シンドラー社製エレベーター死亡事故の焦点は何か

Akira Mori*chi @akiratv

エレベーター急上昇、清掃員挟まれ死亡　金沢のホテル http://t.co/lwkYZs0o　港区の区民住宅でシンドラー製エレベーターが暴走して、少年が亡くなった事故、当時、私は23区担当で、連載を何度もやりました。とにかく、ひどい会社でした。弊紙の縮刷版でご覧を。

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あった、あった、2006年6月だったね、港区の区民住宅で自転車に乗った少年がエレベーターを降りようとしたら、突如、エレベーターが上に動き出した。シンドラー社製だった。港区の担当を離れて、その後の顛末を取材できていない。ご両親はお元気だろうか。今も心残りだ。

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そう。06年当時、シンドラー社の担当者は港区の区民住宅にあるエレベーターの同型機が、全国に15基あると証言している。それがいったい、どこにあるのかも分かっていない。シンドラー社は機密事項だとして、ほとんど事故関係の情報を明かさなかった。

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06～08年までに書いた私のシンドラー社関係の記事は、ちょっと走りすぎのものから、冷静な分析をした調査記事まで、実に多彩だった（笑）

Akira Mori*chi @akiratv

それにしても、普段、私たちが乗っているエレベーターが暴走するなんて、想像できる人はいないでしょう。そのくらい安全な乗り物なんです。ところが、数年に一度、忘れた頃に挟まれて死亡する事故が起きます。そのたびに原因究明がされますが、たいていうやむやに終わる。

Akira Mori*chi @akiratv

思い出した。事故後に港区の区民住宅でエレベーターの閉じ込め事故が起きた。事故後は不具合続きだったので、住民説明会でシンドラーの担当者に住民が問いただしたら、「事故ではなく、安全に停止した」と豪語した。閉じ込められて、「安全に停止した」などと言われて、住民はぶち切れた。

Akira Mori*chi @akiratv

技術的には、エレベーターに不具合があったものの、暴走せずに安全装置が働いて、安全に停止した。それは事実だが、つい最近、少年が挟まれて死亡した同型エレベーターで、いきなり停止して閉じ込められたら、住民は「事故」だと思う。当たり前だ。その程度の住民対応しかできない人たちだった。

Akira Mori*chi @akiratv

事故当時、連夜のように住民説明会が開かれて、その後に港区が会見をやって、終わるといつも０時近く。あんなハードな毎日はめずらしい。とにかく必死だった。

Akira Mori*chi @akiratv

3年くらい、あの事故を追い続けたが、都庁担当に異動になるまで、結局、何の真相も分からないままだった。あんなに無念だったことはない。たかが業界紙だが、継続して追いかけている新聞は、うちしかなかった。いつの間にか日刊紙の担当者も入れ替わり、うちも入れ替わり、世間から忘れられた。

Akira Mori*chi @akiratv

事故当時、東京新聞がトップでシンドラー製エレベーターのブレーキ装置の絵を掲載したが、事故機を保守管理していたメンテナンス会社が出した資料を観たら、全く別物だった。あのエレベーターのブレーキ構造は極めて特殊だったが、東京新聞はそれを見抜けなかったらしい。

Akira Mori*chi @akiratv

そのうち、またシンドラー社製エレベーターで誰かが死ぬなと思っていたら、案の定、忘れた頃に事故が起きた。そんなものなのかもしれない。そして、また原因はうやむやなまま、忘れ去られるのだろう。

Akira Mori*chi @akiratv

報道各社さん、シンドラー社製エレベーターの死亡事故、06年の港区の区民住宅での事故に遡るところまでは上出来。だが、踏み込みが甘い。当時の事故原因は安全装置の有無ではなく、特殊なブレーキ構造だった。06年の事故機と同型かどうか確認してください。

Akira Mori*chi @akiratv

国交省は06年の事故後に安全装置の義務化を法律で決めましたが、当時、シンドラー社は事故の原因究明の手がかりとなる資料を企業機密だとして、開示していません。つまり、事故原因も分からないのに対策だけ先行して、アリバイづくりで済ませたのです。今回も、事故原因の徹底究明が急がれます。

