太陽の象徴について

象徴シリーズ。おまけ付き。
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カタリコ @TreeMaple

太陽の象徴。以前月の象徴を扱った時に「太陽とキリスト月とマリアの同一視」という思想が出てきたが、これはキリスト教以降の、宗教をはじめとする太陽の文化的イメージを形成する上で大きな思想となった。しかし世界各地に太陽を神と見る神話は普遍的に存在する。まず神話から象徴を紐解いていきたい

2012-09-10 11:57:21
カタリコ @TreeMaple

例えば古代のエジプト人たちは太陽の運行に、死と再生の周期を見ていた。太陽は夜になると西方で疲れきった老人のようになって死ぬが、朝には光を充満させて再生する光輝く天体だ。海の水に沈み行く太陽は、生命の源である水に生命と活力を与え復活する。 http://t.co/SVv3Db6S

2012-09-10 12:05:53
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カタリコ @TreeMaple

エジプトの主だった神は以上の理由から太陽と関連づけられ信仰の重要な役目を担った。神殿の仕掛けに太陽光を取り入れ、礼拝の時間になると丁度隙間から太陽光が差し込み、太陽神の像が光り輝くといったトリックを利用して、視覚的に信仰を高めようという試みもなされている。ホルス、ラー、スカラベ

2012-09-10 12:23:09
カタリコ @TreeMaple

ライオン、スフィンクス、蛇、グリフォン、ロータス、イチジクなど、太陽の象徴とされた動植物はあまたある。円盤の形で太陽を表すこともある。ギリシャ神話においては太陽神アポロンが名高い。光や力の象徴と考えられる。太陽の力は作物を育み、物質に色と形を与える。そこに神的な力の存在が見られた

2012-09-10 12:28:23
カタリコ @TreeMaple

太陽神アポロにまつわるエピソードをひとつ。アポロに恋するニンフのクリュティエは、アポロが寵愛する人間の娘に嫉妬し、彼女を死においやってしまう。アポロはそんなクリュティエにますます疎遠になる。悲嘆にくれるクリュティエはひまわりに姿を変え、太陽であるアポロをずっと見つめているという。

2012-09-10 12:34:13
カタリコ @TreeMaple

太陽放射状の光と、ひまわりの花びらの形の類似が面白い。また、太陽に顔を向けるひまわりの性質を物語にうまく利用している。

2012-09-10 12:35:57
カタリコ @TreeMaple

西洋絵画においては、白日の元では一切が明るみに出ることから太陽は「真実」の擬人像の持ち物とされる。真実の女神は太陽を片手に持った姿で表される。また、キリストの磔刑の場面にも太陽と月が象徴的に描き表される。この場合は真実という側面と共に、先のキリストの象徴としての太陽とマリアの月。

2012-09-10 12:43:22
カタリコ @TreeMaple

「イメージの心理学」河合隼雄著より、芸術療法の一種である箱庭療法の記述について。

2012-09-10 12:54:18
カタリコ @TreeMaple

箱庭療法について。これは元々ロンドンの小児科医ローエンフェルトが子どものための心理療法として開発したもので、元々砂遊び療法とされていたものを著者の河合が日本に紹介し箱庭療法と名付けた。57×72×7cmの箱に砂を入れ、数多くのミニチュアを用意し、好きなものを作ってもらう。

2012-09-10 13:14:44
カタリコ @TreeMaple

出来上がった作品について語ることはあまりしないのが一般的であるが、理由は心理療法の根本が自己治癒、つまりクライエントが自分自身の力で治ることを目的としているあらであるという。無意識内に潜在する自己治癒力を活性化させるために治療者や箱庭を必要としている。「自由にして保護された空間」

2012-09-10 13:20:28