明がなかったからね。
2012-09-08 01:15:41そのため、「都が買わないなら募金を返して欲しい」という声が出てくるのは仕方のないことでもある。国有化した場合にはその寄付金を「国有化のための予算」として渡すというのもわかる話ではあるけれど、今回の場合「石原都知事が購入する」というので寄付した人もかなり多そうだからね。
2012-09-08 01:18:24とくに、都が国に購入を譲る場合に要望していた条件にあった「船だまりの設置」などは、国は行わないということが明言されている以上、寄付金を渡しても都の目的にあった尖閣諸島の維持管理や、資源の開発などに当てられる可能性はあまり高くないだろうからね。
2012-09-08 01:20:51一方で、今回の国有化の話全体を見ると、もともと石原都知事の購入の話しがなければ、尖閣諸島の国有化がこれほど大きな問題にはならなかった。この点については、現政権だけでなくこれまでの尖閣諸島の管理全般に関する問題になるところだけれど、それを考える機会としてはいいんじゃないかな。
2012-09-08 01:22:52もう一つ、今回の件で問題があるとしたらそれは政府の姿勢だね。もともと、政府はこの尖閣の国有化が念頭にあったわけでもないし、日本としては「所有者に関係なく日本の領土」という立場をとっていたんだ。でもそれなら、別に東京都が買ってしまっても問題はなかったということになる。
2012-09-08 01:24:39ところが、今回は十分な試算調査などを行うこともなく、20億という具体的な金額を用意して国有化に動き出した。そこに目的があるとしたら、おそらくは外交問題の解決というのが背景にあったんじゃないかな。それだけに、APECの前に話をまとめて起きたい部分もあったのはわかるところだよ。
2012-09-08 01:27:39そういったことを考えると、今回の国有化という判断は日中関係というものを前提に考えれば上手く落ち着いたというべきだけれど、一方では日本の領土問題に中国の意見が反映されたと見ることもできる。それについて、キミたちがどう思うか、よければまたそのあたりも聞かせて欲しいところだね。
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