Akira Mori*chi @akiratv

まあ、しかし、今回の事故でシンドラー社の会見の映像を見る限り、06年と比べたら格段にまともな対応をしていますね。当時は会見にすら出てこない、会見に出てきても支離滅裂。そして、会見場の区立施設に会社が雇ったＳＰが徘徊するというひどいものでした。もちろん、報道陣はブチ切れましたが。

Akira Mori*chi @akiratv

06年事故の原因は、私の妄想だけど、制御ソフトのバグ→ブレーキをかけたまま運転→ブレーキパッドの摩耗→暴走、こんな感じだと思う。ただし、普通のエレベーターではこんなことは起きない。ブレーキパッドが摩耗しても簡単には暴走しない仕組み。事故機は特殊なブレーキ構造だった。

Akira Mori*chi @akiratv

「「なぜ起きたか分からない」エレベーター死亡事故でシンドラー社会見 - MSN産経ニュース」 http://t.co/C9Uuwn7L　ちゃんと頭を下げているところが、ずいぶんと成長したなと思う（笑）今回の焦点は、補助ブレーキではない。ミスリードしてはいけない。

Akira Mori*chi @akiratv

「金沢の事故でシンドラー　全国のエレベーター点検 ― スポニチ」 http://t.co/ZCHAUxNO　06年の事故時、シンドラー社は同様に自主点検したが、制御ソフトが設置時と同じかどうかを確認しただけだった。要は点検はしたが、安全の確認をしたわけではない。だから再発する。

Akira Mori*chi @akiratv

シンドラー社製エレベーターの死亡事故について、港区議会の委員会が参考人招致を行った際の、エレベーター管理会社の証言「私どもの捜査１課に提出した見解書の中に、日本国内で同型のエレベーターがシンドラー社製で同一スペック、同じ巻き上げ機とブレーキを使ったものが13台か12台ある」（続）

Akira Mori*chi @akiratv

「という情報が入っておりました。実際にはメーカーではないのでわかりませんが、そのものにつきましては、偶発的にコイルがレアショートした場合は全く同じようになるので、早急に何らかの対策をメーカーにお願いするようにした方が望ましいという見解文を入れてあります」（続）

Akira Mori*chi @akiratv

「いつ起こってもおかしくありませんと書いてあります」…以上は、2006年12月26日の港区議会エレベーター事故等対策特別委員会での議事録から。

Akira Mori*chi @akiratv

テレ朝のシンドラー報道、なかなか核心に迫っていたが、あの他社の巻き上げ機はおそらく、2006年の事故機のブレーキ構造とは異なる。制御系ソフトのバグの可能性まで言及できたのは、良い出来。事故情報の公開、骨抜き法改正などにも迫っていた。市川さんのコメントも良い。

Akira Mori*chi @akiratv

エレベーターの安全装置二重化は、09年以降設置分に限られるので、今、世に出ているエレベーターの大半は安全装置がない。だから、義務化が云々という話は、しても仕方ないこと。焦点は、なぜ事故は起きたかに尽きるし、日ごろから不具合はなかったか調べる必要がある。

Akira Mori*chi @akiratv

06年死亡事故のエレベーターは、メーカーであるシンドラー社すらコントロール不能で、最後はついに港区がエレベーターごと他社製に入れ替えてしまった。シンドラーは当初、メンテ会社に事故や不具合の責任を転嫁したが、メンテを自社で引き継いだ後も不具合は減るどころか増えてしまった。

Akira Mori*chi @akiratv

今回も、事故の予兆があったのではないか。報道各社さん、アパホテル従業員や宿泊客の取材をしたらどうだろう。メンテナンスの記録も出させた方が良い。

Akira Mori*chi @akiratv

「シンドラー社の全エレベーター、緊急点検へ　国交省」 http://t.co/PlMFk9fc　06年に稼働していたシンドラー社製は全部点検したわけで、今さらもう１回点検してどうするつもりなんだか。そもそも、原因は究明されるのかどうか。前回も、警察筋の情報ばかりが独り歩きしたが。